学校長より
洲本高等学校 学校長
越田 佳孝
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2週間あまりの心地よい春休みが終わりました。今年の冬は寒かった分、3月の終わりには一気に暖かくなり、桜は誇らしげに咲きそろい、いまや散り始めています。今日から新しい年度が始まります。今日の午後には、入学式があり31名が入学しました。
3月の終業式で、4月には新入生を迎え、みなさんは先輩になる。この洲本高校での振る舞い方を先輩として伝えていきましょうと話しました。みなさんに、先輩として伝えていって欲しいことは洲高の定時制での「学び」についてです。私は、入学式で、新入生に次のように話しました。学校のために「学び」があるのではなく、「学び」のために学校がつくられた。私たちがややもすると忘れがちになる、この教育と学びの本質を体現している学校が、洲本高校定時制であると。私は、現在の教育や学校がかかえる様々な問題の病巣は、「学校のために「学び」があるのではなく、「学び」のために学校がつくられた」という、ほんの少し冷静になって考えてみればわかる自明の理を忘れ、それを取り違えてしまったところにあると考えています。学校のために「学び」があるのではなく、「学び」のために学校がつくられた。これが洲本高校の定時制です。
そこで、先輩となったみなさんには、私から3つのお願いがおります。これは毎回いっていることですが、まず学校に来ることです。そして授業をしっかり受けて学ぶこと。さらには学んだ「成果」をいかして、自らの将来への道筋をつけていくことです。
何人かの人は覚えているかも知れません。いろいろな事情で学校に来ることを控えていただかなければならなくなった時に私が言った言葉を。「こんなことのために学校に来ることができなくなるようなことはするな!!」と。学校、洲本高校の定時制こそがみなさんが思いっきり、なんの遠慮もせずに話したりできる「場所」であり、洲本高校の定時制に来ている時こそがみなさんが気兼ねせずにくつろげる「時間」なのです。社会へ出て、働くようになれば、今のようにはいかないでしょう。そのことはみなさんも分かっているはず。そういう大切な場所、時間が今であることをしっかり心にとめておいて下さい。
みなさんが、校歌を、そして定時制応援歌をしっかり歌ってくれます。それは、みなさんが、洲本高校の定時制は大切な場所であるということを知っているからです。このことは誇りに思ってよいことです。校歌、応援歌をしっかり歌った、そのことが何十年後かのみなさんを一つに結びつけるもの、これを「紐帯」といいますが、になるのです。今日の入学式で新しい31名の一年生を迎えました。みなさんは先輩として、洲本高校の定時制のよさをしっかり伝えていきましょう。彼等が誇りを持ってみなさんと同じように校歌・応援歌を歌えるようにしていきましょう。それが私の願いです。ともに頑張りましょう。
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