学校長より
洲本高等学校 学校長
越田 佳孝
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10月11日(金)「県立洲本高等学校定時制第19回交通安全実技教室~ドライバーズコンテスト」を行いました。目的は、自他の生命尊重の精神をはぐくむとともに運転技術の向上を図り、交通ルール・マナーを守る精神を培い、安全に運転できる能力を身につけることです。洲本警察署、淡路陸友会、淡陽自動車教習所、洲本高校定時制振興会、育友会の協力で開催しています。今年で19回目です。特に、淡陽自動車教習所さまには、教習所と教習車輌をお貸しいただく等多大のご支援をしていただいています。ほんとに感謝です。
また、協力いただいている「淡路陸友会」は、日本ハーレーダビッドソン協会所属の「淡路ハーレー会」として活動している団体で、県下唯一の「兵庫県警公認走行会」です。その陸友会から会長・副会長を含め5人の方においでいただき、コンテストの審査をしていただきました。これもまた大変なことです。
コンテストは、四輪車部門(教習所の教習車輌を借用します)、原付部門(自分の原付を使用します)、自転車部門(自分の自転車を使用します)、安全走行のための常識テストの4部門からなります。四輪・原付部門に出場するには免許を所持していることが必要です。当たり前ですよね(笑)。また、全員が参加することが前提ですから、欠席すると補講があります。
安全教室は15時10分から淡陽自動車教習所3階教室で始まりました。開講式の後、洲本警察署交通課の方からの安全講話、諸注意、そしてコンテストが始まります。午後3時の集合時刻にはほとんどの生徒が集まっています。そして、いつもの全校集会の座席位置に座っています。洲高の定時制では、こういうところの指導は全くぶれないのです。別の場所に座ろうとする生徒に対して、先生たちは頑としてそれを許しません。あくまで「自分の席!!」なのです。このことは1学年のはじめから厳しく言い続けてきていますから、今では生徒たちは当たり前のように着席します。
15時をまわると、誰かが「静かに!」と言い出したわけでもないのに、会場は潮が引いていくように静かになったのです。辺りが「静けさ」につつまれます。「静寂」といってもかまいません。これには私がびっくりしました。警察・教習所・陸友会の方々が前に座っているのに、なかなか静かにならず、先生が「静かにしろッ!」と言わないといけないのかと内心心配していたからです。完全な肩すかしです。しかし、うれしい肩すかしです。教頭と顔を見合わせました。「素晴らしい」と。このことは、早速、閉講式で教頭先生が生徒に対して褒めてくれました。何事にも、よいことをしたら褒める。よくないことをしたら叱る。しかも、間髪を入れずにそれをしなければなりません。それが生徒たちの成長を促します。生徒たちは成長過程にあります。彼等をよい方向に導くのは大人の、先に生まれた者の責任です。時をおいてはいけません。
教習コースでのコンテストは教習所2階の窓から見渡せます。四輪部門出場は教官の運転する車でコースを確認しています。原付部門も陸友会の方の先導でコースを回ります。自転車も本校の先生の先導で後に続きます。こちらは、四輪・原付に比べて少し元気ないかな(?)という感じです。
この交通安全教室コンテスト、生徒はとても楽しみにしていたようです。日頃の運転の腕を見せようとしている者もいます。しかし、これは少し趣旨が違いますね(笑)。こういう校外の行事こそ、「洲高の定時制」の姿を知っていただく絶好の機会。定時制というステレオタイプでのイメージや理解を払拭するチャンスなのです。「定時」と一括りで見るのでなく、一人一人の生徒を見て欲しい。それが定時制に勤務する全ての先生と定時制で学ぶ全ての生徒の願いです。
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