学校長より
洲本高等学校 学校長
越田 佳孝
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今年の夏は涼しいのかと思っていた矢先、この暑さです。まさに強烈な夏がやってきたという感じがします。今日で1学期の教育課程を終了します。明日からの夏休み、しばらくは学校に来る機会はなくなりますが、普段できないことをする絶好の機会でもあります。
5月9日の創立記念式でも話しましたが、洲高の定時制は、学ぶことの大切さ、すばらしさを知っている人たちがつくりあげた学校です。時代がうつり、生徒の状況が変化したとしても、この原点は大切にしていかなければなりません。そのために、私たちは、まず学校に来ること、次に授業を受けて学ぶこと、そして学んだ成果を活かして、自らの将来の進路実現へと道筋をつけていくことです。
7月16日に、洲本市立市民交流センターで平成26年度生活体験発表校内大会を行いました。出場した8名の仲間が、友だちのことや学校生活のこと、職場でのことなどの演題で熱弁をふるいました。今年の校内大会は、事前に生活体験発表大会とはどういう大会なのかを具体的にイメージしてもらうために、昨年度の兵庫県の生活体験発表大会のビデオを観てもらいました。その成果なのか、昨年以上にすべての発表者のレベルが高く素晴らしかった。それぞれの発表者が、これまでの自分はどうだったのかから始まり、洲高の定時制に入学してからの、友だちや部活などの学校生活、仕事や将来のこと等を、自分が「体験したこと」、「見たり」、「聞いたり」、「感じたこと」を、自分自身の「ことば」で話していました。私は、そこに「伝えたい」「話したい」「聞いて欲しい」という力強い「意志」を感じました。また、友だちの発表を聞いている皆さんの姿勢も本当によかった。
私は、今年も、校内大会の8人の発表者のすべての内容に、明確な「物語」を感じ取りました。それは「成長の物語」です。「成長」とは、昨日に比べて今日、昨年に比べて今年の「変化」を言います。これまでの自分に比べて現在の自分の「変化」です。「成長」を実感するためには、まず、昨日の、昨年の、そしてこれまでの自分に向き合わなければなりません。それは決して楽しいことではありません。時には避けたいことなのかもしれません。それを避けている限り「成長」は実感できません。自分のものにならないのです。
生活体験発表は、定時制の生徒の「成長の物語」です。その生徒たちの「成長の物語」にかかわることができる。それが定時制教育の素晴らしさです。私たちも皆さんの話を聞いて成長しました。洲高の定時制での4年間または3年間の「学び」は、皆さんがこれから一生たくましく生きていく上での「資本」となるのです。
では、長い夏休み、事故にも遭わず、病気もしないで、全員、元気に9月1日の始業式でお会いしましょう。
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