〒662-0813 西宮市上甲東園2-4-32
Tel 0798-52-0185 Fax 0798-52-0187

  1. ホーム
  2. 県西随想
  3. 県西のクラブ史

県西随想 ~県西歴史物語~


県西のクラブ史

県西の生徒はクラブ活動に熱心である。「質実剛健」の校訓のもと、言わば文武両道の伝統が生きている。今年も、運動部や文化部、同好会のそれぞれが充実した活動の成果を重ねている。早朝から走る陸上競技部、憩いの広場や講堂前で楽器の練習に集中する吹奏楽部、砂塵舞うグランドを駆けるサッカー部。東京五輪を記念して作られ「1964」の文字が壁を飾るクラブハウスの部室の風景も昔から変わらず、県西の生徒の高校生活の大切な場所である。猛暑の中、生徒集会所(同窓会館)で仲間と合宿した思い出を持つ卒業生も多いだろう。今年、近畿高校総体では陸上競技部が男子800mに1名、女子5000m競歩に2名、水泳部が200mバタフライに1名出場した。近畿高校総合文化祭では、写真部、邦楽部が出場する。陸上競技の女子5000m競歩の選手は南米コロンビアのカリで開催された世界ユース大会に日本代表として出場し、また、和歌山での全国インターハイでも7位に入賞した。この全国総体にはレスリング選手も出場した。全国高校総合文化祭には写真部が出場し、ビジネスライセンス部は全国高校珠算・電卓競技大会に出場した。フィンスイミング世界選手権に出場した生徒もおり、多くのクラブ、生徒が地道な活動を重ね、活躍している。
 県西のクラブの歴史をみてみよう。創立40周年記念誌をもとにした『80年のあゆみ』から振り返ると、大正時代には同好会組織的な野球・庭球・山登り・陸上があり、昭和初期には陸上、ラッパの部が活動し、昭和10年には卓球、翌年には水泳が発足。12年には軟式野球が硬式野球部に切り替えられた。13年には体操部も創設され、14年当時の校友会傘下クラブは、野球・柔道・水泳・山岳・卓球・陸上競技・球技・ラッパ・珠算・弁論・書道などがあり、『80年のあゆみ』には戦前の宮商の運動部として柔道・剣道・野球・山岳・陸上などの集合写真が出ている。銃剣術や射撃部は戦時体制を反映し、また「B-4605」の翼文字のグライダー班の活動もあった。
 戦後すぐの時期の、新たな設立順を見てみよう。昭和21年は珠算・美術・書道・卓球・硬式庭球・水泳・陸上競技・山岳・栽培園芸・バレーボール・科学(物理・写真・化学)、22年は演劇・硬式野球、23年は軟式庭球、24年はサッカー同好会(翌年、部)・文芸・物理・ESS・軟式野球・バスケット、ダンス、25年は新聞・放送、そして26年は生物、軽音楽、27年は写真・茶華・簿記会計・家庭食物・ボクシング・弁論・社会科、28年は図書・柔道、29年は化学・地学・吹奏楽と続く。剣道部は30年に同好会(翌年、部)、40年にはラグビー・バドミントン・JRC、41年には箏曲・体操が生まれた。その後、多くの部・同好会・必修クラブから残った組織などが生まれ、また改廃など変遷したが、現在、部活動・同好会としては、文化部・運動部合わせ32を数える(平成27年度『学校要覧』)。高校時代、若いエネルギーで仲間と汗を流し、また厳しい練習に耐えて上達し、文化部も運動部も多くのことを学んで、人間として成長していってもらいたい。  2016年執筆  (石戸信也)

このページのトップヘ