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県西随想 ~県西歴史物語~


県西のスクール・カラーは?

6月16日(木)~20日(日)、陸上競技部の近畿インターハイが、神戸のユニバー記念陸上競技場で行われ、今夏、沖縄で開催される全国インターハイに、県西の選手が複数種目で出場することになった。阪神地区、県、そして近畿と各大会で予選・準決勝・決勝ときびしいレースを勝ち抜き、全国大会への出場を決めたのである。男子3000m障害、女子800m、そして女子4×400mリレーの出場を決めたが、近畿大会でも、県西の、緑色をデザインしたユニフォームの選手が力走し、競技場のスタンドでも、県西の緑色のジャージの部員の応援の声が響いていた。県西の陸上部は長い歴史を持ち、男女とも県駅伝出場を続けており、女子は京都での全国駅伝に出場もしている。女子マラソンでは、アテネ五輪で坂本選手、北京五輪では中村選手と、卒業生がオリンピックで活躍し、ユニバーシアード出場選手も輩出している。特に今年の沖縄での全国インターハイは、県西の女子のリレーチームとしては初の全国大会出場である。県西の緑のユニフォームが大舞台で全国のライバル相手に力走し、「県西旋風」を巻き起こして、勝利してほしい。
 さて、県西の陸上部のユニフォームは、上は白地に横に緑色の線、その中に白抜きで「県西宮」の文字、下は緑色というのが基本で続いてきている。このユニフォームは、卒業して34年しても私は大切に持っている。県西のスクールカラーは、このように「緑色」、しかも濃い緑ではなく、少し薄い緑色がよく使用される。たとえば、「兵庫県立西宮高等学校 80年のあゆみ」(平成11年10月2日発行)を見てみよう。この記念誌の装丁に「県立西宮高等学校のスクール・カラー(緑色)を用いています」とあり、美しい緑色の表紙に校章が配されている。県西のスクール・カラーはいつから緑色になったのであろう?この記念誌にも詳細は出ていないが、おそらくは戦後、県立に移管してからであろうか。また調べてみたい。そして何より、なぜ、「緑色」か。これも校歌の1番にある、「六甲(むこ)の山脈(やまなみ)晴れわたり  緑色こき甲山」の、上ヶ原から見る美しい緑の景観からきたのかも知れないし、歌詞の2番の「若葉の径(みち)の風薫る」とも重なるのかも知れない。緑色は、県西の教育環境の象徴とも言えるのである。
 世界のさまざまな国で、また日本で、高校や大学は校訓や教育目標を持ち、そして、校章(シンボルマーク)や、学校を象徴する色(スクール・カラー)を持っている。このスクール・カラーは学校の教育の精神を表したり、校旗やスポーツの試合のユニフォーム、応援旗など学生・生徒の団結、アイデンティティーを表すことが多い。スクール・カラーはまさに「校風」を象徴もするのである。大学では、早稲田がえび茶色(臙脂)、阪大はスカイブルー、明治学院は黄色、同志社は「古代紫」に近い紫、京大は濃青、立命館はえび茶色(臙脂)、九州大はワインカラー、関大は紫紺、金沢大は、なす紺、神戸女学院は濃青、日大は緋色、大阪府立大はウルトラマリンブルー、明治は紫紺、法政はオレンジとブルー、関学はKGブルー・白・青、東京大は淡青(ライトブルー)など、それぞれ色を決めているという。関東の大学では正月の箱根駅伝でもユニフォームの色でわかりやすい。大学ラグビーでも、試合を見ていて各スクール・カラーはわかりやすい。
 さて、沖縄での全国大会、県西の緑のユニフォームが縦横無尽に活躍し、全国に県西の文武両道の意気を見せてほしい。全国の強豪選手と戦う選手諸君にとって、全国大会が素晴らしい体験になるとともに、県西の、緑の自然豊かな環境と歴史の中で受け継がれてきた「質実剛健」を発揮するレースになるよう、みんなで応援しよう!   2010年執筆(石戸 信也)

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