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明峰だより

本校の校長が編集長となり、学校の様子をコラム形式でご紹介します。

No.2_あっという間に2か月が過ぎてしまいました。 ~6月3日(木)~

 
なかなか出せていなかった通信です。これから、数を増やしていこうと思います。
◎ ESD講演会
※(ESDとはEducation for Sustainable Development 持続可能な開発のための教育)

 5月26日に、ESD講演会を実施しました。講師としてお招きしましたのは、学校法人摺河学園長の山田基靖氏です。山田氏は外務省に所属されておられ、現在は官民人事交流により、摺河学園長ですが、8月には、外務省の戻られるようです。外交官として活躍され、国連代表部においてはSDGsの普及に携わっておられました。非常に忙しい中、本校のために講演を引き受けてくださいました。当日は、「グローバル&グローカル社会に求められる課題解決能力」というテーマでお話しいただきました。

 本校は、ユネスコスクールへの登録申請中で、ESDに取り組み、SDGsの理念を取り入れながら様々な活動をしています。そういった意味で、山田氏の話は非常に刺激的であり、生徒たちが生きていくこれからの社会において、いかにグローバルな視野を持つことが大切かということを教えていただきました。また、SDGsについては、17の目標を覚えることが大切なのではなく、その目標について何をすべきか、何ができるのかを考えていくことが必要と感じました。特別なことではなく、日常の生活の中からそのきっかけを見出していきたいものです。

 蜜を避けるため、2・3年生は体育館、1年生は教室でリモートで聞きました。
 
◎ 「明峰の学び」が始まりました。
  6月1日(火)の6限、2年生対象の講座、「明峰の学び」第1回が行われました。

 
 
 

 大学や、専門学校、地域の方々(本校の卒業生もおられます。)を講師にお招きし、12講座が開かれました。スポーツや、医療、保育、韓国語、職業選択などなど、各自興味のある講座を4回受講し、2学期以降の探究活動につなげていきます。最後には成果発表を設けています。この取り組みを通じて様々なちからをみにつけてくれることを願っています。

No.1 よろしくお願いいたします。  ~4月15日(木)~

 今年度、川西明峰高校に着任いたしました井上千早彦(いのうえちさひこ)と申します。

どうかよろしくお願いいたします。
 新年度が始まって、ずいぶん時間が過ぎてしまいました。少しずつ自分のペースで仕事ができるようになりました。遅ればせながら、明峰だよりの今年度第1号を掲載したいと思います。1回目は、先日実施いたしました入学式の式辞です。できるだけ、わかりやすい話をと心がけました。
 今後、学校で行われる様々な行事や生徒の様子を、校長の目を通して感じたことも含めながら届けてまいりたいと思います。あまり硬くならずに気軽にできたらと思っています。(私の性格上、緩い文章になることをお許しください。)
 
 

令和3年度 第46回入学式 式辞

 
 例年になく暖かい日が続き、桜の花は盛りを過ぎましたが、木々は芽吹き若葉が新しい季節の始まりを告げています。今日の良き日に兵庫県立川西明峰高等学校第46回入学式が、ご来賓の皆様のご臨席を賜り、このように盛大に挙行できますこととてもうれしく思います。昨年は新型コロナウィルス感染症の感染拡大により入学式も入学説明会という形に変えての実施となりましたが、今年はこうして実施できることがとてもありがたいことだと改めて実感いたします。
 先ほど入学を許可いたしました46回生280名の皆さん、あらためて川西明峰高等学校へのご入学おめでとうございます。心から歓迎いたします。また、ご出席いただいております保護者の皆様、今日の日が迎えられましたこと、重ねてお祝い申し上げます。
皆さんに私の思いを伝えたいと思います。皆さんは、いま白紙の状態で川西明峰高校というステージに立ったのです。今までのことはいったんリセットして、全員で3年間の高校生活を演じ、描いていくのです。一人一人に必ず果たすべき役割があります。皆さんは一人一人個性がありますから、それは大切にしながらも、46回生という集団がより良い方向に進むために自分は何ができるのか、少し考えながら、しばらく私の話に集中して耳を傾けてください。いま私は、集中してといいましたが、高等学校の大きな使命の一つは、社会に貢献できる人材として皆さんを成長させることにあります。これからの高校生活でまず大切なことは、人の話をしっかり聞ける人になること、そしてそれを理解し、自分の中で必要なことをしっかり吸収していくことです。人の話が聞けない人は、社会人として成長できません。話の内容が役に立つか立たないかは後で判断すればいいので、まずは集中して人の話を聞くこと、これがすごく大切なのです。
 皆さんは、明石家さんまさんが司会する「ホンマでっか!?TV」という番組は知っているでしょうか?たまたま見ていて、なるほどと思ったことがあります。「人に感謝されることが、人間の行動の基本原理である。」という話です。例えば、電車やバスで椅子に座っていたら、高齢の方や、妊婦さんがおられたので、あなたは席を譲りました。相手の方は、大変喜ばれて、感謝されたとしましょう。その時、席を譲られた相手の方も嬉しかったでしょうが、実は感謝された自分のほうがその幸福感は3倍もあるというのです。そういえばそんな気がします。私も同じことをしたとき、なんとなく自分がうれしく思ったような気がします。特に朝方にそんなことがあると、その日1日がちょっといい気分で過ごせるように思うのです。同様のことは結構身近にたくさんあります。一番簡単にできることは、朝、元気に挨拶をすることです。友達だけでなく、家族や、登校中に出会う地域の方々できれば私たち教員にも、自分から笑顔で「おはようございます」というと、相手の方は悪い気はしません。自分も元気が出ます。簡単なことですが、意外にできない人も多いのです。皆さんが、当たり前のように笑顔で挨拶ができる集団になれば、いろいろなことが良い方向に向かうことになります。気分がいいから挨拶をするのではなく、挨拶をするから気分もよくなり元気が出るのです。先ほど話した、人との話をしっかり聞くことと同じく、挨拶も良き社会人になるために大変重要なことです。
 さて、皆さんはSDGsという言葉を知っているでしょうか。この頃テレビやラジオ、インターネット上などでもよく見たり、聞いたりするようになりました。Sustainable Development Goalsを略したものです。日本語で言うと「持続可能な開発目標」ということです。国連が提唱したもので、貧困の問題、教育の問題、環境の問題、人権の問題など、全部で17の解決すべき課題について2030年までに目標を決めて、継続して世界全体で取り組もうということです。何か、たいそうな気がしますが、実は17の目標は、特別なことではなく私たちが生活している日常のあらゆることとつながっているのです。私たち川西明峰高校はSDGsの理念を理解し、自分たちに何ができるかについて、本気で取り組んでいます。グローバルな視野を持ち、自分たちが住んでいるこの地域や日頃の生活の中に、課題を見つけSDGsの目標と結びつけながら解決するために、探究的な活動をしていくことが、最終的には自分自身の成長につながると考えています。先ほど「人に感謝されることが、人間の行動原理である」と話をしましたが、世界や地域、そして自分の身の回りの出来事や課題を他人ごとではなく自分事としてとらえ、課題解決のために、知恵を出し合い、汗をかいて取り組んだことが、結局自分の幸福や成長となって返ってくるのです。簡単なことではありませんが挑戦してみる価値は十分あると思いませんか?私は皆さんにめちゃくちゃ期待しています。そしてこのことに取り組むためには、何が必要でしょうか。それは、これからの高校生活で、勉強は当たり前ですが、部活や学校行事、生徒会活動、ボランティア活動などあらゆることに挑戦することが必要だと思っています。楽な高校生活ではなく、忙しいけれど充実して楽しい高校生活を送ろうではありませんか。私たち教職員は、本校の校訓である「自主」「創造」「礼節」「友愛」を基盤として、「明峰PRIDEつまり明峰生としての自覚と誇り」を身に着けることを目標とし、「自己効力感」「自己肯定感」「自己有用感」といった自分を大切にし、他者も大切にする態度の育成のため、皆さんとともに全力を尽くしていきます。ともに歩みましょう。
 最後になりましたが、保護者の皆様、本日から、3年の間、お子様を川西明峰高校に、通わせていただきます。学年団を中心に、教職員全員で生徒たちの成長のため全力を尽くす所存ではありますが、そのためには学校とご家庭が手を携え協力して取り組むことが不可欠であります。高校生の年代は、大きく成長する反面、精神的にはかなり揺れる時期でもあります。また、集団生活の中では、様々な制約もあります。人権に反する行為や、社会的に許されない行為をした時には厳しい指導も必要と考えています。どうかご理解ご協力をお願いいたします。そして、コロナ禍の収束はまだまだ遠いと思われます。様々な困難はあると思いますが、ともに進んでいければと考えています。よろしくお願いたします。ご来賓の皆様にも、本校のため変わらぬご支援、ご指導を賜りますよう重ねてお願い申し上げ、式辞といたします。
    

令和三年四月八日     兵庫県立川西明峰高等学校長      井上 千早彦

 

入学式の終了後、5階から北摂の山並みを望む
「春風や闘志いだきて丘に立つ」