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明峰だより

本校の校長が編集長となり、学校の様子をコラム形式でご紹介します。

No.36_令和2年度最終日  ~3月31日(水)~

 学びを止めない川西明峰で始まった令和2年度。コロナ禍で全国の学校が閉ざされる中、本校はいち早くリモートを取り入れ、生徒の学びの場を確保しようと努めました。それは同時に教員にとっての学びの場でもありました。互いに学び合うことで文化は築かれていきます。第4波が危惧される中、まだしばらくはウィズコロナの生活を余儀なくされそうですが、この一年で培った知恵やスキル、賢明さや寛容の心で、この難局をともに乗り越えていきましょう。
 
 

 学校の正面の石切山は桜で彩られ、鳥の囀りが響き渡っています。校門近くの桜はもう満開です。そうした自然の確かな移ろいを目にしていると、心が癒されるだけでなく、勇気を与えられる気がします。私たち人間も、持続可能な社会の実現へ向けて、一歩ずつあゆみを進めていこうと。
 
 
 この2年間「明峰だより」を執筆してきましたが、校長の私はこの3月をもって川西明峰高校を去ります。ご愛読ありがとうございました。学校を離れても、これからも明峰を見守り、応援してまいります。皆さまも、川西明峰高等学校のことをどうぞご支援ください。
 
 

峰の春持続可能へ風興す
 
「川西明峰高等学校はESDに本気で取り組みます」!

No.35_3学期終業式   ~3月23日(火)~

 
 新型コロナで明け暮れた令和2年度が終業式を迎えました。さまざまなものが失われた反面、これまでの慣例が通用しなくなり、新しい可能性が見えてきた側面もあります。それでもつらいことの方が多かった中、できなかった過去よりも、目の前のできることに目を向ける生徒たちのたくましい姿にしばしば励まされたものでした。
 終業式での式辞を掲載します。
 
 
3学期終業式式辞
 
 おはようございます。いろいろあった令和2年度も、終業式を迎えました。校門前の桜がけっこう開いているのを見ましたか? 3日前の20日に五輪咲いて、その日が明峰の開花日でした。今年は早いですね。1年前のことを覚えていますか? 実は昨年の今日、3月23日に最初の一輪が咲きました。あれから1年。長いようで、過ぎてしまえばあっという間です。私は2年前にこの明峰高校に来ました。2年生とは同じ年月を過ごしてきたことになります。ここへ来てSDGsと出会い、ユネスコスクールのことも深く知るようになりました。それから私も勉強して、あなた方へことあるたびに話したり、文章に書いたりしてきました。しかし、実はそれも今日が最後なのです。
 この3月末で定年退職を迎え、川西明峰高校を去らねばなりません。あなた方へお話しする最後に何を話そうかいろいろと考えました。この2年間私なりに学んできたことを、できるだけ簡潔な表現でと考えて、ひとつのことばに行き着きました。それは「当事者意識」ということばです。
 話は2月6日へ遡りますが、マイプロジェクトアワードという実践発表会の関西大会に、本校の2年生男子3名が参加しました。彼らはごみのポイ捨てを減らすごみ箱を提案して発表しました。するとそのとき知り合ったある企業の方の橋渡しにより、彼らの提案したごみ箱を実際に作ってもらえることになったのです。先日、そのことを3人が校長室へ報告に来てくれました。そのとき、その中のひとりが、「最初はそれほど深く考えてなかったけれど、このごみ箱を製品化する話し合いをしているうちに、その辺へごみをポイ捨てるなんてとてもできない気になってきた。学校のごみも、このゴミ箱で減らせたらいい。」と話していました。これが「当事者意識」なんですね。彼はポイ捨て問題について、「当事者」の一人になったのです。「当事者」とはそのことに関わっている人を指しますが、実は世の中の課題はみんなどこかでつながっています。そこに積極的に関わろうとしたとき、だれでも「当事者」になりうるのです。
 コロナ下において、医療従事者への心ない言動が問題となったのはあなた方も知っているでしょう。最前線でコロナと戦っている医療従事者は、感染のリスクにさらされています。そうしたことから、自分への感染を恐れて、医療機関を誹謗中傷したり、医療従事者やその家族へ差別的な言動をしたりする人が現われました。このニュースを聞いたとき、私は暗澹たる思いになりました。確かに感染は恐ろしいことですが、身を挺して最前線で頑張っている方々にどうしてそんな振る舞いができるのだろうと。それに、一旦自分や自分の家族が感染したら、その医療従事者のお世話になるしかないのだというところへどうして考えが及ばないのだろうと。もちろんごくひと握りの人でしょうが、そんなことをする人には、「当事者意識」が欠落しているのです。「当事者意識」には、積極的に関わる能動的な意味合いとは別に、リスクを引き受ける覚悟という心理的な要素があります。
 また、SNSへの書き込み等の問題が多発しています。これはあなた方にとっても身近な話でしょう。匿名で中傷したり、仲間内だけのサイトと思ってした書き込みが外へ漏れていたりして、人を傷つけることが起きています。人知れず悪意のある書き込みをする、そこには人の醜い方の精神が働いています。そういうときには「当事者意識」が働いていません。「当事者意識」を持っていれば、自分の言動に責任を持つはずだからです。
 
「当事者意識」の3つの要素、
 
積極的に関わろうとする主体性
 リスクを引き受ける覚悟(始業式にも「覚悟」の話をしましたね。)
 
自分の言動への責任
 こうした「当事者意識」が、SDGsの実現には欠かせません。今日、あなた方に伝えたいのはこのことなのです。
 
そしてこの1年、あなた方に伝え続けたことばがこれです。
明峰PRIDE = 明峰生としての自覚と誇り
 ここでもう一度、自分の生活を振り返ってください。
 学習に「当事者意識」をもって向かっているか
 学校の約束事に「当事者意識」をもって向き合っているか
 自転車マナーを始め、「当事者意識」を持って安心安全な環境作りをしているか
 
当事者意識を持つ人は、自分の人生に自覚と誇りを持ちます。うまくいかないことがあっても、他人へ責任を押しつけたりしません。是非、この明峰高校で自覚と誇りを磨いてください。1年後、2年後に、明峰PRIDEを胸に卒業してください。そして世の中へ出てからも、「当事者意識」のある大人になることを願っています。
 
 以上で、私の話を終わります。
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
さえずりや明るき峰をはずませて
 
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No.34_GCスプリング・セッション  ~3月20日(土)~

 3月20日(土)~22日(月)に、新2年生、新3年生のGC類型選択者がGCスプリング・セッションを行います。これは、(株)アイエスエイとの共同企画によるプログラムで、大学の留学生とともに、3日間英語漬けでディスカッションやスピーチを行うものです。
今回は14名の留学生と2名の外国人講師(ファシリテーター)をお招きました。始めから終わりまで日本語は一切なし。少々分からなくても、プログラムはどんどん進みます。生徒は真剣に耳を傾け、自分の思いも何とかして伝えようと必死です。
 
 
 
 生徒5,6人に1人留学生がついて、和やかなアイスブレークから始まりました。初めは固かった雰囲気も、ファシリテーターや留学生のお陰で次第にほぐれていきました。最後は別の小グループに分かれ、今日学んだことや明日への抱負を全員が英語でスピーチをして、6時間近くの1日目のプログラムを締めくくりました。
 
 
 明日、明後日とプログラムは続きます。3日目には生徒がどのような変容を見せるか、今から楽しみです。
 
 
 
 
 校門近くの桜が今朝数輪開いていました。五輪は確認できたので、明峰の開花日です。名実ともに春はもう来ています。
 
 
 
 

異文化交流 スプリング ハズ カム
 
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No.33_球技大会   ~3月19日(金)~

 3月16日(火)に1年生、17日(水)に2年生の球技大会が開かれました。行事の少なかった今年度にあって、こうしたひとつひとつの行事の持つ意味を改めて認識しています。年度末が近づき、今のクラスで過ごせる残りの日々への思いを燃焼させていました。次の学年へ向けて、新年度までの期間を大切に過ごして欲しいと思います。

 こうした行事の陰には必ず裏方として支えている人がいます。生徒会役員が、球技大会のトーナメント表を作成しているところを見かけました。こうした人の存在を常に心に留めていると、感謝の気持ちの伴った行動が自然とできるようになります。そして別の場面では、自分が誰かを支える側に回るようになるのでしょう。
 
 先日、生徒会役員の皆さんとお話しする機会がありました。みんな全校生や学校のため、社会のためにいろいろな活動をしてきています。そして、学校を少しでもよくしたいと真剣に考えています。今後生徒会から何か提案があったときには、全校生もまた真剣に話し合いに加わることを期待しています。
 
強東風へペダル踏む別れと出会い
 
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No.32_明峰生のグローカルな取り組み   ~3月11日(木)~

 
 2月22日(月)~26日(金)の期間、川西アピールプロジェクトと題して、本校生の作品が川西市役所1階ロビーに飾られました。川西市を紹介する書の作品や、特産品の桃や栗などをモチーフにした製作物等です。例年は3回行っていますが、今年度は1学期にできなかったので、2回の実施となりました。
 
 3月3日(水)に、2年(44回)生のGCI履修者を対象にビジョン若者出前講座を行いました。『これからの社会の担い手となる若い皆さんとともに、兵庫県の未来を一緒に考える機会』を得るために、兵庫県企画県民部ビジョン局ビジョン課が企画しているものです。住みよい街作りや街の活性化へ向けて、
4つのグループに分かれて、ビジョン課の職員の方々と共にいろんな発想を出し合いました。そして各グループの代表が話し合ったことを発表しました。高校生が、その柔軟な発想で地域社会について考え、意見を交わすことのできた、貴重な時間となりました。
 
 
 兵庫県教育委員会が主催する「中学生に届け!県立学校紹介Good Movieコンテスト」にて、本校の学校紹介動画が優秀賞を受賞しました! これは、昨年の8月に、コロナ禍のためにできなくなったオープンハイスクールの代わりに実施したオンラインオープンハイのために作成したものを、短く再編集したものです。「自然体で撮影されていて、高校生らしさがあふれ出ており、微笑ましいインタビューもとても良かった。」などの審査コメントを頂きました。
 
 
特色選抜で入学したGC類型の1年(45回)生が、アメリカの高校生とオンラインで交流するプログラムのGlobal Classmatesに参加してきましたが、8月末からの約半年にわたる交流が2月で終了し、その修了証書が送られてきました。まとまった期間、個別に交流してきたので、内容の濃いものとなりました。来年度も参加の申請をしています。申請が通ることを期待しています。
 
 理科部が、校内の植栽にネームプレートをつけてくれました。私のように植物の名前をあまり知らない者にとってはたいへんありがたいものです。
 
 

写真の左から「ヒイラギナンテン」「ユズリハ」「アラカシ」です。


ひかる瞳ひかるものの芽ふくらめり
 
「川西明峰高等学校はESDに本気で取り組みます」!

 

No.31_43回生が卒業しました   ~2月26日(金)~

            
 前日に峰友会(同窓会)の入会式があり、会長様より歓迎のご挨拶をいただきました。いつも後輩と母校を温かく見守ってくださっていて、世の中へ巣立つ43回生へ、期待と励ましのこもったメッセージをお贈りくださいました。
 卒業式の予行後には、我武者羅應援團にお越しいただき、43回生へエールを贈ってもらいました。自分の挫折した過去から立ち直った経験と、そこからつかんだあきらめない気持ちを、熱く、ガムシャラに伝えてくださいました。明峰生だけではなく、8人の担任の先生へも、ひとり一人の個性に合わせたお話とエールを贈ってくださったのには驚き、感激しました。
 2月26日(金)に、43回生の卒業証書授与式を挙行しました。緊急事態宣言発令下のため簡素化した部分があり、天候はあいにくの雨でもありましたが、しっとりと、温かい雰囲気に包まれた卒業式を行うことができました。
 答辞では、卒業生の代表が自分の視点から明峰での三年間を語りました。そこで語られたのは、入学当初の不安、悩み、迷いなどから次第に変容していく姿です。高校生活におけるさまざまな思いが込められていて、聴いているこちらの胸へ強く訴えかけるものがありました。そして紛れもなく、確かな三年間を歩んだことが伝わってくるお話でした。
43回生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。
卒業式での私の式辞を掲載いたします。

式 辞
 木々の芽がふくらみ、山がやさしい姿を見せるようになってきました。鳥の囀りが春の訪れを言祝いでいます。この佳き日に、四十三回生三百三名へ卒業証書を授与いたしました。四十三回生の皆さん、ご卒業おめでとう。
 また本日を迎えるまで、卒業生を物心両面から支え、励ましてこられた保護者の皆様、関係者の皆様にも、心よりお祝いを申し上げます。おめでとうございます。
 そしてこの晴れの日に花を添えてくださっているご来賓の皆様に厚く感謝申し上げます。ありがとうございます。
 さて、今日のこの日を皆さんと迎えられたことに、大きな感慨を抱いています。思い返せば一年前、二月二十七日に総理大臣から全国の小・中・高校などへ臨時休業の要請がありました。それを受けて兵庫県は三月三日から全県の学校が臨時休業に入りました。その後登校日などはありましたが、五月末までの約三ヶ月間、学校が閉鎖しましたね。あの頃は未知の新型コロナウイルスについて今よりもずっと分からないことだらけでしたから、世界中が戦戦兢兢としていました。その後もいろんなことができなかったり、制限がかかったりと、つらいことの多い一年でした。そんな中でも若いあなた方は、できなかった過去よりも、目の前のできることに目を向けていました。そのたくましい姿に、私の方が励まされたものです。
 あなた方とは二年間、この川西明峰高校でともに過ごしました。修学旅行で一緒にグアムへ行ったのもよい思い出です。現地の高校生との交流は、実に楽しく、印象深いものでした。あのときは、まさか海外へ行くことがこんなに困難になるなんて思いもしていませんでした。そして今日、三年間通い慣れた学舎を去り、いよいよ次のステージへ一歩を踏み出そうとしています。私からお話しするのは最後となりますが、卒業の餞として二つのお話をします。
 ひとつ目は「明峰PRIDE」についてです。
 本校はユネスコスクールを目指して、SDGsを教育活動へ結び付けています。最近でこそSDGsということばやロゴマークはいろんなところで目にするようになってきましたが、あなた方が入学した頃の認知度は今よりずっと低いものでした。いや今でさえSDGsバッチをつけていると「それは何のバッチ?」と聞かれることがあります。しかし明峰生は当たり前のように知っていますよね。持続可能な社会を築くために国連が定めた十七項目の目標、それがSDGsです。
 昨年「Black Lives Matter」ということばがアメリカを中心に全世界へ広がりましたが、人種差別の問題はSDGs10番「人や国の不平等をなくそう」と深く関わります。最近ミャンマーで起こった国軍によるクーデターに対して、
16番「平和と公正をすべての人に」が脅かされるのではないかと世界中が注目しています。地球温暖化や集中豪雨などの異常気象は13番「気候変動に具体的な対策を」と直結しています。このように、SDGsはすべての人に大きく関わっています。これからは、進学先でも就職先でも必ずやSDGsに出会うでしょうし、またそれと無縁ではいられません。
今年の一月に生徒会が募金活動を行いましたが、それはユニセフが、医療体制の整っていない途上国や難民キャンプなどへの新型コロナウイルス緊急募金を呼び掛けたのに応じてのものでした。あなた方の中にも協力した人がいることでしょう。これは3番「すべての人に健康と福祉を」に関わるものです。
 こんなふうにしゃべってはいますが、以前にもどこかで話したように、実は明峰へ赴任した二年前、私はSDGsのことを知りませんでした。「それは何のバッチ?」の一人だったのです。明峰に赴任したお陰でいろいろと学ぶことができ、世界が広がりました。あなた方は、私よりも一年長く明峰で学んでいます。意識的にも無意識的にもユネスコの精神の中で高校生活を送ってきました。「誰一人取り残さない」というSDGsの根本理念のもと、持続可能な社会の実現へ向けて学んできたことに誇りを持ってください。それが「明峰PRIDE」です。そして世の中の様々なことを「我が事」として引き受ける覚悟を持って生きてほしいのです。それは社会人としてのスタンスでもあります。私も共に学んできた者として、あなた方と同じく、「明峰PRIDE」を胸に刻んで行こうと思っています。
 ふたつ目は、想像力についてです。ここで言う「ソウゾウ」とは、クリエィティヴの方ではなくてイマジンの方です。空想の想に銅像の像の方です。
 先日二年の学年通信に次のような文章が載っていました。将来の夢は何かと聞かれたら、看護師や警察官というように職業を答える人が多い。何になりたいかではなくて、「世界一周してみたい」のように、どんな生き方をするかを考えるのもいいのでは、といった内容でした。なるほどとおもしろく読みましたが、あなた方も、自分がどのように生きたいか、どんな人間になりたいかを考えたことがあるでしょう。ただ、それをどれくらいイメージできているでしょうか。夢なんて叶いっこないと思っていたらまず実現しません。自己のありたい将来像を思い描き続けて、より強く、はっきりと、具体化させていきましょう。人間の「想像力」を侮ってはいけません。ナイチンゲールのことばにも、「We become what we think about.(人は自ら思い描いたとおりの自分になる)」とあります。
 そしてその想像力は、他者に対しても発揮されます。自分の言動が周囲へどのような影響を与えるか。周りの人々を喜ばせ、勇気づけることもあるだろうし、悲しませ、傷つけることになるかもしれない。十八才には十八才なりの人生経験があり、その経験から得た思慮の中で想像力を働かせるのです。想像力は、働かせ続けることで進化していくものです。自分だけが居心地のいい場所はありません。他者を居心地よくすることで、自分もまた気持ちよく生きていけるのです。
 最後にあなた方へもうひとつ贈ることばがあります。何か趣味を持つと、人生が豊かになります。私は五十才を超えてから俳句にはまっています。明峰生の門出に際して一句詠みました。
 
 若人の声や明るき峰の春

 
 さあ皆さん、そろそろお別れのときです。これまで「自己効力感」「自己肯定感」「自己有用感」ということばを何度となくお話ししてきましたが、それらは他者との関わりの中で感じるものです。この先さまざまな出会いがあるでしょう。出会いは人を育てます。あなた方ひとり一人が、これからの人生においてすてきな出会いに恵まれ、豊かで潤いのある人生を進まれることを願っています。そして初めにお話しした「明峰PRIDE」を胸に刻み、「想像力」を駆使して、あなたの人生をおおらかに生き抜いてください。
以上を以って式辞といたします。


令和三年二月二十六日
兵庫県立川西明峰高等学校
校長  中川 透

 
若人の声や明るき峰の春
 
「川西明峰高等学校はESDに本気で取り組みます」!

No.30_ESD/SDGsに係る実践発表  ~2月8日(金)~


 1月24日(日)に、大阪府立大学と大阪・関西ユネスコスクール(ASPnet)ネットワークとの共催により、SDGsの実現へ向けた取組みの実践発表会が開かれました。「2020年度SDGsの地域連携/小さな成果の大きな連携」というものです。この催しの大きな特徴は、「それぞれの機関、異なる地域、異なる立場と世代の当事者が集うことにより、単一視点のESD/SDGsではなく、異なる多様なESD/SDGsの課題や達成アプローチを共有する」ことを目指しているところです。
そういうことから参加団体は、地方公共団体、企業、自治会、大学教員、大学生と企業の合同、高校、中学校、小・中一貫校と、実にさまざまです。地域は大阪が中心ですが、兵庫から2団体、奈良・京都・富山からも1団体ずつが参加しています。まさに、各機関、地域、立場、世代を超えて「持続可能な社会の面的なアプローチ」を学び合い、連携できる場であったのです。この会では、「何人たりとも、ESDやSDGsの監督者や権威の保持者にならず、学習者として登場する」ことが求められていました。Key Wordは「共有・協働、連携・連帯、異なる地域、異なる立場と世代、人権と平和」です。大阪府立大学の施設である“I-siteなんば”で一堂に会して行う予定でしたが、新型コロナによる緊急事態宣言の発令によって、本校も含めて会場へ行けない団体が出てきました。そういう団体は、事前に発表を撮影して、動画を会場に流すという形での発表となりました。
 本校のテーマは『校内留学体験から学んだこと』です。昨年の11月に、日本へ留学している大学生12名に本校へ来ていただいたときの交流から学んだことを、特色選抜で入学したGC類型の1年生3名と担当教員が発表しました。
生徒にとっても、参加した留学生にとっても、刺激的な学びのある体験となったことをしっかり語りました。残念なのは、会場で他の団体のナマの発表を聞くことや、発表後のディスカッションへの参加、他の団体との交流などができなかったことです。これからも本校は、生徒の学びの場を生み出していく努力を続けてまいります。
 さらにもうひとつ、実践発表を紹介します。
 2月6日(土)に開かれたのが、「マイプロジェクトアワード2020関西Summit」です。これは、様々な背景を持つ高校生が、学校・地域を超えて学び合う、学びの祭典です。NPO法人カタリバが事務局を務めるマイプロジェクト関西実行委員会が主催で、2013年から行われています。文部科学省、日本ユネスコ国内委員会や、近畿2府4県の教育委員会などが後援しています。
 例年は会場に集まって行うのですが、今年度はZOOMによるリモート開催です。全部で61の個人・グループが参加し、A~Iの9つのホームチームに分かれ、それぞれのチームで6~7の発表がありました。
 本校生は、GC類型2年の3名が発表しました。テーマは『ポイ捨てを減らすには心理的が効果あり?』というものです。ゴミ箱にゲーム性を持たせたり、捨てたくなるようなデザインのゴミ箱にしたりすればポイ捨てを減らせるのではないかという仮説を立てての研究です。同級生へアンケート調査した結果、その仮説は裏付けられず、「思ってたんとちゃう!」ということになってしまいました。
そこで先行研究を調べると、よく捨てられる場所の草刈りをして見通しをよくしたり、暗い場所に街灯を設置して明るくしたりして捨てにくい状態を作るとか、「美しい景観はみんなの賜物です」という看板を設置するとかいった方法が有効であるというものを見つけたそうです。
そうした方法は学校現場でも活かせるはずなので、今後取り組んでいきたいとまとめていました。
 オーディエンスの反応は、「思ってたんとちゃう!」という素直なことばに評判が集まっていました。そして質疑応答でのサポーターからのフィードバックでは、「思ってたんとちゃう!」というのは決してマイナスではなく、それが気づきの始まりであること、そして先行研究の成果を実践する際にゲーム性やデザイン性を取り入れることで、自分たちの仮説が改めて活かせるということもある、という大変ありがたいおことばを頂戴しました。
 どの高校生の発表も見応えがあり、自分が感じた世の中の課題を高校生なりに改善・解決していこうとする意欲溢れたものばかりでした。それらはすべてSDGsの実現につながるものです。若者の可能性を頼もしく思うと同時に、彼らの勇気を支えていくのが大人の務めであるとの思いを新たにしました。
 
語る聴く春めくリモート交流会
 
 
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No.29_立春に寄せて  ~2月3日(水)~


 今年は124年ぶりに2月3日が立春です。立春のずれた年があった記憶があるのにおかしいなと思っていると、37年前に2月5日の年がありました。なんと、前にも後ろにもずれるのですね。しかも調べてみると、この先しばらくは閏年の翌年、4年に一度2月3日が立春となります。どういう理屈なのか私にはよく分かりませんが、暦は不思議なものです。夜が一番長い冬至と昼夜の長さが等しい春分の中間にあり、今日から春へ向かってだんだんと暖かくなっていく日、それが「春が立つ日」なのです。
 
 本校の中庭に2本の桜の木があります。桜かどうか、本当のところは不明なのですが、幹や花の特徴から桜だろうなと思っています。花の形は「越の彼岸桜」に似ていますが、この木は一年中花が咲くのです。

2年前の4月

今年の立春

真冬でも、数が減って小ぶりにはなるものの、幾輪かは花をつけています。明峰の七不思議を作るとしたら、必ず入るでしょう。立春を迎え、花の数が増えてきました。
 
 
 
 
 2月7日(日)に、「ふれあいフェスティバルin阪神北」という催しがあります。これは、阪神北エリア(伊丹市・宝塚市・川西市・三田市・猪名川町)の子どもから大人までが集い、音楽や演劇などのパフォーマンスを披露したり、環境や防災等について学び合ったりするイベントです。本校からはダンス部が参加します。本来は一堂に会して行うはずでしたが、緊急事態宣言のためにオンライン開催となりました。そこでダンス部の演技を、1日(月)に本校の体育館で撮影して、その動画を流していただくことになりました。プロのカメラマンが3台のカメラを駆使して撮影し、編集してくださいます。仕上がりがとても楽しみです。下のQRコードからアクセスできます。どうぞご覧ください。MCはじゅんいちダビッドソンさんです。
 
 
グランドに咲き匂ふ声春立ちぬ
 
 
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No.28_日台オンライン交流会  ~1月28日(木)~

 
 本日は、台湾の台中市私立新民高級中學と、オンラインで交流しました。公益財団法人兵庫県国際交流協会より斡旋していただき、実現しました。
 今年度は新型コロナウイルスの流行により、世界中の人の往き来が止まっています。しかしこのような今こそ、国を越えての連帯が求められています。そこで本校ではコロナ下においても、さまざまな形での国際交流を推進してきました。特にGC類型の生徒は、オーストラリアやアメリカの高校生ともオンライン交流をしています。
 

オープニングセレモニー
上が本校・下が新民校

今回交流したのは第2学年のGC類型の生徒です。GCⅠという授業で、事前準備として台湾や相手校のことを調べたり、先方へ紹介する日本文化の資料を集めたりした上で当日を迎えました。
 オープニングセレモニーは互いの校長の挨拶で始まりました。私は日本語で挨拶し、その英訳を画面に映したのですが、相手校の校長先生の隣に座る生徒が、私の挨拶を逐一(おそらく台湾華語に)翻訳してくれたのには驚きました。きっと日本語学科の生徒さんなのでしょう。語学力の高さに感心してしまいました。さらにあちらの校長先生が日本語で挨拶を始められたのでもっと驚きました。途中からは先ほどの生徒さんが通訳する形になりましたが、校長先生のホスピタリティが伝わるご挨拶でした。校長に続いて、本校生代表の挨拶です。彼はなんと、日本語と英語を交互にしゃべる形で、自分で英訳しながら挨拶をして、みんなから大きな拍手をもらいました。私よりよほど立派な挨拶です。
 
 そのあとは、本校生20数名と相手校40名弱が4つのグループに分かれ、高校生同士で交流を行いました。ひとグループにつき約20分で、4つのグループをローテーションする形です。オンラインである上に、両校ともマスク姿での交流でしたが、それでも顔を見て直接話をするのは伝わり方が違います。どのグループもすぐに打ち解け合っていました。高校生たちのエネルギーを大いに感じたものです。日本語が堪能な生徒とは日本語で話していましたが、だいたいは英語で会話します。どちらも母国語でないために、互いに分かり合おうとする姿勢がより生まれたようです。
 
 

 20分×4回で約80分の交流でしたが、それでもまだまだ話し足りないほど話は盛り上がっていました。最後はまた全員集まって、全員でお別れをしました。
「さようなら!」「再見(ザイジェン)!」
 
 
 
 本日の交流会がひとつの縁となり、両校の交流がこれからも続くことを願っています。こうした草の根外交こそが、国と国、人と人とをつなぐ架け橋となることでしょう。
 
 
 
 
 
 
 
 

モニターに若人顔寄せる四温
 
「川西明峰高等学校はESDに本気で取り組みます」!

No.27_大寒に寄せて  ~1月20日(水)~

 
 「小寒」の日が寒の入りとなります。今年は1月5日でした。そして「大寒」は1月20日の今日。一年で一番寒いとされている日です。今年の「寒中」は暦通り寒い。12日の積雪には驚きましたが、その後も最低気温が零下となる日が続きました。そうかと思うと先週の木~土のように急に温かくなるときもあります。そしてまた昨日の朝はうっすらと雪化粧しました。まさに三寒四温を繰り返しながら、季節は少しずつ春へと近づいていくのですね。
 寒が明けるのは「立春」の2月3日。今年は例年よりも一日早く春が訪れます。その前日の2月2日が「節分」です。春が立つとは言え、「春は名のみの風の寒さや」と『早春賦』の歌詞にもある通り、寒さはまだまだ続きます。ただ、一年で一番寒い期間が過ぎて、これからは少しずつ温かくなっていく。そうした季節観から、この日を「立春」と呼んでいるのです。
 「一陽来復」ということばがあります。冬が終わって春(新年)が来ることを言います。また、悪いことが続いた後で幸運に向かうという意味にも使われます。新型コロナの国内での感染は冬場に入ってから急速に拡大して、第3波はいまだに終熄する見込みが立っていません。兵庫県も緊急事態宣言が出されています。しかしここをしのぎきれば必ず春はやってくると信じています。みんなで世界中の「一陽来復」を願いながら、もうあとひと踏ん張りしていきましょう。お互いに励まし合っていきましょう。
 この一年は特に、世界中の連帯の必要性を痛感しています。そんな中、本校の生徒会がユニセフの募金活動をしています。今週の放課後は毎日生徒昇降口前に立って募金を呼びかけています。
 ユニセフによると、「215の国や地域で感染が報告されている中、21億人が家庭で安全な水を利用できておらず、450万人が安全に管理されたトイレを利用することが出来ません。危機は今なお続いており、紛争や自然災害、気候変動によって以前から人道危機に直面していた国や、医療体制が整っていない途上国、難民キャンプなどの密集した場所において、急速な感染拡大の懸念が高まっています。」とのことです。そこでユニセフは今、新型コロナウイルス緊急募金を行なっています。私たちの少しずつの志が、多くの命や希望をつなぐことになるのです。
 
 本日のLHRで、2年生はSDGsすごろくを行いました。SDGsすごろく「Go Goals」は、子どもも大人も楽しみながらSDGsを学べ、具体的にどのような行動を取れるかを知ることのできる教材であり、国連地域広報センターが創作者ヤシン・アイトゥ・カシ氏の協力を得て日本語化したものです。
カードにはSDGsに係る課題への対処法としての三択が書かれてあり、正解するともう一度サイコロを振ることができるのです。どんなことでも楽しむというのは大切です。ど
この教室からも、賑やかな声があふれていました。
 
 2年生は「すごろく」で、1年生のLHRは「かるた」。どちらも新年の季語にもなっている正月の遊びです。使ったかるたは日本古来の百人一首。鎌倉時代に藤原定家によって選ばれたというのが通説です。それが歌留多遊びに用いられるようになったのがいつからかははっきりしませんが、戦国時代頃には宮中などで百人一首がかるたとして遊ばれていたようです。江戸時代に入ると一般庶民の間にも広まり、そして令和の時代になっても、誰もが一度は体験したことのあるポピュラーな遊びとして息づいています。百首すべてを覚えることに挑戦した人も多いことでしょう。「百人一首」は、まさにSustainable(持続可能)な遊びと言えますね。
 今日は大寒ですが、昨日までよりは少し寒さが緩みました。体育館には、歌を読む先生の朗々とした声と、札を取り合う生徒の元気な声とが響き合っていました。
 
 
 
 
 
大寒の空へ吾子らの声笑顔
 
 
「川西明峰高等学校はESDに本気で取り組みます」!

No.26_雪景色の明峰  ~1月12日(火)~

 8日に始業式を行い、本日から授業が始まります。先週から雪の予報が出ていましたが、阪神間としては久しぶりの本格的な雪となりました。ご覧の通り、グラウンドは真っ白です。電車やバスの遅延が起こるなど、交通網にも多少の混乱はありましたが、雪の中を一生懸命自転車こいで坂を上ってくる生徒の姿は健気でした。
 早く登校してきた生徒が、中庭で雪と戯れる姿も見られ、微笑ましかったです。
 年末年始にはさまざまなスポーツ大会が開かれていました。昨日は高校男子サッカーと大学ラグビーの全国大会決勝戦が行われ、熱い戦いが繰り広げられました。昨夏はあらゆる大会が中止となったので、大会を行うことができたのは本当によかったと思いますし、大会関係者の方々の熱意と努力には敬意を表します。
 その一方で、全国の感染者数は増加の傾向をたどっており、緊急事態宣言が関東だけでなく、関西やその他の地方でも発出される可能性が強まっています。そうした中で、本校ダンス部が出場権を得た全国中学校高等学校ダンスドリル冬季大会は中止となってしまいました。1月9日、10日に東京の武蔵野の森総合スポーツプラザで行う予定でしたが、緊急事態宣言の発令された中で大会を行うことは難しかったようです。主催者の方々にとって苦渋の決断だったことは容易に察しがつきます。参加予定の各校の選手・顧問及び関係諸氏の落胆はいかばかりかと拝察します。
 思えば昨年来、こうした思いを何度もなめてきました。それでも私たちは現状を受け入れるしかありません。学校としては、つらい経験をたくましさへ変えていけるよう教育を続けてまいります。止まない雪がないように、いつかコロナ禍が収まった後のステージでは、人と人とのつながりがより確かでしなやかな世界となることを願って、これからも生徒の学びを支えていきます。

今朝の雪自分らしさを問うてみる
 

「川西明峰高等学校はESDに本気で取り組みます」!

No.25_令和3年(2021年)のはじまり

~1月8日~

 
 
 年が改まり、本日から3学期が始まりました。学校にとって新年のスタートの日ですが、この冬一番の冷え込みで、川西市の朝は-4℃まで下がりました。予定では2年生だけは体育館で話を聴くはずでしたが、暖房をしてもあまりにも冷え込んでいたため、1,3年生と同様に、教室でリモートによって話を聴くことになりました。昨日は関東の1都3県で緊急事態宣言が発令され、本日より発効します。大阪・兵庫・京都でも緊急事態宣言の要請をする動きがあり、自粛を求められる生活がまだしばらく続きます。始業式の式辞の中で、こういうときこそ自分を見つめ直し、「自分は何をしたいのか」、「自分には何が向いているのか」を考えてほしい。世の中へも目を向け、本や新聞を読むなどをして、心の中で自分の世界を広げてほしいといった話をしました。詳しくは、後掲の式辞をどうぞお読みください。
 始業式に続いて、「命の大切さ」講演会を行いました。今回は、兵庫県警察本部と(公益社団法人)ひょうご被害者支援センターの方々にお出でいただき、「命の授業」をしていただきました。犯罪によって命を絶たれた方のご遺族の手記の朗読や、朗読を聴いた生徒をモデルにした紙芝居を、これもリモートによって各教室へ配信しました。命のかけがえのなさ、ひとつの命は多くの命とつながっていること、理不尽に命を奪われた本人とご遺族の無念と悲しみなどが伝わってきました。取り返しのつかないことになってからでは遅いので、命を奪ったり奪われたり、人権を傷つけたり傷つけられたりすることのないように、これからも学び続けていくことを確認しました。交通マナーでも同じことが言えるとも話しました。
 今日の神戸新聞朝刊のコラム『正平調』に、京都大学前学長の山極寿一さんのことばが紹介されていました。人間の最も重要な能力は諦めないことだそうです。「動物はできなかったら諦めちゃう。人間はしつこい」。そこから『正平調』の筆者は、「この1年を顧みれば、私たちはいろんなことを諦めている。しかし、それはもっと大きな『諦めない』を成就できると信じてきたからだろう。」と語ります。これまでも人類はさまざまな感染症を克服してきました。安心して出歩ける日常が一日でも早く訪れるよう、これからも諦めずに力を合わせていきたいと思います。
 

寒三日月あきらめぬためあきらめる

「川西明峰高等学校はESDに本気で取り組みます」!

 
 


 

令和3年1月8日(金)
3学期始業式式辞

 おはようございます。校長の中川です。今朝は冷え込みましたね。本来は2年生だけは体育館で話を聞いてもらう予定でしたが、3学年とも教室でリモート映像を見てもらうことにしました。この冬休みを皆さんはどう過ごしましたか? 私は、ステイホームの日々でしたが、あなた方の多くもそうだったのではないでしょうか。年賀状や大掃除も、いつもの年より丁寧にできた気がします。
 さて年が改まり、年頭にあたって、あなた方へは自分自身を見つめ直すことを勧めます。「自分は何をしたいのか」、「自分には何が向いているのか」と。
 この画像が何か分かりますか? 今年の箱根駅伝の第1区のスタートです。今年も大きなドラマがありましたが、実はこのスタートラインに立つまでに、もっと大変なドラマがあるのですね。前回にシード権を得られたチーム、得られなかったチーム。今回の予選会を通過できたチーム、できなかったチーム。エントリーメンバーに入った選手、入らなかった選手。さらに本番で走れた選手、走れなかった選手。そしてスタート後にも、実力を発揮した選手、発揮できなかった選手。実に様々ですが、確実にひとつ言えることは、彼らはあるとき、箱根駅伝へ出よう、箱根を目指そうと決めたということです。その「覚悟」がなければあんな大変なことはできません。
 次の画像です。これはスウェーデンの環境保護活動家、グレタ・トゥーンベリさんです。昨年度も一度話したことがあるので、2,3年生は覚えているかな。彼女は、まだ15才だった2018年に、気候変動対策への抗議活動をたったひとりで始めました。その活動は今や全世界へ広がり、彼女は国連の場で意見を述べるまでになっています。そのスタートもまた、まだ時間が残されている今、行動を起こさねばという「覚悟」に突き動かされてのものだったのです。
 世間で大きな注目を集めている若者の話をふたつしました。なぜこのような話をするかというと、あなた方も何かをなそうとするときには必ず「覚悟」というものが必要だからです。例えば今の三年生の中には、受験を目の前にしている人がいます。どこを受験するか、あれこれ悩んだあげくに決断し、覚悟を持って努力しています。その努力が報われるかどうかは、駅伝選手と同じく分かりません。しかし覚悟を決めることで人生を前へ進めることができるのです。自分にとって意味のある人生を送ることができるのです。
 
(中略)アンケートデータに基づいての話
 
 さっきも話したように、覚悟を決めるためには、「自分は何をしたいのか」、「自分には何が向いているのか」ということを知る必要があります。それを知ることで、「自分にとって意味のある学び」というものが見えてくるのです。そしてその「自分にとって意味のある学び」は自分で見つけるしかないのです。
 新型コロナの感染拡大が収まりません。関東の1都3県では本日より緊急事態宣言が発効します。大阪・兵庫・京都でも緊急事態宣言の要請をする動きがあります。まだしばらくは自粛を求められる生活が続くでしょう。今は耐えるときですが、耐えているだけでは芸がありません。ここで自分をじっくり見つめ直しましょう。また、世の中へも目を向けて、世界を知りましょう。ネットの活用は手軽で有効ですが、本や雑誌、新聞といったアナログの紙媒体の情報は知的好奇心を深く満足させてくれます。阪神地区の読書感想文コンクールで、本校から3名も入賞しました。普段あまり本を読まない人も、読んでみたら結構はまったという経験がある人は多いことでしょう。「自分は何をしたいのか」、「自分には何が向いているのか」ということは、じっとしていても分かりません。また答えはひとつではありません。実は身の回りに答えは転がっていたりします。そして求め続けている人のところへは下りくるものです。日々の勉強や授業、何気なく読んだ本や雑誌のことば、新聞の片隅の記事、友人との会話、家族のさりげないひと言、そんなところから見つかることもあります。外へ出て行きにくい分、心の中で自分の世界を広げてください。「持続可能な社会づくり」へつながるような、自分にとっての意味のある学びを見つけてください。そうしたことも念頭に置いて、この後の『命の大切さ講演会』の話を聞いてください。

No.24_令和2年(2020年)のしめくくり

~12月28日(月)~

 
 コロナ禍に明け暮れた令和2年(2020年)もあと少しになりました。本来ならば東京五輪で大きく盛り上がるはずでしたが、世の中の様相が一変しました。学校においても、できなくなった行事や大会などがたくさんあります。こうした状況の中でも、いやこういうときだからこそ、持続可能な社会づくりへの歩みを止めてはなりません。「学びを止めない川西明峰」。これが今年の合言葉でした。学校全体としてはもちろん、生徒・教員ひとりひとりが常に学び合い続ける、その姿勢が問われています。そしてそれは、年が変わっても同じです。コロナ禍が終熄した後の世界でも、ずっとそれは変わりません。
さて、12月24日に2学期の終業式を行いました。今回もまた放送を通してお話ししました。そのときの式辞を掲載します。

では皆様、よい年をお迎えください。
 
 

牛歩よし学びを止めぬ初硯
 
「川西明峰高等学校はESDに本気で取り組みます」!

 

 

 
令和2年12月24日(木)
2学期終業式式辞

 
 おはようございます。校長の中川です。2学期の終業式もまた、皆さんの顔を見ずにお話しするのが残念です。
 今年は新型コロナによって、世界中で人の暮らしが一変しました。どこへ行くにもマスクが必要で、気楽に出かけることもままなりません。本校でも多くのプログラムが、中止や規模縮小となっています。そうした中で、先日は芸術鑑賞会を行うことができました。さまざまな体験活動ができなくなっている中で、貴重な一日となりました。本物の狂言を生で見られたことはもちろんですが、最後に和泉元彌さんを始め、演者の方々があなた方へ熱いメッセージを送ってくださったのが印象的でした。その中で、次のようなお話がありました。
 「ありがとう」の反対語はいくつか考えられるけれど、私は「当たり前」ということばだと考えている。普段「当たり前」と思っていたことが、実は「有り難い」ことなのだったと、このコロナ禍で多くの人が気づいたのではないか。だからできなくなったことをあれこれ思うよりも、今できることに感謝して、心を込めて取り組んでほしい。そうした経験は生きたものになる。そして生きた経験は心の栄養になる。
 そのようなお話を元彌さんはしてくださいましたね。その話しぶりには、演者と観客という垣根を越え、同じ困難に直面している人間同士としてのエールが込められているのを私は感じました。「エール」。11月までやっていたNHKの朝ドラのタイトルも「エール」でした。人を応援する思いのこもった声やことばのことです。エールだけでは事態を大きく変えることはできないかもしれません。しかし人を応援する思いを口にすると、その思いは強くなります。人を応援する思いが強くなると、次の自分の行動が変わります。だからあなた方も、お互いにエールを掛け合ってください。エールを受け取った人は心強くなります。ひとりじゃないことに勇気をもらえます。
 ことばには力があります。それだけに、使い方を間違えないでください。今年の出来事を振り返ると、SNSでの心ない中傷が人を死に追いやった事件がありました。あなた方もまだ覚えているでしょうが、実に痛ましく衝撃でした。一方、心揺さぶられることばにも出会いました。「Black Lives Matter」ということばが、アメリカを中心に、全世界へ広がりました。大坂なおみさんのマスク姿が印象的でしたね。逆境の中でこそ人は試されるものです。思い通りに行かないときに、どのように考え、どのようなことばを口にし、どのような行動を取るのか。そこに、その人の「ニンゲン」が現れます。
 周りの人を元気づけ、勇気づけ、居心地よくさせるようなことばや振る舞い、あなた方には、それらを考え、表現していってほしいと願っています。それは回り回って、あなた方自身をも元気づけ、勇気づけ、居心地よくさせてくれることになります。さらにそれは、「持続可能な社会づくり」にもつながります。そしてあなた方の「明峰PRIDE」、「明峰生としての自覚と誇り」を築いていくことになるのです。
 激動の2020年、令和2年はあと1週間で終わります。この冬休みは行動範囲が限られるでしょうが、その分身の回りを振り返り、自分のできることに心を込めて取り組んで、よい年の瀬を過ごしてください。そして3学期の始業式で元気にお会いしましょう。
以上で、私の話を終わります。
 
 

No.23_芸術(狂言)鑑賞会で本物の伝統芸を堪能

 
 12月18日(金)に、東京より狂言和泉流宗家の方々をお招きし、キセラホールにて芸術鑑賞会を行いました。演じてくださったのは、二十世宗家の和泉元彌さんと、元彌さんの姉で、史上初の女性狂言師である和泉淳子さん、そして次の姉で女性狂言師の十世三宅藤九郎さんのお三方です。特に和泉元彌さんはテレビでもよくお見かけしており、そんな著名な方の狂言を生で見られることを、1年前から大いに楽しみにしていました。ところが新型コロナが蔓延したことで、一時は開催が危ぶまれていました。会場となるキセラホールも、収容人数を半分に制限しています。しかし、様々な行事や大会が中止や規模縮小となっている中、できることは何とか実現させたい。体験活動が少なくなっている生徒に、本物の芸に触れさせたい。そういった思いから、生徒をふたつに分け、午前と午後の2回公演をしてもらうことで密を避けて行うことを先方へ提案したところ、限られた予算内での無理なお願いにもかかわらず、ご快諾くださり、公演が実現する運びなりました。
演目は、『盆山(ぼんさん)』と『痺(しびり)』の二曲。どちらも、初心者にも分かりやすく、しかも狂言の魅力を備えている演目ということで選ばれたとのことです。実際の狂言を見るのは初めての生徒が多かったのですが、事前の丁寧な解説があり、十分楽しむことができました。
 最後には演者のお三方から高校生へ熱いメッセージが送られました。コロナ禍によりいろいろなものがストップしてしまい、狂言の公演も例年の10分の1ほどだそうです。リモートによる発信はあっても、目の前で息づかいの伝わってくる生の芸を見るのとはやはり違う。だからこそ1人でも多くの方々に狂言をお届けしたいとのことでした。本校の無理なお願いを快くお受けくださったのも、そうした思いからだと分かりました。さらに、「ありがとう」の反対語は「当たり前」だというお話もありました。コロナ禍により、これまで「当たり前」だったことが実は「有り難い」ことなのだったと多くの人が気づいたのではないか。だからできないことよりも今できることに心を込めて取り組み、生きた経験を積んで欲しい。生きた経験は心の栄養になる。そういったメッセージの数々を明峰生へ送ってくださいました。
 
狂言の犬びやうびやうと鳴く師走
太郎冠者の美(は)しきあゆみや声冴ゆる
 
「川西明峰高等学校はESDに本気で取り組みます」!

No.22_高等学校総合文化祭での理科部の発表 ~11月30日(月)~

 
 理科部が、日頃の研究の発表を行いました。

 まず11月7日(土)には、神戸高校科学館で行われた兵庫県高等学校総合文化祭自然科学部門での発表です。テーマは「地球温暖化と渡り鳥」です。伊丹の昆陽池に渡来する渡り鳥の種類と数を10年にわたって調査した研究の集大成です。歴代の理科部員が年に数度昆陽池で鳥の数を数え続けてきたそうです。貯水池のみの調査を含めると、もっと以前から調査をしてきたとのことです。種類によっては大きく数を減らしており、地球温暖化の影響が考えられるのではないかと推論していました。
 それを証明するにはほかのデータも必要なのですが、定点観測を長きにわたって行うこと自体に大きな意味があります。こうした地味な研究データが、他の研究に生かされるかもしれません。
 
 
 


 また、11月21日(土)には、バンドー神戸青少年科学館で催された近畿高等学校総合文化祭自然科学部門でも発表を行いました。これは、昨年の県の発表で代表に選ばれていたからです。こちらのテーマは「ミドリシジミに帰巣本能はあるのか」でした。
 

 
 身近な生き物の生態を地道に観察することは、より広い地域の環境の変化を知ることにつながるのではないかと思います。理科部の息の長い研究に今後も期待します。
 
 

水鳥や地球の変化伝え来る
 
「川西明峰高等学校はESDに本気で取り組みます」!

 

No.21_明峰生の地域貢献  ~11月30日(月)~

 ふるさと貢献・活性化事業として毎年恒例の「川西アピールプロジェクト」を、11月16日(月)~20日(金)の期間行いました。川西市の特産品である桃や無花果などを紹介する作品を書道および美術選択者が作製し、川西市役所1F市民ギャラリーに展示しました。
 
 
 

 川西市では、12月に阪急川西能勢口駅前周辺をイルミネーションで飾ることが恒例行事となっており、本校生も毎年ボランティアとして協力しています。これまではJR川西池田駅周辺と別々に行っていたのを、今年度は併せて行うことになり、本校生14名はそのJR川西池田駅周辺を担当しました。11月21日(土)の午後、川西市中心市街地イルミネーション事業実行委員の方々から手ほどきを受けながら、自分たちで工夫も加えつつ、楽しく飾り付けました。イルミネーションの灯は、12月5日(土)~2月末まで、川西市の玄関口の冬の夜を照らし続けます。どうぞ一度ご覧ください。
 
 

JR川西池田駅前のイルミネーション

 

冬うらら手ざわりで知る街のかお
 
「川西明峰高等学校はESDに本気で取り組みます」!

 
 
 

No.20_芸術の季節に輝く明峰生     ~11月16日(月)~

 
 演劇部が、11月6日(金)~8日(日)に行われた阪神支部コンクールで「優秀賞」を受賞し、11月13日(金)~15日(日)に明石市立西部市民会館で開かれた兵庫県高等学校総合文化祭演劇部門発表会兼演劇研究会中央合同発表会に出場しました。
 
 文化祭を目前に控えている生徒会を舞台とした作品で、コミカルな中にも、現代の高校生や学校が抱えている悩み・葛藤などが描かれています。タイトルは、『バカになれ(仮)』。  風変わりなタイトルですが、夏目漱石の『こころ』の一節をモチーフにしていて、この題名にした意味がラストシーンでストンと腑に落ちます。脚本、役者、裏方、そして顧問、すべての努力と思いが凝縮した1時間でした。

 

HIPHOP男女混成

 11月15日(日)には、難波のエディオンアリーナ大阪で開かれた「関西ダンスドリル秋季競技大会」にて、ダンス部が2部門の全国大会出場権を獲得しました。2年前に続き、ダンスドリルの全国大会は二度目です。出場した5つの部門(HIPHOP男子、HIPHOP女子、HIPHOP男女混成、リリカル、Ms.SOLO)のうち、HIPHOP男女混成部門(関西2位)とリリカル部門(関西1位)が全国大会出場権を獲得。HIPHOP男子部門(関西2位)とMs.SOLO部門の3年生(関西1位)も入賞を果たしました。

リリカル

 春季大会は中止となり、秋季大会も実際に集まって行えるのか心配されましたが、主催者の熱意により、舞台に立ってリアルのダンスを披露することが叶いました。関係者の皆様へ、厚く感謝申し上げます。1月に東京で開かれる予定の全国大会で、さらに磨きを上げたパフォーマンスを見せてくれることを期待します。

 
 オリオンや輝きを次代へつなぐ 
「川西明峰高等学校はESDに本気で取り組みます」!
 
 
 

No.19_学校内での国際交流    ~11月16日(月)~

 
 今年度はコロナ禍のために海外との往き来が困難になり、予定していた国際交流ができなくなってしまいました。それを補うため、前号でご紹介したように、アメリカとオーストラリアの高校生との交流をオンラインによって始めています。それでも、対面での交流を何とか行いたいと模索してきた結果、大阪府立大学・大学院と流通科学大学のご協力により、11月6日(金)に両校の留学生6名ずつが本校へ来てくださり、対面による異文化交流が実現しました。加えて、川西南中学校のALTにもご協力いただきました。
 
 国籍はさまざまで、

ネパール王国、中華人民共和国、バングラデシュ人民共和国、スリランカ民主社会主義共和国、大韓民国、カンボジア、マレーシア、中華人民共和国(香港)、モロッコ、アメリカ合衆国、
と、実に多岐にわたっています。
 
 まずはグローバルキャリア類型の3年生でGC IIを履修している生徒が校内を案内しました。その途中で書道の授業に参加してもらいました。

 
 
 
 昼休みには、特色選抜で入学した1年生が昼食をともにしながら留学生の皆さんと親しく交流しました。

 
 
 

 午後からは、1年生全員による「日本文化体験型プレゼン」を行いました。各クラスが6グループに分かれ、百人一首や独楽回しといった遊びや、漫画のようなサブカルチャーなど、日本の新旧の文化を、さまざまに趣向を凝らして紹介しました。
 

 
 最後のプログラムは、留学生の方々による出身国のプレゼンテーションです。グローバルキャリア類型の2年生が、4つのグループに分かれて聴き役となりました。事前に準備をしてきてくださっていて、iPadを使ってお話しくださり、プレゼンの後には質疑応答を行いました。生徒だけでなく、留学生同士も興味津々で、どのグループも活発に学び合いが行われていました。

 
 

 

 放課後は生徒会の案内のもと、部活動見学を行いました。一緒に見て回るうちにすっかり打ち解けて、お別れのときには双方とも別れがたくなり、あちらこちらで記念撮影が行われていました。

 
 

 留学生の中には、日本に来たくても来られない方や、一時帰国したくてもできない方がいるそうです。また、日本での活動にも制約があり、思うような活動ができないといった悩みがあるようです。今回の交流会は、明峰生にとって貴重な体験となりましたが、書いていただいたアンケートからは、留学生の方々にとっても有意義なものであったことが伺えます。
 新型コロナウイルスの感染拡大により世界は分断の危機にありますが、今回の出会いが国際的な連帯の種まきとなり、この先いろんなところで実を結んでいってくれることを願わずにいられません。

 
 
 
 
 

 
 

つたえ合いわかり合うこと冬隣
 
「川西明峰高等学校はESDに本気で取り組みます」!
 
 

 

No.18_オンラインによる国際交流   ~10月20日~

 
 本校は毎年国際交流を活発に行ってきましたが、今年度は予定がことごとく中止となってしまいました。海外との行き来が世界的に閉ざされている現状にあって、それでも国際交流を止めない方策を本校は模索しています。
 

 まず、アメリカの高校生とオンラインで交流するGlobal Classmatesに参加できることになりました。これはワシントンDCを本拠に活動する団体、Kizuna Across Cultures (KAC)により提供されるプログラムで、日本とアメリカからそれぞれ35校が書類と面接によって選出され、総勢約1800人の生徒が参加して行われています。特色選抜で入学したGC類型の1年生が、総合的な探究の時間を使い、メッセージ・写真・動画などを毎週投稿しながら交流しています。8月28日(金)に始まり、半年間にわたって交流します。

 
 次に、2年生のGC類型では、GC Iの授業の中で、オーストラリアの高校とのオンライン交流を、9月3日(木)から始めました。Newtown High School(男子校)とOgilvie High School(女子校)と本校とは姉妹校であり、1年おきに生徒を短期研修で派遣したり、ホームステイで受け入れたりしていた間柄でした。その交流が今年度はできない代わりに、オンラインでの交流をすることにしました。自己紹介の動画を交換するなど、息の長い交流となり、短期研修よりも濃い交流ができるかもしれません。

 
 11月6日(金)には、日本の大学に留学している学生との交流を本校で行う計画も進めています。いろんなことができない中でも、持続可能な国際交流を続けています。


世界はひとつ宇宙もひとつうろこ雲
 
 
 
 
 
川西明峰高等学校はESDに本気で取り組みます!
 
 

 

No.17_部活動での活躍ぶり     ~10月7日(水)~

 

 遅くなりましたが、9月の部活動での本校生のようすをお伝えします。

 9月28日(月)に、ダンス部の演技が、日本テレビの情報番組「スッキリ」で全国放送されました。『スッキリすの誕生月占い』コーナーでのダンスONEプロジェクトにおいて、全国から応募された中から選ばれ動画が日替わりで紹介されるのですが、なんとその記念すべき初回が本校でした。
 そのときの動画は、次のURLから視聴できますので、どうぞご覧ください。
https://youtu.be/zeM_Z1hi8s4

 サッカー部が、阪神地区の1部リーグで第1位となりました。例年ならば上位リーグである県リーグへの参入をかけた入れ替え戦があるのですが、今回はそれがありません。そこが少し残念ですが、チームとして力を付けてきていることに自信が持てたことでしょう。この勢いを、冬の選手権大会へつなげてくれることと期待しています。

 
 9月5日(土)に豊岡総合体育館で行われた兵庫県高等学校新人選手権大会にバドミントン部が出場しました。女子ダブルスが1組、男子シングルスが1人の出場で、女子ダブルスはBEST32に入る健闘を見せました。来たる団体戦でも、県大会出場を目指しています。

 

 
懸命なうつくしさ色鳥渡る

川西明峰高等学校はESDに本気で取り組みます!
季語「色鳥」は色彩が美しい渡り鳥の総称

No.16_第45回体育大会・文化祭   ~9月25日(金)~

 

 9月24日(木)に体育大会、25日(金)に文化祭を実施しました。スローガンは『天下乱舞 ~咲きほこれ!!~ 』です。例年よりも簡素化して半日ずつではあったものの、明峰生にとって心に残るものとなりました。文化祭でのクラスの出し物がなくなった代わりに、学年全体で何かを作ろうと、各学年が自発的に取り組みました。

生徒会企画の中庭の飾り

生徒会は、全体の準備に忙しい合間を縫い、きらきら輝くデコレーションで中庭や部室前を彩ってくれました。

 
 
 
 
 
 3年生は、来年へ延期された東京オリンピック・パラリンピックの巨大ポスターを作製しました。

2020東京パラリンピックのポスター

ドット絵が体育大会を見守ります。

2020東京パラリンピックのポスター

 
 2年生は、修学旅行で10月にグアムへ行くはずでしたが、1月に延期となり、行き先は北海道に変更となりました。そこでその2カ所をモチーフとしただまし絵を作製しました。
             

二面壁画「寒暖差2020」

行くはずだったグアム島

←  修学旅行で  →

これから行く予定の北海道

 
 1年生は、学年色の緑色で手形を押し、今回のスローガンを白抜きで大きく描きました。

文化祭では体育館何にスローガンを掲示!

 

「天下乱舞」の文字が体育大会を鼓舞しています

 
 

 24日(木)の体育大会は雨が心配されていましたが、台風は東へそれ、おまけに空は曇って残暑が収まり、ある意味絶好のコンディションでした。秋の爽やかな風を受け、学年競技やリレー競技などにエネルギーを精一杯弾けさせました。

 25日(金)の文化祭は、密を避けるために、学年ごとにローテーションで体育館公演を鑑賞しました。体育館に入れない間の演技は、各教室へ動画を送り、プロジェクターから映像を生配信しました。体育館公演のない文化部は、教室展示を行いました。
 

吹奏楽部の演奏(書道部の作品をバックに)

ダンス部の演技

ここでは紹介しきれませんので、是非ブログの方をご覧ください。

   制約のある中で、明峰生は思い切り咲きほこりました。このようすは、編集した上で後日動画配信する予定です。どうぞしばらくお待ちください。
 
 
 

さわやかな風に瞳の咲きほこる
 
川西明峰高等学校はESDに本気で取り組みます!

No.15_第2回オープンハイスクール   ~9月5日(土)~

 
 明峰だより№13でお伝えしたように、8月7日(金)、8日(土)にオンライン・オープンハイスクールを行いました。2日間で190名ほどの方々に視聴していただき、学校紹介にたずさわった生徒たちは、自己肯定感や自己有用感を大いに高めることができました。

 そしてさらに、学校にお出でいただき、本校生と直接触れ合うことで本校をより深く知っていただく機会を設けたいと思い、7月にできなかったオープンハイスクールを9月5日(土)に実施しました。中学生と保護者を合わせ、230名近くの方々がお越しくださいました。

 体育館へ一堂に会するのは避けて、12の教室に分散して行うという、本校では初の試みです。冷房が効いて体育館よりも快適なので、夏場はこの形が今後スタンダードになる気がします。全体説明は、この夏に配備された教室のプロジェクターを早速活用し、明峰生がiPadを操作しながら映像で行いました。例年行っている体験授業は残念ながら実施を見送りましたが、明峰生との座談会を行いました。各教室でざっくばらんな質疑応答が交わされたようです。和やかな中にも、中学生の真剣な表情が印象的でした。最後は本校生が案内して、施設見学と部活見学を行いました。

 今回のオープンハイスクールでは、40名の明峰生がボランティアスタッフに名乗りを上げてくれました。事前の打ち合わせやリハーサル、全体説明の収録など、準備万端でこの日に臨んだ生徒たちは、笑顔で中学生をお迎えし、自分たちの務めをやり切りました。その姿を見ていただくのがこの日の一番の狙いでもあります。この行事を通して、スタッフの明峰生たちは自己効力感、自己肯定感、自己有用感が高まり、ひとまわり成長できました。

   
 
iPad手にオープンハイの残暑
 
川西明峰高等学校はESDに本気で取り組みます!

No14_2学期始まる              ~8月27日(木)~

 

 例年よりも短い夏休みが終わり、いよいよ2学期が始まりました。今日の始業式もまた放送を通してのものとなりました。

 つい先日、全県的に配備が進められている教室のプロジェクターが本校にも設置されました。今回は間に合いませんでしたが、これからは全校への動画配信ということが可能になります。また、昨日は教員へ使い方の講習会を行いました。普段の授業でも大いに活用できると、期待しています。
 さまざまな制約がある中でも、各クラブの活動は夏休み中も行われました。運動部の大会でも、控え席にいるときなどはマスク着用が義務づけられています。サッカー部が、蒸れにくい素材でマスクを作っているので紹介します。
 

 

このマスクには、なんと向かって右側にはゼッケン番号と明峰キャラクターの「めいぽん」が、左側にはSDGsのロゴマークがプリントされています。こんなところにも本校らしさを生かしてくれていることがうれしいです。
 

 毎年2学期の始業式後に行う「命の大切さ講演会」を、今年も行いました。体育館にはひと学年ずつしか入れられないため、学年ごとに分散して行いました。キャンパスカウンセラーの先生が、夏休み明けに起こりがちなしんどさ等について、その原因や対処法を分かりやすく丁寧にお話しくださいました。漫画『宇宙兄弟』の一節を引用するなど、高校生の胸に届くお話でした。

 
新学期あいさつはずむ処暑の朝
 
「川西明峰高等学校はESDに本気で取り組みます」!

 
 

2学期始業式式辞
 
令和2年8月27日
 

 おはようございます。校長の中川です。例年より短い夏休みが終わりました。皆さんはどんな過ごし方をしましたか? 熱中できる何かはありましたか? いい出会いはありましたか? 何かに関心を持って掘り下げてみましたか? ひと回り成長した皆さんの顔を見て話せないのが残念です。しかし朝から多くの生徒から気持ちのいい挨拶をされて、元気をもらいました。
 さて本日はあなた方へお話しすることが3つあります。

 まずひとつ目。教室へ入ってすぐに気づいたでしょうが、すべてのHR教室にプロジェクターが設置されました。以前から計画はあったのですが、新型コロナにより、リモートによる動画やデータ配信といったICT機器を活用する気運が急速に高まり、計画が前倒しされたのです。せっかくなので本日も動画配信したかったのですが、一部工事や設定がまだのところがあって残念ながら本日はできません。しかしこんなすばらしい設備ができましたので、これからの教育活動に大いに生かしていきたいと考えています。昨日は先生方で使い方の講習会を行いました。どうか楽しみにしてください。これからの時代は、学校や仕事だけでなく、日常生活にもICT機器が普通に利用されるようになるでしょう。あなた方もICT教育に積極的に取り組んでください。ただお願いしたいのは、設備を大切に扱ってほしいということです。それから、扱い方のマナーにも心を配ってください。SNSと同様に、扱い方をひとつ間違えるととんでもないことになるのがネット社会の怖さです。それも併せて学んでいきましょう。

 ICTは、使い方さえ誤らなければ大変有効なツールになります。この夏に大学のオープンキャンパスへ行こうと思っていた人は多かったと思いますが、ほとんどがオンラインとなってしまいましたね。高校のオープンキャンパスも8月いっぱいまでできません。その代わりに学校紹介ビデオを作ってネットへ上げている高校が数多くあります。本校も作って上げていますが、その上に本校では、生配信、つまりライブによるオンライン・オープンハイスクールというのを行いました。そこでは生徒会の諸君が大活躍してくれました。弟や妹のいる人は一緒に見たかもしれませんね。実はここまでのことをしているのは、県内の公立高校ではおそらく明峰だけです。本校はICTではけっこう先進校なのです。自分のICTスキルを明峰にいる間に是非磨いていきましょう。
 次にふたつ目の話です。これもすぐにお分かりの通り、現在トイレの改修工事をしています。夏休みに学校へ来た人は、大きな音に驚いたかもしれません。授業をしている間は大きな音は出さないようにしてもらいますが、しばらくの間は約半分のトイレが使えません。2学期の間は不便をかけますが、辛抱してください。完成してきれいになったら、こちらもまた大切に使ってください。

 さて三つ目は、毎年2学期の始業式に必ずしている話です。本校では、8年前に痛ましいことが起こっています。2学期の始業式の日に、いじめを苦にしてひとりの生徒が自ら命を絶ちました。このことがあってから、二度と同じ過ちを繰り返さないという決意のもと、心の教育に力を入れて取り組んできています。これは決して風化させてはなりません。
本校が3年前からユネスコスクールへ名乗りを上げたのもその延長線上にあります。しかしながら本校でも、いじめの事案は毎年あります。いじめがいけないことは誰もが知っています。それでもいじめがなくならないのは、自分がいじめをしていることに気づいていない人がいるからです。だから今も悩んでいる人がいたら、またいじめではないかという場面を見かけたならば、必ず相談してください。ひとりで抱え込まないでください。明峰の先生方はあなた方を常にサポートしているということを覚えていてください。今日はこのあと学年ごとに『命の大切さ』についてキャンパスカウンセラーの先生から話をしていただきます。よく聞いて、対処の仕方を身につけてください。そして私からは次のことを伝えて話を終えることにします。

 ユネスコスクールの理念の根本に、「人と人との対等な学び合いから平和の文化を築く」というものがあります。「対等」というのは、相手の尊厳も、自分の尊厳も、等しく尊重する関係性です。この「対等性」がキーワードです。友達も、先生も、家族も、近隣の方々も、よく知っている人も、そうでない人も、誰とでも対等に声を掛け合う。そうすれば身の回りに居心地のよい場所が生まれます。
いじめの現場では、いじめを受けている人も不幸ですが、実はいじめている側の人も不幸なのです。だからこそみんなで声を掛け合うのです。そういう学校作りに参加してください。そしてそれが、1学期の終業式でもお話しした「明峰PRIDE」につながります。「明峰生としての自覚と誇り」です。さらに「持続可能な社会づくり」にもつながります。こうしたことも頭に置いて、『命の大切さ講演会』の話を聞いてください。

 2学期が始まります。こうした区切りのときは、新しい自分を見つけるチャンスです。まだ暑いですが、気持ちを切り替えてスタートさせましょう。
 以上で、私の話を終わります。
 

No.13_オンライン・オープンハイスクール   ~8月20日(木)~

 
 今年度は新型コロナウイルスの影響で、8月末までオープンハイスクールを行えません。そこでネットを通した学校紹介に多くの学校が取り組んでいます。兵庫県下の高校を紹介するサイトへ、本校も学校紹介動画を載せています。また、川西市PTA連合会が主体となり、川西・猪名川地区にある4つの公立高校の紹介動画をプロの制作会社によって作成してくださり、YouTubeで配信(限定公開)されてもいます。
 

 以上のような録画した動画とは別に、生徒の生の姿を伝えたいと思い、オンラインによるライブでの学校紹介を企画しました。当初はZoomで行うことを考えていましたが、視聴できる人数が限られるため、Instagramを利用して行うことにしました。校長の私はインスタのアプリすら持っていませんでしたが、若い教員は発想が柔らかくて感心します。実現に至るまでには、技術的なことも含めてさまざまな課題がありましたが、それらをひとつひとつクリアしながら、8月7日(金)午後、8日(土)午前の2度にわたって実施することができました。

 
 私が1分ほど挨拶した以外は、生徒会の5名の生徒がすべて紹介しました。なにぶんライブ配信なので、失敗は許されません。台詞の精選や動きの確認、カメラワークやカメラの切り替えなど、数日前から何度もリハーサルを重ねて本番に臨みました。おかげで当日の生徒たちは実に生き生きと本校のようすを伝えてくれました。本校のホームページからそのときのライブ映像を見ることができます。まだご覧になっていない方は、是非彼らの楽しそうなようすをご覧ください。

 
 9月5日(土)には、本校へお出でいただいてのオープンハイスクールを行うことにしました。やはり学校へ実際に行って自分の目で見たいという中学校側の声を多くいただいたため、急遽行うことにしたのです。今年度は異例続きで、中学3年生は進路選択に苦労されていることでしょう。どうかこの機会に足をお運びください。

 

部活果て坂下り法師蝉を聞く
 
「学びを止めない川西明峰」!

No.12_川西明峰高等学校はESDに本気で取り組みます   ~7月30日(木)~

 
 本日は1学期の終業式、学期の総括の日です。今年度は6月1日からやっと分散登校が始まり、揃って学校生活を送れたのはひと月半ほどです。それでも、こうして学校が再開でき、夏休みまで無事たどり着けたことを喜びたいです。
 終業式式辞では、本校が今年度の教育活動の柱としているESD(Education for Sustainable Development」)=「持続可能な開発のための教育」について話しました。今年度はESD講演会をまだ開けていません。そこで昨年から一年間、私自身が学びながら考えてきたことを生徒の皆さんへ伝えたのです。式辞原稿を最後に掲載しますので、よろしければご一読ください。
 

 28日(火)に、第二回セブンティーンアイスダンスコンテストの表彰が行われました。これは、今年度の明峰だより№1でもお伝えしたように、ダンス部が名だたる強豪を抑えて全国1位となったものです。このコンテストは各校で作成したダンスのビデオ映像で審査されます。1位となったことで、改めてプロの方が本校まで来て撮影し、ビデオ編集してくださいました。その映像は、本校のホームページからでも見られますし、スポンサーの江崎グリコ(株)の公式HPからも見ることができます。本来ならば表彰の式典があるはずでしたが、開催の見込みが立たないということで、本校まで表彰状をご持参くださいました。共催団体である一般社団法人日本リズムダンス・スポーツ協会の代表の方より表彰していただきました。

 30日(木)の終業式のあとに、生徒会役員選挙が行われました。例年に比べて立候補者が多く、15名が放送を通して立会演説を行い、全員が信任されました。これからの明峰をリードする、頼もしい面々です。

 立会演説に続いて、表彰披露がなされました。1月に行われた川西市内駅伝競走大会において、陸上競技部が一般男子の部で優勝したものです。
 こうした本校のようすを中学生や保護者の方々に知っていただくために、オープンハイスクールを計画しています。8月には、初の試みでリモートにより行います。また9月にも急遽行うことにしました。詳しくはホームページをご覧ください。

 
 
 

1学期終業式式辞
令和2年7月30日(木)  

 おはようございます。校長の中川です。前代未聞の令和2年度1学期が終業式を迎えました。皆さんの顔を見ながらお話しできないのが残念です。
 夏休みを前にしてあなた方に是非お話ししておきたいことがあります。カラーで印刷したグランドデザイン2020というものが、一昨日から教室に掲示されていると思います。これは何かと言いますと、今年度の本校の教育活動をひと目で分かるようにしたものなのです。あとでゆっくり見てもらいたいのですが、赤地を白抜きにしたところに、「川西明峰高等学校はESDに本気で取り組みます」と書いてあります。明峰生ならば、ESDという語はどこかで耳にしたことありますよね。「Education for Sustainable Development」=「持続可能な開発のための教育」というものです。耳にしたことはあっても、その意味するところはどこまで理解できているでしょうか。実は私も明峰に昨年赴任してから一年かけて、ようやくその深い意味に気づき始めているのです。今年度は皆さんにも理解を深めてもらおうと思っていたのに、その機会の多くが失われてしまいました。特に1年生は、ESD講演会を一度も受けていません。そこで今日は、この場を借りてESDについてお話しします。
 まず誤解されやすいのが、「持続可能な開発のための教育」の中の「開発」ということばです。「開発」と言うと、森林を伐採して田畑を開墾したり、石油を採掘して大きなエネルギーを手に入れたりすることを思い浮かべます。確かにそれも「開発」です。ただ人間の自然に与える影響が大きくなりすぎて、持続可能なものではなくなってきているのが今の世界の現状です。ではここでいう「持続可能な開発」とは、どういうものかというと、持続可能な社会、安全・安心な社会とはどういう社会なのかを考えるということなのです。そこにはどんな「文化」や「ルール」が必要かを考え、それを開発していくということなのです。同じことは個人のレベルにも言えます。さっき言ったような社会を作るには、どういう心を持てばよいのか。どういう振る舞いや仕草がふさわしいのか。

そうしたことを考えることも含めた開発なのです。身近な例で言うと、安全・安心な社会にするには、どういう自転車の乗り方をすればよいのか、交通ルールにはどういう意味があるのか、もし事故を起こしてしまったら、自分にも、相手にも、その周りの人にも、どれだけの影響を与えてしまうのか、そういうことを考えて、ふさわしい仕草や行動ができる人になるのが「持続可能な開発」ということなのです。交通マナーを注意されたときにも、ふさわしい振る舞いというものがあります。まず自分がそうした振る舞いをすることが、自分の住む社会を安全・安心なものにしていくことにつながります。「開発」ということばには、「人間開発」という意味も込められているのです。

 先ほどのグランドデザインに戻ります。右上に今年度の重点が書いてあります。「明峰PRIDE=明峰生としての自覚と誇り」の構築、これが今年度の重点です。何が明峰PRIDEか、それはあなた方がESDの中で学んでいることです。ESDを学んでいるだけではなく、ESDの中で学んでいるのです。ESDを教育の柱にして前面に押し出している学校はまだあまりありません。少なくとも県内の公立高校に私は見たことがありません。全国的にもそれほど多くはないでしょう。しかしESDは間違いなくこれから人類にとって必要不可欠なものとなります。私は校長として、この川西明峰高等学校をESDにふさわしい学校にしようと努めています。もちろん私ひとりではできません。先生方はもちろん、保護者の方々、地域の方など、多くの支えを得ながらそれを進めようとしています。ただし主役はあくまであなた方、生徒です。あなた方がESDの重要性に気づき、理解を深め、地球のため、世の中のため、身の回りの人のため、そして他ならぬ自分のために、「持続可能な開発」を考え、行動すること、それが「明峰PRIDE=明峰生としての自覚と誇り」です。ESDは、より住みよい世の中にしていくための智慧の結集です。その智慧を、どれだけ長い目で見られるか、どれだけ広い視野で見られるか、それをあなた方にこの川西明峰高校で学んでほしいのです。
 どうです、分かってもらえましたか? ESDを学ぶのに、無駄なものは何ひとつありません。自分が学ぼうと意欲を持ったとき、身の回りのすべてが教科書になります。先生になります。今朝の新聞にも、チョコレートの原料、カカオの収穫での児童労働の記事が載っていました。普段よく口にするチョコレートにも、SDGsの問題が潜んでいます。しかしこのことを先進国の価値観だけでどうこう言うことはできません。奥が深いのです。この夏休みは、是非いろんなことに関心を持って取り組んでください。そしてひとつでも、関心を持ったことを掘り下げてみてください。

 今年の夏休みは短いですが、それだけに集中して実りあるものにしましょう。そしてまた始業式でひと回り成長した皆さんとお会いできることを楽しみにしています。2学期には、ESDについてまた一緒に学んでいきましょう。

 以上で、私の話を終わります。
  


 
 
 
  驟雨過ぎはやかなかなの鳴き初めぬ  
 

明峰だよりNo.3に掲載した4月の写真と比べると、葉がずいぶんしっかりと繁ってきました。
 
 

「驟雨(しゅうう)」急にどっと降るにわか雨。

  

「学びを止めない川西明峰」!

 

No.11_部活動での全力プレー   ~7月20日(月)~

 今年度は運動部も文化部も活躍の場の多くが失われました。その喪失感は大きいのですが、いつまでも失ったものを数えているわけにはいきません。さまざまな部活動で、主に3年生のために代替の行事や大会などが計画されています。そうした場面での明峰生の姿をお伝えします。
 

 12日(日)にサッカー部の試合がありました。11日(土)に警報が出たため順延されたのですが、梅雨の中休みの日となり、とてもよいコンディションの中で熱戦を繰り広げました。

 
 
これまで試合ができなかった鬱憤を晴らすかのような両チームの全力プレーに、敵味方を超えて拍手を送りました。

 
 
 


 13日(月)に吹奏楽部の「3年引退コンサート」が音楽室で催されました。同級生や保護者の方々、そして本校教員が見守る中で、「紅蓮華」「白日」「Official 髭男 dism メドレー」などを演奏しました。アンコールには、コロナ禍でお亡くなりになった志村けんさんを偲び、「ドリフの大爆笑のテーマ」を演奏しました。聴衆の温かい拍手に音楽室が包まれました。
 
 19日(日)に野球部の試合がありました。今年は梅雨が長く、雨の日が多いですが、4,5日前から雨が収まり、練習を積んで本番を迎えられました。どこの学校も十分な練習や試合をこなせなかったでしょうが、それだけにいっそう、試合ができることの喜びと感謝の思いが、お互いの全力プレーに表れていました。

 
 

足らざるを埋めて豊かな汗をかく
 
「学びを止めない川西明峰」!

No.10_GC類型での新しい学び   ~6月26日(金)~

 本校ではこれまで国際交流をさまざまな形で行ってきました。GC類型の生徒はそうした国際交流の中核を担っています。本年度も海外への生徒派遣や、海外からの生徒・教員の受け入れなどを計画していましたが、それらは現在白紙の状態となっています。こうした状況の中でも、特にGC類型の生徒には、今できる範囲の中で国際理解教育を推進しています。
 第2学年GC類型の必修科目「GC1」において、韓国語講座とインドネシア語講座が行われました。どちらも数回にわたって行われます。言語だけでなく、文化や風習の違いなども学びます。
 今年度は、第1学年GC類型の「総合的な探究の時間」でも韓国語とインドネシア語を学び、来年度へつなげていきます。

 
  韓国語講座    インドネシア語講座

 特色選抜で入学した生徒には、例年は4月からGCオープニングセッションという、GC類型のオリエンテーションを行っています。今年度は、5月12日にオンラインにて第1回目を行いました。

 今年度の第1学年GC類型は、金曜6限の「総合的な探究の時間」において独自のプログラムを行います。GCオープニングセッションの一環で、近畿大学国際学部に進学している先輩からお話を伺う機会を設けました。本校のGC類型で得た学びや海外研修・留学などの体験が、現在の自分にどのようにつながっているかといったお話を、後輩へ向かって熱心に語ってくださいました。

 世界中に閉塞感が蔓延している今こそ、目を外へ向けて、自分たちとは違う考え方や価値観、環境を知る努力を続ける必要があります。川西明峰高校では、SDGsの実現を後押しするためにも、こうした営みに今後も力を入れてまいります。

 

紫陽花やあめにひかりに色を変え
 
「学びを止めない川西明峰」!

No.9_通常授業始まる      ~6月15日(月)~

 令和2年度になり、2ヶ月半経ってようやく通常の学校生活がスタートしました。

 この2週間はクラスメートと半分しか会えないという異例なかたち。それはそれで、少人数での授業は落ち着いて受けられたり、先生の方も目配りが届いたりで、いい面もあったようです。1日3時間ずつの授業で、試運転としてはよい期間だったように思います。

 とは言え、全員が一斉に登校するとやはり活気が違います。ちょっと前までは当たり前の風景が、とても愛おしく感じられました。昼休みに中庭で生徒らがかたまってお弁当を食べている光景には、ウルッとしてしまいました。

 5時間目に教室を見て回りました。先週までと違って40人満杯の教室もあります。皆さんにとっても懐かしかったんじゃないでしょうか。落ち着いたようすで授業を受けている皆さんが輝いていました。私と目が合うと会釈してくれる人もいて、うれしかったです。

 放課後の部活動は、一段と活気に溢れていました。平日で3日、土日で1日という制限はまだありますが、運動部は精一杯身体を動かしていました。新入生も加わり、新たなパワーが生まれていました。そしてそのようすを影像に捉えようとカメラを構える写真部の姿もありました。

 溌剌とした明峰生の姿をどうぞご覧ください。(ダンス部は写真部より提供)

 
  ダンス部          グラウンド風景 
 
トレーニングルーム        バドミントン部  
 
女子バレーボール部        男子バレーボール部
 
エネルギーはじけ夏空へ爪痕
「学びを止めない川西明峰」!

No.8_学校再開       ~6月1日(月)~

 待ちに待った学校再開の日。生徒は各クラス午前と午後の2班に分かれての登校です。登校してくる生徒を、手の空いている教職員が、笑顔と拍手と「おはよう」「こんにちは」の挨拶とで出迎えました。「やっと始まったねえ」と声を掛けると、「はい、やっとです」と待ちわびていたように返事をしてくれた生徒もいました。晴れやかな顔がまぶしかったです。
 

 
 


 午前と午後の間に、部活動の時間を設けました。春休み以来、実に55日ぶりとなります。グラウンドにも、体育館にも、ボールの音が響いていました。ただ、あまり大きな声は出せないのがもどかしいです。
 

 
 
 野球部             バスケットボール部
 

 1年生は、今日はオリエンテーションと身体測定が中心です。登校日を除くと、4月8日の入学行事しかしていないのです。その日も短時間でさっさと帰るしかありませんでしたので、本日が実質的に高校生活の始まりといったところかもしれません。ただ、休業期間中に「学びを止めない川西明峰」のサイトを通して交流をしていたので、それほど違和感はなかったのではないかと思っています。


明峰生の皆さんへひと言。
 あなた方の元気な姿を見ることができ、少し安心しました。始まったばかりですが、これから少しずつ日常を取り戻していきましょう。過ぎた日々は戻りませんが、今ある時間を、そしてこれからの日々を、大事にしていきたいと思います。
 ただ、この休業中の期間、あなた方はまったく止まっていたとは思いません。それぞれがそれぞれに、自分の「生」を充たしていたことでしょう。「2ヶ月前の自分と今の自分とを比べてみると、思いの外成長している」ということに気づいた人もいるのではありませんか? 自分では気がつかなくとも、2ヶ月ぶりに会う友達や先生から、そう言われたり思われたりするかもしれません。あなた方の一日一日はそれほどに濃く、エネルギッシュなものです。この期間に出会った人、出会った本、出会ったことばが、あなた方の生き方にずっと係わっていく、そういうことがあるかもしれませんね。
 世界史に残るだろうとも言われているこのコロナ禍を体験している当事者として、この期間どう過ごし、それが自分や周囲にどう影響したかを何年か後に語れるよう、自覚的な日々の送り方を是非していってください。
 

自粛もよう話し話され麦の秋

 

季語「麦の秋」について
冬に麦踏みなどをして育てた麦の穂が成熟するのは五月から六月頃。「秋」の字があるが、夏の季語である。

 

「学びを止めない川西明峰」!

No7_学びを止めない川西明峰 5      ~5月28日~

  今日は5月28日(木)。空は快晴。昼の12時の気温24度、湿度37%、気圧1008 hPa、南の風3.4m。とても気持ちいい一日です。まさに風薫る5月。
 
 
 中庭の木々の緑は、抜ける空の青を背景にいよいよ映えています。
 
 
鳥の声があちこちから聞こえ、快晴の空に響いています。
中庭にも鳥の遊ぶ姿が見られました。
鶺鴒(せきれい)かな?
 
 校舎の上から見る学校の周りの景色も、この季節ならではの爽やかさです。
 
宝塚医療大学前の道方面         明峰中学校方面  
   
 体育館と特別棟の間から見る北摂の山並み       グランド側        
 
   
 

 来週の6月1日(月)からいよいよ学校が再開されます。3月3日(火)から休校に入り、その後何度か登校日等はありましたが、授業が行われるのは実に3ヶ月ぶりです。これほど長い間授業がないというのは、初めての体験でしょう。私も初めてです。
 
学校再開へ向けて、本校では次の3つを基本方針に据えています。
(1)濃厚接触状況の回避
(2)3つの「密」の排除
(3)心のサポート
この方針に沿って、あなた方を迎える準備を進めています。
 
 例えば、「濃厚接触状況の回避」のため、食堂に飛沫防止パーテーションを設置しました。アクリル板やブックエンドなどを使っての、先生達の手作りです。なかなかしっかりした作りに仕上がりました。床もワックスがかかっていてピカピカです。食堂利用は6月15日(月)からですが、利用するのが今から楽しみですね。

   

 

 また、明峰生だけでなく、全国の高校生みんなが何らかの不安を抱えています。そうした心のケアを少しでもよりよくしていくために、今日は午後から「カウンセリング・マインド研修会」を開きました。講師は、キャンパスカウンセラーの松本知子先生です。3密を避けるために、体育館で行いました。とても参考になる話を、分かりやすく伝えてくださいました。
 松本先生は、生徒の皆さんにも気軽に相談に来てくださいとおっしゃっています。月に2~3回、木曜日に来られます。保護者の皆様も、どうぞお越しください。ご希望の場合は、担任か保健室の方へ事前にご連絡ください。
 
当たり前だった日常への第一歩がもうすぐ始まります。
 

さえずりも遠山もみな初夏の青
 
「学びを止めない川西明峰」!

No.6_学びを止めない川西明峰 4      ~5月22日(金)~

 長かった休校に終わりが見えてきました。
 今週から分散による登校可能日が設けられ、本当に久しぶりに明峰生の制服姿を目にしました。生徒らの声が校舎内外から聞こえ、学校も息を吹き返した感があります。やはり学校というところは生徒あってのものだと、改めてつくづくと感じています。
 1ヶ月半ぶりのホームルーム。ひとクラスを午前と午後などに分割して行ったので、全員と会うことはできません。それでも久しぶりに会う友人との直接の会話はうれしそうでした。

 
  

  
 個人面談も行いました。特に3年生は、進路決定の時期が迫ってきているので、特に時間を取って行いました。1,2年生は、HRと並行して廊下で面談するなど、いろいろと工夫しています。
 

 
  

 

「学びを止めない川西明峰」サイト等の使い方についての説明コーナーも設けています。

サイトへの入り方。
スタディサプリの活用法。
Zoomの使い方。
等々、分からないことがあれば
いつでも気軽に問い合わせてください。
 
 
 さて、21日(木)に兵庫を含む関西3府県の緊急事態宣言が解け、15日に一部解除されていた休業要請も大幅に縮小されました。そしていよいよ6月1日(月)から学校再開の運びとなっています。詳しいことは、来週の水曜日頃にお知らせできる予定です。2週間ほどはいろいろと制限がありますが、みなさんもまずは試運転。そろりと始めていきましょう。
 

今朝の神戸新聞のコラム「正平調」より抜粋。
(前略) 8都道府県で継続していた政府の「緊急事態宣言」がきのう、兵庫、大阪、京都の関西3府県で解除された。正直ほっとするが、本当の収束がまだまだ見通せない今はあえて小さめの拍手にとどめておきたい◆小さな我慢ですめばまだしも、大変なご苦労を、思いもかけぬ悲しみを背負った方が大勢いる。これから街がゆっくりと動きだすなかで、孤独感を深める人もいるだろう◆道のりは長い。お互いにいたわり合い、小さな拍手を何度も繰り返しながら前に進んでいくしかあるまい。

 
 部活動も少しずつ再開しますが、多くの大会が中止となってしまいました。そこを目標に長い間励んできた高校生の存在を私たちは知っています。誰にも文句が言えないだけに、憤(いきどお)りの持って行き場がありません。日本国中の高校生が、同じ痛みを抱えています。そして世界中の人々が、形はさまざまでしょうが、少なからぬ喪失感を抱いています。
 喪失感への対処方法についてはいろいろと言われています。好きな音楽を聴く。親しい友達とおしゃべりをする。そういうほっとできる空間に身を置くのは有効です。また、勉強や運動・趣味など、何か前向きなことに没頭してエネルギーを発散するのは、成果が現れてくるので自信を取り戻すことにもつながります。
 自分の置かれている状況に目を背けず、身の回りの人たちと、「お互いにいたわり合い、小さな拍手を何度も繰り返しながら前に進んでいく」。今朝の「正平調」のことばに、私はほっこりさせられました。だからあなた方にも紹介しました。無理はせず、しかしそれでも確かな一歩を歩み出しましょう。
 

マリーゴールドの輝きは小さな拍手
 
「学びを止めない川西明峰」!

No.5_学びを止めない川西明峰 3      ~5月13日(水)~

 明峰高生のみなさん、どんな生活を送っていますか? 午前10時頃に電話を掛けたときに、まだ寝ている生徒がいたという話を聞いて心配しています。これほど休校期間が長引き、しかもどこにも出られない生活が続くと、曜日や時間の感覚がなくなるというのは分かります。私も、今年ほどGWに心躍らないことは初めてでした。しかしそれでも、いやそれだからこそ、できるだけ毎日規則正しい生活を送り、頭と身体を動かしましょう。
 先日テレビでこんな話を聞きました。南極観測隊のような過酷な環境で長い期間生活していると、中には耐えられなくなる人が出てきます。そういう人に共通して言えるのは、生活が不規則になったり、格好を構わなくなったり、挨拶をしなくなったりするところだそうです。逆にきちんとした生活を送り、「おはよう」とか「いただきます」といった挨拶のできる人は、へこたれないとのことでした。
 現在の状況は、南極の極寒期とやや通ずるところがあります。平生の当たり前にやってきたことを、この状況の中でも当たり前に行っていきましょう。できれば、いつも以上に心を込めてやってみましょう。「平常心」が試されるのは、平常ではないときなのでしょう。今こそ己の「平常心」を鍛えるチャンスです。

 
 
 

 このサイトには何回アクセスしましたか?健康チェックも兼ねていますから、必ず毎日アクセスする習慣を付けてくださいね。
 
 兵庫県出身の哲学者に、三木清(1897~1945)という人がいます。その代表的な著書『人生論ノート』の中に「習慣について」という1章があります。その中で哲学者は「習慣を自由になし得る者は人生において多くのことを為し得る。習慣は技術的なものである故に自由にすることができる。」と述べています。習慣は技術なのだというのです。そしてこうも述べています。「どのやうな天才も習慣によるのでなければ何事も成就し得ない。」
 ここで私は、あのイチロー選手のことを思い浮かべました。バッターボックスでのルーティンはよく知られているところですが、彼のルーティンはそこにとどまりません。朝起きてから夜寝るまで、さまざまなルーティンがあったと聞きます。先日のテレビで、引退した今でも毎日同じように身体を鍛えていると、ご本人が語っていられました。しなければならないからするのではなく、それはもうその人の生活の一部となっているのですね。習慣とはそういうものです。そして「習慣は技術」というのもそこを指しています。
 英語力を付けたい人が毎日単語を10個ずつ覚えるとします。1年続けると、3650語という大きな力になりますが、問題は続けられるかどうかです。それを苦痛ではなく、せずにはいられなくしてくれるのが「習慣」の力です。習慣化させるのが「技術」であり、その技術は自分で学び取るものです。もちろん人からアドバイスを受けるのも有効ですが、自分で決めて、自分で習慣を作りながらその技術を獲得していくのです。三木清が「技術的なものである故に自由にすることができる」と述べているのはそういうことです。技術ならば練習により鍛えることができます。身近で小さな習慣作りから始めて行きましょう。
 今回は図らずも家での自粛生活を余儀なくさせられていますが、この機会こそ自分の習慣を作るチャンスです。それは自分の生活をデザインする行為でもあります。目指すべき目標や、ありたい自分をイメージして、それに沿った「習慣」作りにチャレンジしましょう。明峰高校の教員はそうしたあなた方をサポートします。このサイトも大いに活用してください。
 ここでひとつ、「習慣」について気をつけるべきことをつけ加えておきます。少し難しい話になります。三木清は「習慣において恐るべきものは、それが我々を束縛することであるよりも、習慣のうちにデカダンスが含まれることである。」とも述べています。「デカダンス」とは、「退廃的な(=なげやりで堕落した)生活習慣」のことです。「習慣」ということばに負のイメージを感じるのは、そうしたところからでしょう。習慣をそのデカダンスから防ぐものは「流行」だとも述べています。ここで言う「流行」とは、「新しいことを体験する/外部から学ぶ」といった意味のようです。活動的な精神が「習慣を自由になし得る」ことになるということです。

 さて本日は、近ごろ話題となっているZoomを使ったHRを実験的に行いました。各学年ひとクラスずつで、時間を決めて担任の先生と双方向のやりとりを行ったのです。担任の皆さんも初めての経験で、やり方は三者三様でした。生徒の皆さんも慣れていない人が多く、試行錯誤をしながら進めていましたが、久しぶりに互いの顔を見ることができたのがうれしかったのでしょう、弾んだようすが伝わってきました。私も大変楽しく見学させてもらいました。

 今回は試行的に行いましたが、こうした取り組みも含めて、私たちはあなた方をサポートし続けていきます。

 小鳥啼(な)き交わす中庭風薫る 
 
 
 
 
 
 
「学びを止めない川西明峰」!

学びを止めない川西明峰 2      ~4月28日(火)~

 
 休校が5月31日(日)まで延長となりました。ある程度覚悟していたとは言え、残念です。3月~5月の3ヶ月に及ぶ自粛生活に、誰もが飽き飽きしていることでしょう。感染者数は増減を繰り返しながらも、減少傾向を見せてきたのが救いです。ただここで気を緩めずに、もうひと踏ん張りしましょう。ここ1,2週間がヤマだということばを何回聞いたか分かりませんが、しかし一筋の光明が見え始めてきている気はします。明峰高生のみなさん、星野源さんの「うちで踊ろう」でも口ずさみながら、気持ちを上げていきましょう。
 
 さて、みなさん「学びを止めない川西明峰」のサイトへはどれくらいアクセスしていますか?アクセス回数には随分個人差があるようです。各教科の先生方がいろんな学びのコンテンツ(情報内容)を提供しています。動画も少しずつ増えてきました。一日に一度は是非アクセスして、いろいろな学びに出会いましょう。この機会に教員のICTスキルは少しずつ向上しています。あなた方とともに教員もまた学び続けています。場所は離れていますが、一緒に学び合い、力を合わせてこの事態を乗り越えましょう!

 前回も書きましたが、もしもアクセスの仕方が分からなかったり、うまくいかなかったりする場合は、学校へ連絡を入れてください。詳しい先生が対応します。

 明峰高校には自然があふれています。前回は校門付近の花壇の写真を載せましたが、中庭の花壇も可憐な花を咲かせています。部室横の藤棚は普段はあまり目立ちませんが、今まさに、紫と白の花が満開です。どんなことがあっても、自然は確実に歩みを進めます。

皆さんの歩みも一歩ずつ、着実に進めていきましょう。

 
 
 
 
 
 
 校訓碑の脇には楓(かえで)の木。秋には紅葉しますが、今は青々と照り光る葉を繁らせ、あなた方が登校してくるのを待ちわびています。

 
耳痛きほど静かなり若楓

 

「学びを止めない川西明峰」!

No.3_学びを止めない川西明峰   ~4月17日(金)~

 
 3月3日から休校に入り、その後何度かは登校の機会はあったものの、授業等が行えなくなってひと月半が経ちました。この状態が、少なくともあと二十日は続きます。明峰高生の皆さん、毎日をどのように過ごしていますか?前回も呼びかけたように、生活のリズムを整えていますか?
 
 さて本日は、現在の学校のようすをお伝えします。「学びを止めない川西明峰」のサイトを立ち上げたことはご存知ですよね。そのサイトへ、各教科の先生方がいろんな学びのコンテンツ(情報内容)を提供しています。講義プリントあり。小テストあり。動画あり。あなた方へのメッセージあり。教員にとってもこのような事態は初めてのことなので、明峰高生の学びを止めないようにいろいろと考えて工夫しています。まだ一度もアクセスをしていない人もいるようですが、毎日一度は必ずアクセスして、自分の学びに生かしてください。もしもアクセスの仕方が分からなかったり、うまくいかなかったりする場合は、学校へ連絡を入れてください。詳しい先生が対応します。
 
 先生方はそれ以外にも、あなた方が学校へ来られるようになったときのための準備に勤(いそ)しんでいます。昨日は、二手に分かれて、食堂のワックス掛けと花壇の花植えをしました。
 

 食堂の大きな椅子と机を廊下へ出して、あの広いフロアーをきれいにしました。食堂のワックスを掛けるのは、ひょっとしたら初めてかもしれないとのことです。

 

 また、本来は緑化委員に働いてもらうために注文していた花の苗が届いたので、校門からのスロープや中庭の花壇などへ植えました。花びらが舞う葉桜の下で、可愛い花が春の日差しを受け風に揺れています。

 
 昨年の11月に中国からの使節団が来られ、記念の植樹をしました。あのとき植えたシンボルツリーの旱蓮木は、冬の間は裸木でしたが、暖かくなると葉っぱがたくさん生えてきました。中国原産で喜樹と呼ばれるおめでたい木です。

 一緒に植えた兵庫県教育の木のユズリハや、平和の象徴とされるオリーブの木と共に、あなた方が学校へ来られる日を待ってくれています。

 
 
 

 休校が始まった当初は、これほど長引くとは思っていませんでした。しかし今や日本中、いや世界中が長期戦を覚悟して闘っています。ひとりひとりが、自分にできることをしっかりやりましょう。感染拡大防止のための自粛生活も大事ですが、あなた方自身を高める努力も大切です。明峰高校の先生は、あなた方をサポートします。あなた方へのエールをどうか受け取ってください。

「学びを止めない川西明峰」!

No.2_令和2年度 新入生入学行事  ~4月8日(水)~

 
 始業式と同様、緊急事態宣言のために入学式ができなくなり、入学行事という形で行いました。入学式だけは行いたかったのですが、感染を終熄させるために、世の中を挙げて辛抱のときですから仕方ありません。新入生と保護者の方々へ、心と力を合わせて乗り切り、この逆境を糧にして実りある3年間にしましょうと呼びかけました。
 感染への不安等で登校できていない新入生もいます。そこで、入学行事での話と、紙面で配った文章とを併せて明峰だよりに載せます。よろしければご一読ください。


入学行事での挨拶

 

校門前の桜は新入生を待っていてくれました

 ただいま入学を許可いたしました、第45回生280名の新入生の皆さん、保護者の皆さま、ご入学おめでとうございます。校長の中川透と申します。心から皆さんの入学をお祝いし、歓迎いたします。

 さて、休校が5月6日まで延期され、入学式も入学行事という形で行うことになったことをお許しください。休校期間中は、週に一度登校日を設けています。高校生活を始めるに当たっての準備や、学習機会の提供、心のケアなどを行います。無理のない範囲で登校してください。新入生の皆さんへお話ししたいことはたくさんあるのですが、短時間で終えるために紙面でお配りします。本校の教育方針、教育内容、さらには今、皆さんに心掛けてほしいことなどを述べた文章です。新入生の皆さんも保護者の方々も、是非お読みください。
 ただ、これだけはここでお伝えします。本校の職員は、全力で皆さんを支援します。先生たちはみんなであなた方の学習の機会をどうやって作るかを一生懸命考えています。「学びを止めない川西明峰」という特設サイトをこれから立ち上げます。詳しいことは担任の先生から伝えますので、よく聞いてください。
 それにしても、世界中がこれほど同じつらさを共有する出来事なんてめったにありません。ひとりじゃないのです。みんなで、心と力を合わせて乗り越えていけば、きっと大丈夫です。この試練を、この逆境を糧にして、実りある3年間にしましょう。皆さんの3年間に期待しています。
 以上、入学行事に際してのご挨拶とさせていただきます。
 

新入生へ贈ることば

 

 暖冬の影響で2週間前から咲き始めた桜の花も、皆さんの入学を待っていてくれました。

 第45回生280名の新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。心から皆さんの入学をお祝いし、歓迎いたします。
 本校は、昭和51年に創立され、今年で45年目を迎えます。校歌にもありますように、本校は、猪名川を見下ろす自然豊かな高台に立地し、古くは源氏の武士(もののふ)が心と体を鍛えた由緒ある場所でもあります。このような環境のもと、創立以来の校訓である「自主」「創造」「礼節」「友愛」を理念として掲げ、教育活動に邁進しています。
本年度は「明峰PRIDE」と称する「明峰生としての自覚と誇り」を構築し、生徒の「自己効力感」、「自己肯定感」、「自己有用感」を育成することに重点を置いてまいります。併せて、「持続可能な開発のための教育(ESD)」を柱とした教育活動を行い、次に掲げるような人物を育てることを目指します。

  • ① 人と人との対等な学び合いから、平和の文化を築く意欲を持つ人物。
    ② 確かな学びの中から身の回りへ目を向け、社会に貢献し、地域を支える意欲を持つ人物。
    ③ 自国文化を理解し、ふるさとを愛する心を持つとともに、グローバルな(地球規模の)視点を持って持続可能な未来を切り拓く意欲を持つ人物。

 さて、新型コロナウイルスの感染拡大により、今や世界中が未曽有の危機に陥っています。東京オリンピック・パラリンピックの延期が決まり、身の回りのあらゆるイベント類も中止や延期に追い込まれており、この状況がいつまで続くのかは見通せません。海外との往来は制限され、世界中が閉塞状況にあります。
 こうした逆境のときこそ、求められるのが連帯です。地域とのローカルな連帯も必要ですし、国際的でグローバルな連帯も重要です。新入生の皆さんはユネスコという組織を耳にしたことがおありでしょう。ユネスコは、国際平和と、人類の福祉の促進を目的とした国際連合の専門機関です。そうしたユネスコの理念を掲げたユネスコスクール(ASPnet)のチャレンジ校として、本校は3年前より活動しています。世界中のユネスコスクール(ASPnet)は、国連が提唱するSDGsという持続可能な17の開発目標の実現に向けた教育を行い、その成果を共有し合うのです。本校では毎年、国内外の学校と生徒や教員が行き来して交流を重ねてきました。今年度はその実施が難しく、不透明ですが、こういうときこそICTを駆使した交流の在り方を模索していきたいと考えています。
 感染拡大を防ぐために、休校が5月6日まで延期となりました。新型コロナウイルスの感染を封じ込めるために、今や全国民で一致団結する必要があります。その間の生活は、皆さんにも自重を求めます。自分自身のために。身の回りの人のために。そして世の中全体のために。
 休校期間中は、生活のリズムを整えましょう。寝る時間、起きる時間、バランスの良い食事、そして適度の運動と日々の学習。栄養と休養と睡眠は生活の基本です。身体と頭は使ってやることで活性化します。そうしたリズムはウイルスに打ち克つ身体づくりにもつながりますし、何といっても心が溌溂とします。もしすでにリズムを崩してしまっている人がいれば、是非今日から立て直してください。
 学校から出される課題以外にも、自主的に学びに向かいましょう。本校のホームページには、文部科学省の「子供の学び応援サイト」や、経済産業省の「学びを止めない未来の教室」というサイトへのリンクを張っています。これらサイトを利用した学習は、これからの時代へ向けても大変有効と言えます。本校においても、環境が整えばインターネットを通した学習の場を設けることを検討しています。
 時間はいつもよりあるはずですから、こういう時にこそ本を読んでください。10代に読む本は、ときに自分の一生に影響を与えます。そんな一冊に出会えたら、このコロナ騒動にも自分にとって意味があったと思える日が来るかもしれません。登校日に本校の図書館へ寄って、2冊でも3冊でも借りて帰るのもよいでしょう。
 高校生活の始まりにあたり、新入生の皆さんへ「ほなやってみなはれ」ということばを贈ります。これはPanasonicの創立者である松下幸之助氏のことばです。社員の出すアイデアにはいつもこう言われたていたそうです。やってみて失敗することはもちろんある。その失敗から人は多くを学ぶのであって、やらなければ失敗もない代わりに成長もないというのです。若い皆さんには、「まずやってみる」の精神でいろんなことに挑戦してほしい。そしてそこから本気になって取り組むものを是非見つけてほしい。やらされている間は「他人事」ですが、本気になるということは「自分事」となったということです。本気で何かに取り組めば、それは必ずあなたの生きる力となります。
 最後になりましたが、保護者の皆様、本校へのご入学を心からお祝い申し上げます。本日確かに、お子様をお預かりいたしました。卒業する時には、川西明峰高校に入学させてよかったと喜んでいただけるよう努力してまいります。保護者の皆様や地域の皆様と手を携え、お子様の教育に全力で当たります。どうぞ、本校教育に対するご理解とご支援をよろしくお願いいたします。
 それでは新入生の皆さん、今皆さんの胸にある感激や決意をこれから育てて行き、学習に、部活動に、持てる力を思う存分発揮してください。本校での生活が人生における貴重な3年間になることを祈念いたします。
 

令和2年4月8日
兵庫県立川西明峰高等学校
校 長    中川 透

 

No.1_令和2年度1学期在校生説明会  ~4月8日(水)~

 

 令和2年度は波瀾の幕開けです。昨日の昼頃までは始業式・入学式はできるものと思っていましたのに、緊急事態宣言を受けて式典は禁止となり、説明会という形で今年度をスタートさせることになりました。異例ずくめですが、感染を終熄させるためには仕方ありません。生徒たちへは、放送を通して、心と力を合わせて乗り切ろうと呼びかけました。

 それから、これも放送を通してですが、3学期の部活動の表彰披露を行い、ダンス部とバドミントン部の成果が報告されました。その中でも特筆すべきは、ダンス部が「第二回 セブンティーンアイスダンスコンテスト ~ 踊って撮って絆をつなごう ~」において全国1位となったことです。全国の名だたる学校を抑えての業績は、誇れるものです。1位となったダンスの映像を、本校内のあちらこちらを使ってプロの方が撮影してくださいました。その映像は、本校のホームページからでも見られますし、スポンサーの江崎グリコ(株)の公式HPからも見ることができます。是非ご覧ください。

 

校門前の桜は待っていてくれました

 体調不良等で登校できていない生徒もいます。そこで、放送を通しての話と、紙面で配った文章とを併せて明峰だよりに載せます。よろしければご一読ください。

 

1学期始業日での挨拶

 
 おはようございます。校長の中川です。こうやって放送を通じてお話しするのは、昨年度から3回目となりますね。
 昨日政府から緊急事態宣言が発令され、兵庫県もその対象地域となりました。それを受けて、休校が5月6日まで延期されています。それまでは、授業も部活動もできません。それでも週に一度の登校日を設けます。先生たちはみんなであなた方の学習の機会をどうやって作るかを一生懸命考えています。「学びを止めない川西明峰」という特設サイトをこれから立ち上げます。詳しいことは担任の先生から伝えますので、よく聞いてください。
この1ヶ月あまりは、気持ちが塞ぐ日々でした。もうしばらく続くことを覚悟しましょう。そこで、終業式で伝えたことをもう一度話します。
 新しいウイルスに対しては、正しく恐れましょう。無責任な情報に振り回されない賢さを持ちましょう。自分だけでなく、みんなで世の中を守っていくのだという連帯への責任感を持ちましょう。SDGsを学んできている明峰生ならばきっと私の言っている意味を理解してくれると信じています。そこにこそ、明峰生としてのPRIDEがあります。明峰生としての自覚と誇りです。
 それにしても、これほど世界中のみんなが同じつらさを共有する出来事なんてめったにありません。ひとりじゃないのです。みんなで、心と力を合わせて乗り越えていけば、きっと大丈夫です。
 あまり長く話せませんので、あなた方へ話したいことは紙面でお伝えします。そちらを是非読んでください。以上で、私の話を終わります。


新年度の始まりに際して贈ることば

 
 暖冬の影響で3学期の終業式に咲き始めた桜の花が、今日もまだしっかりと残ってあなた方を迎えてくれました。
 さて、新型コロナウイルスの感染拡大により、今や世界中が未曽有の危機に陥っています。東京オリンピック・パラリンピックの延期が決まり、身の回りのあらゆるイベント類も中止や延期に追い込まれており、この状況がいつまで続くのかは見通せません。海外との往来は制限され、世界中が閉塞状況にあります。
 政府から緊急事態宣言が発令され、兵庫県もその対象地域となりました。それを受けて、休校が5月6日まで延期されています。感染を封じ込めるためには、全国民で一致団結する必要があります。その間の生活は、あなた方にも自重を求めます。自分自身のために。身の回りの人のために。そして世の中全体のために。
 3学期の終業式にも放送を通じて訴えましたが、休校期間中は、生活のリズムを整えましょう。寝る時間、起きる時間、バランスの良い食事、そして適度の運動と日々の学習。栄養と休養と睡眠は生活の基本です。身体と頭は使ってやることで活性化します。そうしたリズムはウイルスに打ち克つ身体づくりにもつながりますし、何といっても心が溌溂とします。もしすでにリズムを崩してしまっている人がいれば、是非今日から立て直してください。
 学校から出される課題以外にも、自主的に学びに向かいましょう。本校のホームページには、文部科学省の「子供の学び応援サイト」や、経済産業省の「学びを止めない未来の教室」というサイトへのリンクを張っています。これらサイトを利用した学習は、これからの時代へ向けても大変有効と言えます。本校においても、環境が整えばインターネットを通した学習の場を設けることを検討しています。
 時間はいつもよりあるはずですから、こういう時にこそ本を読んでください。10代に読む本は、ときに自分の一生に影響を与えます。そんな一冊に出会えたら、このコロナ騒動にも自分にとって意味があったと思える日が来るかもしれません。登校日に本校の図書館へ寄って、2冊でも3冊でも借りて帰るのもよいでしょう。
 本年度の教育活動の重点は、「明峰PRIDE」と称する「明峰生としての自覚と誇り」を構築し、あなた方の「自己効力感」、「自己肯定感」、「自己有用感」を育成することです。併せて、「持続可能な開発のための教育(ESD)」を柱とした教育活動を行い、次に掲げるような人物を育むことを目指します。
 

  • ① 人と人との対等な学び合いから、平和の文化を築く意欲を持つ人物。
    ② 確かな学びの中から身の回りへ目を向け、社会に貢献し、地域を支える意欲を持つ人物。
    ③ 自国文化を理解し、ふるさとを愛する心を持つとともに、グローバルな(地球規模の)視点を持って持続可能な未来を切り拓く意欲を持つ人物。

 
 現在のような逆境のときこそ、求められるのが連帯です。地域とのローカルな連帯も必要ですし、国際的でグローバルな連帯も重要です。ユネスコは、国際平和と、人類の福祉の促進を目的とした国際連合の専門機関です。そのユネスコの理念を掲げたユネスコスクール(ASPnet)のチャレンジ校として、私たちにもできることを模索していきましょう。国連が提唱するSDGsという持続可能な17の開発目標の実現に向けて、今こそ私たち人類が試されているのです。
 新年度の始まりにあたり、あなた方へ「ほなやってみなはれ」ということばを贈ります。これはPanasonicの創立者である松下幸之助氏のことばです。社員の出すアイデアにはいつもこう言われたていたそうです。やってみて失敗することはもちろんある。その失敗から人は多くを学ぶのであって、やらなければ失敗もない代わりに成長もないというのです。若いあなた方には、「まずやってみる」の精神でいろんなことに挑戦してほしい。そしてそこから本気になって取り組むものを是非見つけてほしい。やらされている間は「他人事」ですが、本気になるということは「自分事」となったということです。本気で何かに取り組めば、それは必ずあなたの生きる力となります。
 令和2年(2020年)度は大変な状況の中でスタートしました。「明けない夜はない」ということばがあるように、このコロナ騒動も必ず終熄します。昨晩は満月、フルムーンでした。とても美しく夜空を照らしていました。闇の中でも光明を見つけられる人に、あるいは闇を照らして周囲を勇気づけられる人に、あなた方にはなってほしいと願っています。
 新年度の始まりに際して、以上のことばを贈ります。
 

令和2年4月8日
兵庫県立川西明峰高等学校
校 長    中川 透