令和5年度 生物工学科通信

生物工学科「日本酒『花てがみ』プロジェクト 〜もろみ分析〜」

2023年4月12日(水)

3月から醸造を始めた日本酒「花てがみ」。いよいよ完成に近づいてきました。しかし、高校生では試飲をして品質を確認することはできません。そこで、タンク内の発酵液を分析し、発酵の状態やお酒を絞るタイミングを計っていきます。日頃学校の実習で扱ってきた実験器具などを使い、分析をしていくのですが、この分析値は品質を決定させる重要な要素です。失敗するわけにはいかないと、緊張感を持って分析に挑みました。分析値からは順調に発酵が進んでいる様子が分かり、完成が楽しみです。
「分析の数値はきっと一年の努力の結果を表す数値」

生物工学科「光学顕微鏡を使ってみよう」

2023年4月13日(木)

2年生最初の総合実習、微生物分野では、光学顕微鏡の使い方を学びました。今まで使ったことのある顕微鏡と重さや構造が違い、新たな実習に心が躍ります。顕微鏡の各部位の名称や基本的な使い方を学んだ後、いよいよ実践です。目視できる物でも、顕微鏡で見ようとすると見つからない、ピントが合わない、操作方法が ……と悪戦苦闘。説明は理解していたつもりなのに、実践は難しく、もっと顕微鏡を操作しマスターしてさまざまな物を観察していきたいです。
「顕微鏡 接眼レンズに広がった見えてなかった世界をのぞく」

生物工学科 『再度山きのこ観察会』

2023年4月16日(日)

再度山で定期開催されている兵庫きのこ研究会と御影高校のキノコ部(環境科学部)の方々の定点観察の会に生物資源研究会の生徒も参加させていただきました。観察会では食用のシイタケやキクラゲや白キクラゲなどのキノコを観察することができました。それ以外にもアミガサタケやオオセミタケなども見られました。食用のキノコはその場でシャーレに植え付けて学校で培養し、学校でキノコの生産を目指します。
「森林に無言で生徒を待っていたきのこだろうか しいたけの傘」

生物工学科「日本酒『花てがみ』プロジェクト 〜搾り〜」

2023年4月16日(日)

2月から携わってきた「日本酒:県農花てがみ」。本日はいよいよ、もろみから日本酒を絞ります。「櫂」を使いタンク内を撹拌しながら、もろみを機械に流し入れていきます。もろみからは、バナナのようなフルーティな香りがし、幸せな気分になります。機械に入ったもろみは、圧力をかけられ酒と酒粕に分けられていきます。最初の1滴が搾り出されたときには、とても嬉しく、感動しました。ゆっくりと酒が搾り出された後には、酒粕を機械から取り出す作業も行いました。この酒粕は販売されおり、高校生の私たちも購入し味わうことができました。日々貴重な体験ができ、醸造実習がとても楽しいです。
「ひとひらの酒粕白い雲となり 雨生徒らの花を咲かせる」

生物工学科 2年 総合実習 カトレアの品種改良

2023年4月17日(月)

1年生で勉強した『植物バイオテクノロジー』の技術を駆使してランの新品種を作り出します。今回2年生の『総合実習』では人工交配による品種改良を実践しました。今年は植物園の展示会に出品するためにカトレアを使って、全員が新しい色や形を探究し新品種を生み出します。みんなが卒業するころには大きく育ち、どんな花が咲いて、どんな品種名をつけ3月の展示会を彩るのでしょうか。この生徒たちと同じように今はどんな花が咲くのかわからないけど、未来に咲き誇る花々にみんなで心躍らせ、その日が来るのが今から楽しみです。
「自分だけのカトレアの咲く未来にはきっと自分も咲いてる未来」

生物工学科 農場風景 1

2023年4月20日(木)

入学式に新一年生が播種をしたキュウリの種が発芽しました。生徒たちは授業中だけでなく、始業前や昼休み、放課後にも観察に来てキュウリの成長速度に驚いています。このまままっすぐ元気に育ってほしいですね!
「発芽したキュウリ無言で立ち上がる おはよう学校 おはよう1年生」

生物工学科「変わった野菜を育てよう」

2023年4月20(木)

3年生の授業で、夏野菜の種まきをしました。生物工学科では、ポップコーンを栽培します。ポップコーンの原料であるトウモロコシは、“爆裂種”とも呼ばれる品種で、カラフルなものもあります。今年は、カラフルな実が取れる品種にもチャレンジします。無事収穫し、食味検査することを楽しみに丁寧に種まきを行いました。トウモロコシ以外にも、インゲンマメやオクラ、落花生など様々な野菜の種を播き、その管理方法や成長時の変化などを勉強していきます。実った野菜は、販売もしますので、学習の成果をぜひ味わってみてください。
「虹色に光る未来もあるだろうトウモロコシの種の一粒」

生物工学科「日本酒『花てがみ』プロジェクト 〜ビン詰め〜」

2023年5月1日(月)

本日「日本酒:県農花てがみ」をビンに詰めました。もろみから絞った日本酒には、まだ細かな米のかけらが含まれています。このため、タンクの中で沈殿させた後、青色のガラス瓶に詰めていきます。ガラス瓶の中にお酒が入って行く様子は、キラキラとしてとてもきれいでした。詰め終わったビンは栓をして、段ボールに詰めていきました。ビン詰めを終え、約900本を製造することができました。この一部はラベルを貼った後に、海外に輸出されるそうです。自分たちがかかわった商品が外国の人たちにも楽しんでもらえることを知って、驚きとともにとても嬉しくなりました。
「空をこえてゆくのだろうか生徒らと共に育った酵母の成果は」

生物工学科 野生キノコの菌糸の観察

2023年5月2日(火)

神戸市の再度山で採取したキノコ類を培養したところ、見事に菌糸の成長が見られました。実際に成長した菌糸がキノコであるかを確認するため、顕微鏡での観察を行いました。一番生育のよかったキクラゲの菌糸を取って作成したプレパラートを顕微鏡で観察した結果、しっかりと菌糸が確認されました、今後の成長が楽しみです。
「キクラゲの白い菌糸がひとひらの雲たちわたる 培養室に」

生物工学科 3年『ソックスレー抽出法』

2023年5月9日(火)

食品化学の授業では脂質について学んでいます。食品に含まれる脂質を調べる実験として「ソックスレー法」という方法があります。今回のソックスレー法の実験では、生物工学科で栽培、品種改良を行っている様々な品種の大豆などをサンプルとして実験を行いました。実験の結果によって、栽培した大豆の特性がわかることになります。
「ふつふつとジエチルエーテル加熱する 熱意は外から見えないけれど」

生物工学科 1年 総合実習「キュウリの定植」

2023年5月12日(金)

いよいよ1年生の実習が本格的に始まりました。入学式で保護者と一緒に種まきをおこなったキュウリもようやく畑に植え付けることのできるサイズに育ちました。前回の実習で誘引のためのロープワークを発揮するのは少し後になりますが、植え付けの終わった畑を見るといよいよ農業高校生としてのスタートが切られたのだなと感じました。
「農場は生徒らのため 一本のキュウリも生きた教科書なんだ」

生物工学科「酵母の力を証明する」

2023年5月15日(月)

酵母はどのようにアルコールを作り出すのか?今回、このしくみを確認するために実験を行いました。この実験は「アインホルン管」という専用のガラス器具を使います。1つ1つの実験操作は難しくはないですが、初めて使う「アインホルン管」にドキドキです。糖とドライイーストを混ぜた溶液をアインホルン管に慎重に入れ、湯煎しながら溶液の様子を観察しました。徐々に気体が発生してきましたが、「この気体はCO2か?」「アルコールはできたのか?」と疑問が浮かびます。この疑問を解決するために、発生した気体や溶液の性質を調べ、発生した気体はCO2、溶液にはアルコールが含まれていることが証明できました。今回の実験で、酵母の発酵のしくみをより深く理解することができました。
「ガラス器具の向こうの酵母かぷかぷと二酸化炭素を出して生きてる」

生物工学科 農業鑑定競技 学科予選大会

2023年5月30日(火)

毎年夏に開催される農業クラブ県大会に向けて「農業鑑定競技」の学科予選大会を実施しました。生物工学科は「園芸の部」「食品の部」に出場することができるので、両方が混ざった混合問題にチャレンジしてもらいました。1年生にとっては初めてのチャレンジ、2年生にとっては昨年のリベンジとしてのチャンレジ、3年生にとっては最後のチャンスとして予選大会にのぞんでいました。普段から身につけている専門知識を武器に頑張っていました。
「ジグソーパズル合わせるように身についた知識を合わす解答用紙」

生物工学科「美味しい水を見つけ出す」

2023年6月5日(月)

「美味しい水」とはどのような成分を含むのか?これを解明するために、日本酒醸造に使われている水と同じ水脈で採取されている市販の水、「六甲山系の水」「老松丹水」「カウベウオータア(布引渓流水)」「伏見の水(自然の秀麗)」の成分を分析しました。分析には、RQフレックスという機器を使いました。この機器で、硬度や鉄、マグネシウムなどのミネラル分の含まれている量を分析しました。この結果、採取場所によって水に含まれている成分が異なっていることが分かりました。日本各地で作られている農作物や農産加工品は、その土地の水を使って作られています。同じ作り方をしても、地域により様々な味わいになることが、この水の分析によって証明できました。
「分析の水もいつしか生徒らの内を流れて梅雨入りとなる」

生物工学科「中学生とサツマイモの定植」

2023年6月7日(水)

3年生の選択授業「野菜」でサツマイモを畑に定植しました。トライやるウィークで県農に来ていた中学生と一緒に植えました。高校3年生の生徒が先生役となり、中学生と一緒に作業を進めて行きました。自分が分かっていても、人に教えることが難しく、なかなか思った通りに教えることができずに戸惑っていましたが、サツマイモの定植を終える頃には、中学生にやさしく声掛けをしながらサポートし、優しい先輩として活躍していました。このサツマイモは、秋に収穫し、販売します。おいしいサツマイモの収穫を楽しみしながらも、サツマイモの定植作業を終えました。
「イモのツル 中学生と植えながら大きくなれと声をかけてる」

生物工学科「酵母の力を最大限に引き出す」

2023年6月15日(木)

パンやお酒などの生産に関わっている酵母。この酵母の力を最大限に活用するために、アルギン酸カプセルに酵母を閉じ込めた後、その発酵能力を検証しました。アルギン酸カプセルの原料は、食品添加物にも使われているアルギン酸ナトリウムです。できあがったアルギン酸カプセルは、人工イクラのような形状や感触をしています。食紅で色を付け、かわいい酵母入りカプセルが大量にできました。糖液にできた酵母カプセルを入れ、アルコール発酵が行われるかを調査。この仕組みは、工業的に食品原料を製造する時にも使われている「バイオリアクター」という手法で、実験を行ったことで、学んだ知識を深めていくことができました。
「ぽたぽたと酵母の粒の垂れてゆく時間の粒はあざやかにして」

生物工学科 カーネーションの茎頂摘出

2023年6月15日(木)

植物は人間と異なり、ウィルス病に対して人間のように抗原抗体反応がありません。そのためウィルス病に感染してしまうと治療することはできません。しかし、茎の先端の細胞分裂が活発な場所はウィルスが到達しないため、この部分「成長点」を取り出して培養するとウィルス感染から救い出すことができます。非常に細かい作業ですが、植物を救う外科手術のテクニックの練習として茎頂の摘出練習を行いました。
「外科手術 カーネーションのウィルスの感染株を救ってみせる」

生物工学科「サンパチェンスコンテストへの参加」

2023年6月20日(火)

選択科目「草花」の生徒12名で、10月末に小野市で開催される「ガーデニングフェスティバルinおの2023」のサンパチェンスコンテストに申込みました。花苗や鉢などの必要な資材を受取り、いざ栽培開始です。株が大きく、たくさんの花が咲いていることが入賞条件。サンパチェンスの特性や栽培方法を確認した後、1回り大きな鉢に植え替えました。2人1組で、最適な鉢を選び、肥料の量を計算しながら土も調合しました。今後は日々の観察をしながら、今まで学んできた農業やバイオテクノロジーの知識や技術を生かし、大きな株を作り上げていきます。応援よろしくお願いします。
「コンテスト 農場に起こり居たりけりサンパチェンスは咲きゐたりけり」

生物工学科「ジャガイモ収穫できました」

2023年6月23日(金)

生物工学科では、スーパーでも見かける「キタアカリ」の他に、皮と果肉が紫色の「シャドークイーン」、皮が赤と紫のまだら模様で果肉は濃い黄色の「グラウンドペチカ」、皮が赤く果肉が黄色の「あかね風」、4種類のジャガイモを栽培しています。キタアカリ以外の3品種は2000年以降に品種登録された新しい品種です。生物工学科では、植物の品種改良についても勉強しています。珍しい品種を栽培することで、座学や実験での学びをさらに深く体験的に学んでいきます。収穫したジャガイモは、生徒自らの手で販売しています。見かけたときは、声をかけていただけると嬉しいです。
「ジャガイモのごろごろ生まれてくる土と同じゆたかな生徒らのいる」

生物工学科「微生物の数を数えてみよう」

2023年6月26日(月)

微生物を研究するときには、微生物数を測定することがあります。目で見えない微生物をどのように数えていくのでしょうか。微生物数を数えるには顕微鏡とトーマ氏血球計算盤を使います。トーマ氏血球計算盤は、スライドガラスに似た形状をしており、真ん中に目に見えない格子状の溝がある構造をしています。この格子状のマス目の中に存在する菌体数を数え、計算により発酵液内全体の菌数を求めていきます。前回に学んだ顕微鏡の使い方の復習をしながら、顕微鏡下で目的のものを見つけ出すことやピント合わせに四苦八苦しながらも、なんとか今回の学習目標を終了させることができました。
「バクテリアの数を数える 声かけて整列すればきっといいのに」

生物工学科 明日の農業コンテスト 金賞受賞!

2023年7月19日(水)

セディア財団が主催する『高校生が描く 明日の農業コンテスト』は、毎年全国の農業高校から力作が寄せられています。この小論文コンテストは、これからの農業の明るい未来を想像し、これからの農業を担う高校生が描く夢が描かれています。今回、生物工学科3年生が農業を科学の視点でとらえた論文が金賞を受賞しました。詳しくはセディア財団の紹介ページをご覧ください。〔セディア財団の紹介ページへ〕

  「土を診るもぐらのような研究の蓄積の上に咲く金の花」

生物工学科 地域課題解決に取り組む高校生サミット(ワークショップ)への参加

2023年7月22日(土)

昨年度に引き続きスーパーサイエンスハイスクール連携研究に、生物工学科2名が代表として参加しています。この日は午前中に海と山の繋がりの重要性について地元須磨の研究者や漁協の方から講習を受けました。午後からは他校の生徒達と協力しながら須磨海岸でプランクトンの採取や環境調査を行い、地元の海の豊かさについて理解を深めました。
「生徒らは環境調査の空の青 海のあおにも染まらずにいる」

生物工学科「キュウリの栽培と販売実習」

2023年7月24日(月)

今年も順調にキュウリが育ち、毎日たくさんの収穫があります。生物工学科では、毎年1年生が農業の基本的な栽培知識や技術を学ぶためにキュウリの栽培を行います。1日でも世話を怠ると巨大なお化けキュウリに成長してしまいます。このため、生徒たちは毎日畑に通いキュウリの管理をしています。収穫したキュウリは、近隣の方々に購入していただいています。学校周辺の住宅街で、リアカーを引きながら、売り込みの声掛けをし、販売を行っています。最初は緊張していた生徒たちも、お客さんの「ありがとう」の言葉にやる気をもらい、楽しみながら販売実習を行っています。
「青々とキュウリの収穫続く夏 中学生の自分は知らない」

生物工学科「坊勢島サンプル採取」

2023年7月25日(火)

生物工学科の発酵技術研究会の活動では、校外での微生物採取も行っています。漁師さんの網にサメがかかったとの情報を得て、今回は瀬戸内海にある家島諸島坊勢島に行ってきました。姫路港から船に乗り、たどり着いた坊勢島でサメと対面。早速、微生物採取キットを使いサメの体表面から微生物を採取。次に、サメの解剖を行い、体内の生物を採取していきました。実験でサメの肝臓を使用する研究会メンバーのために肝臓や他の組織も取り出し、サンプル採取を終了しました。動画でサメの解剖について予習をしていたこともあり、スムーズに2匹のサメの解剖をやり遂げました。解剖中は、初めて見るサメの体内の様子に終始興味津々。採取したサンプルは、実験室に持ち帰り、微生物の特徴を調べていく予定です。
丁寧に解剖されてゆく魚(うお)の中にも微生物 生きている」

生物工学科「常在菌を見てみよう」

2023年7月26日(水)

今日は、「身の回りに住んでいる微生物を見てみよう」と題して、1年生が初めて白衣での実習を行いました。微生物を育てるための餌である寒天で固めた培地が入ったシャーレなどを一人1個ずつ配り、その培地に自分の手を押し付け、手に付いている菌を採取しました。どのような条件下で微生物が採取できるのかと、手を洗ったり、アルコールで消毒したりと、工夫しながら様々な条件を作り出していきました。どのような微生物が出現するのか?一番微生物が少ない条件は?微生物が多い条件は?と仮説を立て、実験を行いました。早ければ3日後には、微生物が成長し、目に見えるようになります。どのような結果が出るか楽しみですね。
「たなごころ微生物らを点々と育てるために培地へ写す」

生物工学科 2年 夏の特別ミッション「茎頂培養でウィルスを取り除け!!」

2023年8月8日(火)

 ウィルスに感染した植物は農薬などを使っての治療ができません。特に親株を株分けや挿し木して代々育てるカーネーションやサツマイモでは栽培に大きな痛手になってしまいます。
 しかし、茎の先端の細胞分裂が活発な「茎頂」だけはウィルス感染していないので、この部分を摘出し、育てるとウィルス感染していない苗を得ることができます。
 こうやって得られた苗を「ウィルスフリー苗」と言います。茎頂は1ミリ以下の非常に小さな細胞なので顕微鏡を使っての作業となりました。はたして無事にウィルスフリー苗の生産はできるのでしょうか。

 「ひたすらに葉をとりはずし行きついた成長点としての結論」

生物工学科 1年集中実習 はじめての「培地」作成に向けて

2023年8月10日(木)

植物の無菌培養を行うためには栄養を寒天などで固め、滅菌した「培地」に植えつけます。今回は砂糖と粉末の化学肥料などで作る簡単な配合の「Kano培地」を作りました。 慣れない実験器具を使って何度も手順を確認しながらではありましたが、無事に培地を作ることができました。

「培養の植物のためのうぶすなを小さな瓶のなかに生み出す」

生物工学科 神戸植物防疫所の見学研修

2023年8月10日(木)

兵庫県は防疫港や空港など海外から多くの人や物が入ってくる玄関口でもあります。 特に農作物に付着して日本に入って来る病害虫はそのままにしておくと日本の農作物に壊滅的な被害を与えてしまう可能性もあります。 そんな最前線で病害虫の侵入を防いでいるのが防疫官の方です。この日は防疫官の仕事内容のほか、病気や害虫、線虫の検定など様々な体験を行うことができました。 ちょっと先の進路選択のひとつが増えた貴重な1日となりました。

「1ミリの虫一匹も通さない 防疫官の背を眺めてる」

生物工学科 SDGs探求×研究サイエンスフォーラム ポスター発表

2023年8月10日(木)

神戸女学院大学で行われたSDGsの研究発表に生物工学科の生徒がポスター発表で参加しました。
本校からは廃棄資源となる農産物や害虫の資源活用についての発表を行いましたが、他の学校では農業に関するもの以外では地域資源の活用や、社会的な話題について研究を行ったグループもありました。 京都や大阪からの研究発表のある中、ベストプレゼン賞を受賞することができ、一層課題研究へのモチベーションの高まる日となりました。

「サステナブルな研究の種にたくさんの水と肥料を与えてる夏」

生物工学科 初めての無菌操作

2023年8月10日(木)

夏休みの当直で、1年生が無菌操作デビューしました。今回の実習目標は、無菌的な状態を作り出す装置であるクリーンベンチ内での、植物体の植え替えです。植え替え材料は、先輩たちが育ててきたランの苗です。失敗すると容器内に微生物が侵入繁殖し、植物体がすべて枯れてしまいます。説明を聴いた後に緊張しつつも、無菌操作にチャレンジ。ピンセットで植物体を挟み取ったり、寒天で固めた培地に植え付けたりと四苦八苦しながらもピンセットやメスを扱っていきました。真剣な表情で1本ずつ丁寧に苗を扱い、1ビンの中に9つの苗を植えることができました。今後は観察をしながら、大きく育っていく様子を見守っていきます。

「雑菌におかされぬよう丁寧に無菌の苗を植える夏の日」

生物工学科 神戸植物防疫所の見学研修

2023年8月10日(木)

兵庫県は防疫港や空港など海外から多くの人や物が入ってくる玄関口でもあります。 特に農作物に付着して日本に入って来る病害虫はそのままにしておくと日本の農作物に壊滅的な被害を与えてしまう可能性もあります。 そんな最前線で病害虫の侵入を防いでいるのが防疫官の方です。この日は防疫官の仕事内容のほか、病気や害虫、線虫の検定など様々な体験を行うことができました。 ちょっと先の進路選択のひとつが増えた貴重な1日となりました。

「1ミリの虫一匹も通さない 防疫官の背を眺めてる」

生物工学科 『夏の校外研修〜岡山県〜』

2023年8月17日(木)

種苗管理センター西日本農場を見学しました。種苗管理センターとは、新しい品種の登録や国内で育種された品種の海外での無断使用の監視など、植物の品種保護を行う国の機関です。東海・近畿・中国地方では岡山県にしかありません。普段は見学できない試験圃場を見せていただき、職員の方から、実際の品種登録の方法などを聞くことができました。酒米や園芸草花などの品種改良に取り組んでいる生徒たちにとって、品種登録という一つの目標を具体的にイメージできた、良い体験となりました。

「新品種 世に出るまでにいくつもの試練を越えて花開く人」

生物工学科 [微生物で明るい未来をつくる]

2023年8月22日(火)

生物工学科の発酵技術研究会では、「微生物で地球環境問題の解決をする」をテーマに研究活動を行っています。今回は、微生物を活用した循環型農業を実践されている弓削牧場さん(神戸市北区)へ見学に行ってきました。弓削牧場さんでは、乳牛から出る排せつ物を原料に、メタン発酵菌を活用したバイオガスや液肥の生産をされています。生産されたバイオガスで湯を沸かしたり、液肥を野菜栽培に活用したりと、廃棄物が発生しない仕組みが整えられていました。『目に見えない“微生物”が行う「発酵」や「生命活動」には、無限の可能性が秘められている』ことを再確認することができ、有意義な見学となりました。

「ふつふつと微生物らの循環のこえききながら牧場の幸」

生物工学科 発酵技術研究会「有馬温泉菌採取」

2023年8月22日(火)

温泉には、どのような微生物が存在しているのか?そんな疑問を解決するために、有馬温泉に微生物採取のフィールドワークに行ってきました。100℃近い温泉が湧き出る泉源や炭酸ガスが含まれる泉源、金泉や銀泉と呼ばれる成分の異なる泉源がある有馬温泉では、特徴的な性質を持つ微生物が採取できると期待は高まります。4つの泉源を巡り、微生物採取キットを使い様々な場所から微生物を採取しました。採取した微生物は、学校で繁殖させ、その特性を解明していきます。どのような微生物が見つけられるのかと、結果が出るのが楽しみです。

「高温に耐えて生きてる温泉の菌よ 奇跡の金泉にいるか」

生物工学科 2年 夏のスペシャル実習「カトレア(ラン)の無菌播種」

2023年8月22日(火)

ラン科植物は発芽の栄養を持たない非常に小さい種子を大量に作る生存戦略をとっています。自然界では共生菌を消化して発芽しますが、非常に効率が悪いので人工的に発芽をさせる場合は栄養のある寒天に無菌状態で種まきを行います。 春に人工授粉を行ったカトレアの果実を殺菌し、無菌状態の環境になる「クリーンベンチ」という機器の中で慎重に操作を行いました。
はたして、種子たちは無事に雑菌の汚染を逃れて発芽できるでしょうか。

「コンタミのないふかふかの寒天の培地にそっと種をまくなり」

生物工学科 「微生物を育ててみよう〜培地編〜」

2023年8月24日(木)

2年生は、夏休みの当直で微生物の育て方を学びます。微生物を育てるためには、微生物の生育に必要な栄養を与える必要があります。これが培地です。今回は多くの種類の微生物に対応できる“YM培地”の作成方法を学びました。1年生から植物用の培地作成や実験を行ってきたため、実験器具の扱いにも慣れがみられ、無事に培地を完成させることができました。しかし多くの改善点も見つかりました。今回の実習は、3年での課題研究に向け、安全かつスピーディーに実験をするために必要な考え方や行動を見つめ直す良い機会となりました。

「花に水 人に食事と愛情を 微生物にはYM培地を」

生物工学科 「微生物を育ててみよう〜平板塗抹編〜」

2023年8月25日(金)

今回は、微生物実験の基礎である平板塗抹法を学びました。前回作成した培地を溶かし、微生物を塗り付けやすいようにシャーレに流し入れるところからスタートです。湯煎で溶かした培地は、冷めると固まる性質があるため、時間と熱さとの戦いですが、繊細さも必要です。実験手順を確認しながら、自身の動きをシミュレーションした後にいざ実践。その後、白金耳という器具を使い固まった培地に微生物を塗り付けていきます。予備の培地で練習をし、やり方を確認しながら丁寧に行っていきましたが、…。自分の思った通りに手が動かずに、うまくいかないこともありましたが、皆で教え合いながら実習を終えることができました。上手に微生物を塗り付けられたかは1週間後のお楽しみです。

「点々といのちの種を塗りながら平板塗抹の夏溶けるまで」

生物工学科 夏の校外研修 PCR実験&フローサイトメトリー

2023年8月30日(水)

夏の研修としてPCRとフローサイトメトリーの実験を大阪バイオメディカル専門学校さんで行っていただきました。PCRでは土の菌類のDNAを調査しました。菌類の種類や濃度によってデータの出方が異なることがグラフに示されてわかりました。フローサイトメトリーでは細胞のサイズや形が異なる事が測定機器によって示されていました。普段の授業で接している機器とは違い、最先端の機器で示された結果をデータとして読み取ることができました。普段あまり触れることのない専門機器に触れる機会となり、刺激の多い一日となりました。

「フローサイトメトリーの中を細胞は光あふれる中 歩いてる」

生物工学科 地域課題解決に取り組む 高校生サミット

2023年9月3日(日)

8月に行われたサミットでは地域の海を守るための地域活動として海洋プランクトンの調査や講義を受けましたが、今回は地引き網(じびきあみ)を使って生物調査を行いました。須磨海岸の中の西側のアマモ(水草)のある場所とない場所で地引き網を使って生物の採取を行い、観察を行いました。須磨里海の会のサポートを受けながら同定作業や解剖や観察、それらの結果の共有と考察をしました。

「わたつみの海の生物すくいあげ解剖終えてスケッチをする」

生物工学科 課題研究の中間発表

2023年9月7日(木)

課題研究もいよいよ折り返し地点にさしかかり、現段階での研究成果を発表し、研究内容の再検討や評価を行いました。順調に進んでいる研究もあれば、まだまだ改良の余地がある研究もあり、様々な発見や気づきがありました。
発表者はディスカッションを通じて研究内容の改善のアドバイスとし、聞いていた生徒は他の研究を聞くことでたくさんの刺激を得ることができました。秋の学習成果発表会や冬の課題研究発表会に向けて今回のアドバイスを活かしていきましょう。

「実験を重ねた後のひとひらの成果の雲となるまでの日よ」

生物工学科 ノジギクの調整(販売に向けて)

2023年9月11日(月)

兵庫県の県花で朝ドラの「らんまん」のオープニングや菊くらべの回でも話題となったノジギクですが、生物工学科では以前から品種改良の実験と培養を行っています。そんな話題のノジギクを「ひょうごまちなみガーデンショー」での販売を目指して準備をしています。たくさん植えると10月末から11月にかけて真っ白な絨毯のように花が咲いてくれます。ドラマの岩ア様と同じく「よし!300円で買うちゃる!」と言って購入していただけるよう、楽しみに準備をしています。
*現在はまだ苗の状態で花の写真は以前の開花の様子です。

「らんまんと咲く野路菊の秋を待つ 夢やわらかなあしたの花は」

生物工学科「ハクサイのたねまき」

2023年9月12日(火)

ハクサイのたねまきを行いました。1年生では2学期にハクサイの栽培を学びます。土を入れたポリポットの真ん中に穴をあけ、1粒ずつ種子を落としていきました。細かい作業でしたが、皆真剣な様子でたねまきに挑んでいました。たねまき後には、かん水方法も勉強しました。かん水とは、植物に水を与えることで、上手にできるまでには3年かかると言われています。新しい知識や技術を身に付けようと意欲的に実習に取り組んでいました。

「白菜の種子一粒を土に埋め 芽が出るまでの学校生活」

生物工学科「微生物が導くSDGs〜校外研修〜」

2023年9月12日(火)

私達の生活を豊かにするために、微生物が大活躍しています。そんな微生物が働いている現場を校外研修で学んできました。神戸市の東灘処理場では、微生物が生活排水を浄化しバイオガスの生成を担っている様子を。酒心館では、カーボンゼロの日本酒醸造の取り組みを。白鶴酒造資料館では、高度な微生物制御の技術を使った伝統的な日本酒醸造を。これらの施設を見学し、食べ物だけでなく環境保全に大きくかかわっている微生物の能力を改めて実感した1日でした。

「ふつふつと微生物らのにぎわいが水と酒とを生み出すを見る」

生物工学科 『酒米の出穂調査&葯培養』

2023年9月14日(木)

6月に植えた酒米も順調に大きくなり、8月終わりには出穂期を迎えました。出穂直前のまだ葉にくるまれた状態の穂を採取し、この穂を使って2年生が葯培養実験を行いました。葯培養を行うことで、遺伝子のそろった純系を得ることができます。米粒のもととなる小さな花からさらに小さな葯を取り出すのに苦労しましたが、取り出した葯を見失わないように集中して取り組みました。圃場の酒米も黄金に実りはじめ、もうすぐ収穫です!

「酒米の花より葯を摘出し黄色の点を植える星空」

生物工学科「寄せ植え出展作品が完成!!」

2023年9月15日(金)

「ひょうごまちなみガーデンショー」に出展する寄せ植え作品が完成しました。「草花」選択生徒のうち有志2名が参加します。自ら作成したデザイン画をもとに寄せ植えを完成させていきました。1つ1つの株に個性があり、その特性を分析しながら、作品を仕上げていく難しさを感じながらも草花と対話し、納得できる作品が完成しました。9月17日には、同会場で本校の農産物の販売も行います。ぜひ、生徒たちの力作を見に来てください。

「寄せ植えの花咲き誇る生徒らに豊かな土としての教室」!

HPはこちら → 〔ひょうごまちなみガーデンショーin明石〕

生物工学科「農産物の販売会開催」

2023年9月17日(日)

明石公園にて開催中の「ひょうごまちなみガーデンショーin明石」にて販売会を行いました。卵やカルピーだけでなく、観葉植物や野菜苗など学校で丹精込めて生産した農産物を販売しました。暑い中ではありましたが、来場された方々と話をしながらの接客は普段の学校生活では体験できない貴重な体験でした。農産物を購入していただいた皆さま、ありがとうございました。

「買われゆく花苗たちよ大切に育ってもっときれいに咲けよ」

生物工学科 『2年生生物工学基礎〜清浄検査〜』

2023年9月20日(水)

2年生の選択授業「生物工学基礎」で実験室や教室がきれいかどうか?実験してみました。方法は簡単、各部屋で培地の入った試験官のフタを開けて10分間待ちます。それを1週間培養して、菌が増えるかどうかを見ます。生物工学科の各実験室以外にも自分たちの更衣室や教室、職員室にも突撃しました。結果は、実験室ではほとんど菌の繁殖は見られず、安心して実験ができることがわかりました。予想と違って菌が検出された場所では、なぜ検出されたのか?どうすれば清浄に保てるのか?みんなで考察を行いました。

「人知れず学校内にあると言う青き清浄の地を探す旅」

生物工学科「植物が持っている色を調べてみよう」

2023年9月21日(木)

植物は緑色ですが、緑以外にも様々な色素が植物には含まれています。今回は「植物が持っているすべての色素を見つけ出す」を目的に実験を行いました。有機溶媒を使って、葉に含まれる色素を抽出・分離しました。その結果、薄緑や濃緑だけでなく、黄色などの数種類の色素が観察できました。この手法は、分析実験の基本です。これからも分析実験の原理をしっかりと理解し、最先端の機器を使い様々な分析スキルを身に付けるために勉強していきます。

「花の色はうつりにけりな溶媒に展開ろ紙を眺めせし間に」

生物工学科「 ひょうごガーデンコンペ入賞」

2023年9月24日(日)

生徒が作成した寄せ植え作品が「まちなみガーデンショー」のガーデンコンペで新人賞を受賞しました。造園科の生徒の作品も優秀賞を受賞しました。一般の園芸愛好家の方々が出展する中での入賞ということで、喜びもひとしおです。表彰式後には、フラワープリンセスに囲まれての記念撮影会。日頃の学習成果がこのような盛大な場で評価されたことで、これからの学校生活への弾みとなりました。

「寄せ植えが人一倍に輝いて秋の日差しを受けて生きてる」

生物工学科「畑にうねを作りました」

2023年9月26日(火)

ハクサイを植えるために畑に“うね”を作りました。1人ずつ自分のハクサイを育てる“うね“を作ることが目標です。先生の説明を聞き、見本を見て、いざ実践。土を削って谷を作り、植え床を平らにしていきますが…。はじめて使う平グワは、柄が長く、思い描いたように道具を使いこなすことできません。皆、肩に力が入って見本のようにできず四苦八苦。放課後にもチャレンジし、美味しいハクサイが育つようにきれいな”うね“を完成させていきます。

「使い慣れない鍬で平らに作りゆく畝に明日の糧植えるため」

生物工学科1年生「鎌を使ってみました」

2023年9月27日(水)

雑草管理も農業作業の1つです。今までは手で雑草を抜いていましたが、“カマ”を使った草刈りに挑戦しました。“カマ”は、草だけでなく油断していると自分の手も切ってしまうことがあります。細心の注意をしながらも、大きく育った雑草と格闘しました。草刈りをしながら、雑草の名前や特徴も勉強し、きれいに草が刈り取れた農場をみて達成感が得られました。

「日当たりは我らが王と言うような雑草を鎌で刈り取ると秋」

生物工学科「冬野菜の栽培はじめました」

2023年9月29日(金)

夏休みが終わり、いよいよ冬野菜の栽培が始まりました。生物工学科名物のセロリだけでなくダイコンやカブ、水菜や春菊といった冬野菜が畑を埋め尽くしています。11月頃からの販売に向け、美味しい野菜となるように愛情をこめて除草作業や害虫防除などの管理を行っています。収穫時にはリアカーに野菜を積み込み、学校周辺で販売実習を行う予定にしています。見かけた際には、ぜひ声をかけてください。

「まだ遠い冬の収穫思うまで畑に種を丁寧に播く」

生物工学科『ゆずりは賞』受賞!

2023年11月17日(金)

県内で学ぶ生徒がスポーツ、芸術、研究の分野で力を発揮して、日本一に輝いたことを讃える『ゆずりは賞』を受賞しました。オリンピック出場も期待される生徒をはじめとした県内の高校生18名が兵庫県公館で兵庫県教育長から表彰されました。県農からは生物工学科の3年生1名、2年生2名が厳かな雰囲気の中で表彰状を授与されました。これまでに『高校生小論文コンクール』など研究分野で、全国最高位の評価を受けてきたことが今回の名誉ある受賞に繋がりました。これからも県農生の全国規模での活躍にご期待ください。

「ゆずりはの照葉のあついこころざし持った生徒を祝う秋の陽」

生物工学科 地域課題解決に取り組む高校生サミット 研究発表&提言

2023年11月19日(日)

夏休みから秋にかけて参加した高校生サミットもいよいよまとめと振り返りのタイミングに入ってきました。 この日はホスト校である尼崎小田高校で各校の取り組みについてポスター発表を行いました。午後からは「里山・里海の保全を行うにはどのような方法があるか」を各グループで相談し、発表を行いました。グループによって様々な視点での意見が出され、みのりある1日となりました。

「里山と里海を知る生徒らの意見交わせる 冬となるまで」

生物工学科 3年 タンパク質の定量実験

2023年11月20日(月)

タンパク質を調べる方法はいくつもありますが、どれくらい含まれるかという「定量」の実験として「セミミクロケルダール法」を実施しました。分解、蒸留、滴定と3回に分けての実験でした。 課題研究で栽培しているダイズのサンプルなどのタンパク質について調査を行いました。実験データはダイズの品種選定などの基礎情報として利用することができます。

「サンプルの窒素を測る実験の器具あかあかと温める秋」

生物工学科 1年 土壌分析

2023年11月21日(火)

自分たちの実習で使用している畑の状況を科学的に知ってみようということで土壌分析を行いました。畑の土壌サンプルを各自で採取し、試験管(ファルコンチューブ)に蒸留水と加え、成分を溶かしました。 その後、遠心分離機でろ過した溶液を使ってpHとECを測定しました。結果の数値を見ながら見慣れた畑の状況を科学的な視点で見ることができました。

「物言わぬ土にもこえはあるだろう 分析機器の数値見ながら」

生物工学科 2年 アルコール発酵実験&蒸留

2023年11月22日(水)

食品化学の授業では炭水化物について学んでいます。炭水化物と微生物による発酵を学ぶために園芸科からいただいた未利用のブドウを使いました。実験に使う微生物は生物工学科の生徒がキキョウやワタなどから単離した酵母菌も使用し、発酵能力の違いを調べました。さらにろ過や蒸留を行い、3年時の課題研究で使う実験テクニックを身に付けました。

「フラスコの中のバッカスふつふつと糖を発酵させる実験」

生物工学科1年生「ハクサイ収穫できました」

2023年12月19日(火)

2学期は、ハクサイの栽培に挑みました。9月初めに種をまき、害虫や雑草を除去しながら、ハクサイの成長を観察してきました。愛情をこめて栽培したハクサイをいよいよ収穫。ハクサイのサイズや重さなどの調査をし、販売されているハクサイの形に整えていきました。不要な部分を切り落としていく作業は、鎌を上手に扱うことが難しく、なかなか思うようにできずに苦戦。しかし、出来上がったハクサイを見て達成感を得ることができました。このハクサイは家に持ち帰り、おいしく頂きます。

「白菜は冷えて一層ひきしまる もうすぐ終わる2学期の日に」

生物工学科「高校生 食のSDGs アクションプラン グランプリ 入賞」

2023年12月20日(水)

『高校生 食のSDGs アクションプラン グランプリ』で、審査委員特別賞を受賞しました。発酵技術研究会では、小さな微生物が持つ不思議な能力を活用して、生活を豊かにすることを目標に、日々研究に取り組んでいます。この研究成果を「農業を活かした持続可能な食づくり〜品質と栄養が高く、安心安全なものを毎日たくさん食べるために〜」と題して発表し、入賞を果たすことができました。入賞したことだけでなく、研究会のメンバーとともに取り組んできた経験が自信となりました。下記のHPに掲載されていますので、ぜひ見て下さい。

「発酵の資源あらたにひらかれる 夢を語ったあたたかい秋」

リンクはこちらから → 〔高校生 食のSDGs アクションプラン グランプリ HPへ〕

生物工学科 2年生 生物工学基礎『植物に魔法をかける』

2023年12月20日(水)

生物工学科ではバイオ実験を基礎から学んでいます。今日は植物ホルモンの中でもオーキシンという種類のはたらきを実験しました。4種類のオーキシンを適切な濃度に調整して、県花ノジギクの枝の切り口に10分間だけしみこませます。数週間後には切り口から新しい根が、どんな様子で生えてくるのかを観察。植物ホルモンを使って植物に根を伸ばす魔法をかけているようで、みんなで効果を想像しながら実験を進めました。はたして根は伸びてくるのか、結果を見るのが今から楽しみです。

「オーキシン ノジギクの根をはぐくんで広い世界に栄養を摂れ」

生物工学科 「地域課題解決に取り組む高校生サミットin京都大学」

2023年12月23日(土)

春のオンライン交流から夏と秋のフィールドワーク、ポスターセッションなど様々なプログラムに参加してきた高校生サミットの最終回でした。 この日は京都大学でのポスターセッションと大学生との意見交換会と今までの取り組みを振り返るグループワークが行えました。ポスターセッションでは他校の取り組みを知ることができ、自分たちの研究については広くプレゼンテーションを行いました。グループワークでは今までの取り組みについて振り返り、意見をまとめて発表を行いました。短い時間ではありましたが、他校の生徒と交流を深める貴重な機会となりました。

「海山の体験語る生徒らのグループワークに冬の日はさす」

生物工学科 「私たちのSDGsに関する取り組みを発表しました」

2023年12月23日(土)

神戸市で行われた「第5回ひょうごユースecoフォーラム」に生物工学科より2チームが参加し、ポスター発表を行いました。今回のテーマはともに拓くひょうごの環境。ポスター発表では、日頃の学習で取り組んでいる内容について紹介をしました。また、午後からはグループディスカッションが行われ、参加者を代表して県農生が意見をまとめ発表しました。会場には、高校生だけでなく大学生や一般企業の方もおられ、幅広い視点で環境に関する課題や取り組みについて考えることができました。

「環境について語らう後ろから生き物たちの歌う声する」

生物工学科 『環境調査のためのサンプル採取』

2024年1月16日(火)

「農業と環境」の授業では地域の環境調査を行います。そのためのサンプルを採取するため、学校近くのため池の「寺田池」に行きました。気温や水温、周辺の状況などを観察、記録した後、各班でポイントの土壌と水を採取しました。それ以外にも気になったものを採取しました。次回の授業で分析調査を行います。

「カルガモもかたまりあって生徒らと真冬の池ににぎわっている」

生物工学科 『課題研究発表会』

2024年1月17日(水)

3年間の生物工学科での学びを深めた課題研究もいよいよ発表となりました。類型ごとに様々な研究テーマを見事に発表してもらえました。質疑応答の時間も活発な議論が交わされ、研究内容を深めることができました。保護者の方も多数見学に来ていただき、3年ぶりの充実した発表会となりました。

「研究発表示すグラフの曲線と同じくらいに成長したか」

生物工学科2年生「寺田池の採取物分析」

2024年1月22日(月)

環境調査に行った寺田池で採取した水や固形物の分析を行いました。pHやCOD、重さやサイズ、顕微鏡を使った観察とこの1年間で身に付けた技術知識を総動員して、取り組みました。「こんなことを調べてみたい!」と探究心を持って取り組み、あっという間に2時間の授業が終了しました。時間が足りなかった生徒たちは、放課後にも残って分析を行いました。現地での環境調査と実験室での観察分析の結果は、後日スライドにまとめて発表する予定です。班ごとに調べた内容が違うため、発表会が楽しみです。

「パックテストに吸い上げられたため池の水マゼンタに染まるゆく冬」

生物工学科「微生物に色を付けてみました」

2024年2月16日(金)

微生物は肉眼で見えません。このため、顕微鏡を使って観察するのですが、そのとき微生物に色を付けると観察しやすくなります。今回は、クリスタルバイオレットという試薬を使い、微生物を紫色に染めました。この染色試薬は、人の手も染めるため、気付くと自分の指も紫色に。染色後は、顕微鏡で微生物を観察。色がついているため、すぐに微生物を発見。新たな微生物の観察方法を学ぶことができました。

「屈まって菌の細胞染めながら真冬の花を思うなりけり」

生物工学科 『有馬高校との連携に向けて』

2024年3月5日(火)

有馬高校ではカブトムシの幼虫が住む土壌が普通の土とは異なることを起点に実験を計画しています。県農生物工学科では、このカブトムシの土壌にどんな秘密が隠されているかを有馬高校の生徒と一緒に解明しようとしています。この日は有馬高校の生徒と事前に送ってもらっていたサンプルの分析結果を見ながら話し合いを行いました。はたして謎は解明されるのでしょうか。

「カブトムシの幼虫白く丸まって実験途中の白い満月」

生物工学科「県農生のカトレア展の開催」

2024年3月21日(木)

毎年恒例の「県農生のカトレア展」を姫路市手柄山温室植物園で開催します。開催期間は、3月23日(土)〜3月31日(日)です。展示に使用するカトレア・インターメディアは、先輩たちが人工交配し、無菌的に種をまき、育成管理してきたものです。今年も、趣向を凝らしたディスプレイや生物工学科の紹介を行うために奮闘中です。ぜひ、興味のある方は、会場まで足を運んでください。
詳しくはこちら → 〔姫路市手柄山温室植物園のHPへ〕
多くの人が来場されることを楽しみにしています。

「カトレアの咲いてもうすぐ新しい1年生が入ってくるよ」

生物工学科「カトレア展の設置に行ってきました」

2024年3月22日(金)

「県農生のカトレア展」の設置に行ってきました。自分たちでデザインを考え、一つ一つ形にしていく作業は大変でしたが、思った通りの作品ができ満足感でいっぱいです。学科の紹介コーナーもあり、最終日の3月31日(日)には、展示物や学科の説明会を行います。11時と14時からの2回行いますので、たくさんの方と交流できることを楽しみにしています。

「カトレアの花を並べる生徒らの顔にもうすぐ春が来ている」