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第4話

ロストファンタジーワールド

作者:ヤマト

挿絵:碧瑞鶏




第4話  変化

「でもとにかく、これで助かるんだわぁ」
ホッと一息のアミとミユキ。
「まかせて下さい! この僕と剣がありますから!」
飛び立つ金髪男ッ!
「おおっ!!」
凄いと思った一同。
パッゴォ―――――――――――ンンンン…………

 たった一発で弾ぎ飛ばされ、K・Oの金髪男。

「は・い・?」
ピクピク…………
「オイ……コラ……… 冗談やろ……?」
それでもピクピク………
ゴゴゴゴゴ……………
後ろに炎の背景の恐竜らしき動物ドロイヌボ。
「今さら許して……ってのは無しだよね……?」
「グゴアアアアッ!!」
「うっわぁぁ〜〜〜〜〜〜ッ!!」
萄武は逃げようとするが、目の前にある金髪男の剣。

 ―― "剣" ――!?

そこに何かが脳裏を走る。

“――剣を……取れ”

"剣は、最強を呼ぶ、
  そして忌まわしき運命のひとつとなる“

その謎のメッセージが終わったころには手に剣を持っていた。
体中に電撃が突っ走るッ!

 ――そこに一部の記憶がッ!

  顔が見えない周りは光だらけで中心にいる人。

 その人は笑いを浮かべる。

「な……なんだ……」

 キィイイイイインッ!
萄武の体中から光を放つ!

  ―― 布の謎の女の人 ――

“――、あの忌まわしき血が
  この世界にいる事で発動した………―――“

「萄武ッ!?」

ィィィィィィ…………ン。

光がしなくなり、そこには別人らしき人がいた………。

 髪は青から紫へと変わっていて、黒色の眼が真紅の眼へと

    変わっていた――――。

「ど……萄武………?」

「―――“僕は………
   なぜ、あの時に引いたんだ………“
 “なぜ………、この手でやらなければならなかったんだろう………”―――」

「…………?」
意味不明の言葉を話す。

ドロイヌボが喰らいついて来るッ!

ヒュウ………
  冷たく悲しい風と共にあざやかに斬る。

「う……嘘………」

 血が噴き飛ぶ。
悲しげな表情をした別人らしき萄武が………。
「“あまりにも―――……
     残酷過ぎるよ…………“」
やがて意識を失い、倒れた。
剣が手から離れるのと同時に元の青髪、黒眼に戻った。
嵐は萄武に近付く。
「萄武………」

「む〜〜〜?」
起き上がる金髪男。
「ん?おおッ! ドロイヌボが倒れているではないか!?
  やっぱり僕の必殺技、華蓮滅が効いたんだな〜〜〜!」
キラーンと目を輝かせる金髪男。
そこに白い目で見つめる三人。
「な……なんでだよ!
 その目は!僕がせっかく倒してやったのに!」
「それ、鼻血だらけにしている人には言われたくないよ」
ポタポタ……
「ヘ?」
確かにたらしていた。
「とにかく、この人、休ませないと………」
「あー、それなら、この近くにテント張っているからそこに連れていってやるよ」
こうして、嵐は萄武を背負い、金髪男についていく。
「そうそう、君達、何処の人なの? それ、見かけない服装だね」
嵐達は学生服であった。
「へ? これ知らないの? 学生服だよ?」
「はあ? これがあ?」
元々、学生服は生地の布で作られた緑色の服だよ?
 君達の所、変わった習慣があるんだね」
「???」
意見が全く合わない。
「ここ………、何処なんですか?」
とアミ。
「ここはポゼイ地だよ?」
「ポゼ……イ地……?」
「外国じゃないの? やっぱり………」
「ガイコク? 何だソレ?」
「――! 外国を知らない……ッ!?」
「変な連中だね、君達……」
「…………」
しばらく沈黙の雰囲気が流れる。

「あ、そうそう、僕の名前はアーリー、君達は?」
「伽摩 嵐」
「真能 娃魅屡」
「あ……えっと……内藤 御雪……です」
「ガマラン? マノウアミル……ナイトウミユキ? 随分と長い名前だね?」
「あ……えと……、私はアミ、こちらがラン、この女の子がミユキ。これでわかる?」
「あー、それならわかるよ! ラン、アミ、ミユキね。オッケー!」
「は………ははは………」
「なあアミ………。やっぱこーゆーパターンって………

"別世界"
   じゃねーかァァァッ!!」

ショックを受ける一同。
「あっ、着いた着いた」
木で作られたテントであった。
屋根はビニール製らしき物で包んでいる。
「オ――イ――! リ――ン――グ――!」
叫ぶアーリー。
「あれ? いないのかなあ? しょーがないなあ、しばらくその人をここに寝かしといて」

ベッドらしい物に寝かせる。

「はあああ〜〜〜〜」
ため息をするアミとラン。
「どうしたんだ? 二人共ため息なんかしてて」
「いえ……ちょっと事情があって……」
「?」
ランは学生服をぬぐ。
アミ、ミユキも。
今は少し暑い方である。
「君達さ――、何処から来たんだ?」
「言ってもわからないと思うよ。何せ別世界だしなぁ………」
「え?何? 何で?」
「とにかく、ここってやっぱりモンスターって言うの? さっきの怪物………」
「うん、そーだよ?」
(うわああ………、やっぱりィィ………!)
完璧に別世界と確信したアミとラン。
ミユキはこの10年間目が見えていなかったので知識が少ない為、意味が分かっていない。
「ここっつーか、この世界は強い者が生き、弱い者は死ぬ、サバイバルなんだよすべてが」
(キャ〜〜〜〜ッ! これ以上聞きたくない〜〜〜ッ!!)
心の中の声。
「あ、そうそう、近頃"ジャルト"も増えているしなぁ」
「ジャルト?」
「え?知らないの? 兵器機械………ロボットだよ」
「ロ……ロ………ロゥボゥッットオオオ!!?」

 さて、どうなるのか?サバイバル世界での展開は………

――― 第4話・完 ―――




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