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第8話

ロストファンタジーワールド

作者:ヤマト

−第8話 必殺技−

「この本は後回しにしましょ!」
「そうだね、じゃあこの指輪をはめて言ってみようよ。」
ミユキは指輪をはめる。
「・・・・・・・・、”ケルプチ”!」
指輪が光り、そこから物体が出てくる!
「うっわっ・・・・・」
ギュルルルッ
「お呼びっスか?新しいご主人様!」
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
「どうしました?」
「かわいーっ!」
「ぐえっ」
「あなたがケルプチだね!」
「は・・・・はい、ご主人様の名前は何っスか?」
「私ー?ミユキだよ。ミーちゃんって呼んでね!」
「ミ・・・・・ミーちゃん・・・・っスか?」
「そーだよ、私はプチと呼ぶからねー!」
アミはつっこみたかった。
(オイオイ犬じゃないんだから・・・・・)
ケルプチは犬のような形をしてて、狼みたいだった。
いわゆるモンスターの特徴だろう。
「これから俺を呼ぶときは”プチ”と呼んで下さいっス。」
「わかったー!」
「それでは、今後ヨロシクっス!」
再び指輪に戻る。
「すっごいねー、この指輪。」
「うん!」
二人は宿屋に着く。
「ただいまー!」
リングだけだった。
「あれ?ランとドーム、アーリーさんは?」
「特訓してる、戦闘店の裏側で。」
「んー、待っとこうか?」
「そうだね。」

−一方ドームらは

カキーンッ
 コキーンッ

「よっしゃー!やっと出来たッ!」
すでにドームとランは必殺技を覚えた。
「それではドーム、来なさい!」
「おう!」
ダッ
足腰を使った驚異な早さでアーリーの周りを交互にダッシュする!
「イリュ−ジョン斬りィ!!」
左からきたはずが右からきて、見事にアーリーにHITする。
「ぐっ・・・・・・・!」
「よっし!」
「次!」
ランがやる。
まずは頭上からの振り下ろし!
受け止められる。
そのまま左に向かせて、左から振り、かわされると、竹刀は地面につき、そのまま振り上げるっ!!
「剛々斬り!」
アーリーの剣が飛ばされる。
「成功!」
「すごいなぁ、この短時間で出来るようになって。」
「へへ、こっちゃ目標があるから、その分頑張れるよなぁ〜!」
「それもそうだな、じゃあ宿屋に戻ろう!」
「あ〜、早く風呂に入りて〜」

−宿屋−

「あっ!お帰りー!」
三人ともボロボロだった。
「先に風呂に入ってよ。」
「ウィ!」

カッポーン

「あぁ〜、生きるって素晴らしい。」
「何、人生語ってんだよ。」
「うっせーなー!」
バシャバシャ
騒ぐとアーリーが出てくる。
「あっ!アーリーさ・・・・・ブッ!!」
二人は風呂の中に潜る。
「もがもが・・・・・っ!?」
ランがジェスチャーする。
それにうなずくドーム。
ザバッ
顔を出す。
「ははは、息止め遊びですか」
少しアーリーから離れる。
ランが小声で言う。
「デケェ・・・・・・」
「それ言わない約束」
何がデカいかは想像におまかせします。

カッポーン

「あ〜いい湯だった〜。」
「さ、御飯にしましょ!」
御飯は地球の御飯に似ていた。
「いただきまぁ〜す!」
もぐもぐ・・・・
「リングは?」
アーリーがアミに言う。
「自分の部屋にいるよ、先に食べろって。」
ミユキが言い加える。
「なんか暗い顔してたよ。」
「ん〜?後で行ってみるよ。」

−二十分後−

「あ〜腹いっぱい〜!」
「僕、ちょっとリングのところにいってみる。」
ドームが皆を集める。
「なぁ、俺らがこーしてる間にも地球は時間すぎてるんじゃない?」
「ありうる・・・・今頃はもう俺らニュース出てるやろな。」
「私、携帯持ってるんだけど、やっぱり圏外になってるしね」
「私、目が見えるようになったから母さん達、びっくりするかなぁ?」
「そりゃ、誰でもビックリすると思うぜ、いきなり『目が、治りました』じゃあな。」
「そら、そーだな。」
「オレとドームは剣、アミは魔法、ミユキは魔獣だよな?」
「そうよ」
「うん」
アミは本を出す。
「見てよ、最初の一ページ、どう思う?」

<熱いよ!熱いよ!この魔法!あっ、暑いではないよ!>

しばらく沈黙が流れる。
「・・・・・・・・・・・」
「サブッ!」
「だよねー?だけど二ページ目からは真面目な話になってん」
「ミユキのは?」
「あっ、せっかくだけど、この”プチ”、今寝てるから、だから見せるのは明日になるけどいい?」
「魔獣でも寝るのか〜」
「別にいーで、皆聞いてくれ!一刻も早く地球に帰ろうぜ!」
「おう!」
「よし!」
「うん!」
「み〜んなァ!」
折角の雰囲気をなくす。
「なんなの・・・・・?アーリーさん?」
「リングのところに来て!」

−リングのいる部屋−

「どうしたんです?」
「実は・・・・・、大・・・・・」
「大・・・・・・・・?」
「大赤字なんだ・・・・・、2000アス・・・・・・・」
一瞬固まるドーム達・・・・・・・・

−第8話・完・−

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