学校長より
洲本高等学校 校長
越田 佳孝
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今日は12月22日です。今日で2学期の課程を修了します。明日からは冬休みです。この長い休みの間には、クリスマス、大晦日、お正月と楽しい行事がたくさんあります。健康に留意して、誰ひとり事故にも遭わず過ごして下さい。
私はこういう機会を通じていつも話していることがあります。それは洲本高校の定時制で「学ぶ」ことの大切さです。創立記念式ではいつも話しています。洲本高校の定時制は、「学ぶこと」の大切さを知っている者たちの「学ぶこと」に対する熱意が創り上げた学校です。ですから、まず皆さんがしなければならないことは、しっかりと「学校に来る」ことです。次に、学校に来て「しっかりと学ぶ」ことです。そして、その「学んだ成果を将来の仕事につなげていく」ことです。その3つが、まず、みなさんがしなければならないことです。
洲本高等学校は今年創立120周年を迎えました。10月21日には創立記念式典をしました。式典で私は、洲本高等学校とはどういう学校かという創立の歴史の話をしました。多くの人が「いい式辞で、感動しました」と言ってくれました。しかし、私は創立記念式典のためだけに話したのではありません。毎年同じ話をしています。4年生や3年生はそのことを知っていますね。「また、校長は同じ話をしている」と思ったこともあるはずです。大切なことは言い続けます。みなさんに生きるために必要な「誇り」を持って欲しいからです。
フランスのルソーという思想家は、「人間は二度生まれる。一度目は存在するために、そして二度目は生きるために」と言いました。一度目はヒトとして存在するために生まれます。二度目は、ただ存在するだけではなく、人として生きるために生まれるというのです。そこで人としてどう生きるかが重要になってきます。それに深く関わっているのが、多感な青年期に、何を学んだか、どのように学んだか、どういう環境で学んだかです。二度目の誕生に深く関わっている学校、まさしく「母校」です。「母校」とは卒業した学校の「敬称」です。英語では“alma mater”(アルマ・メイター)といい、もともとはラテン語で「恵み深き母」を意味しています。その自分を生んだ母校、「洲高の定時制」とはどういう学校かを知らずして、自分に誇りが持てるはずがありません。そのことを忘れないために、始業式・終業式では、いつも校歌とともに定時制応援歌を歌っているのです。大切な歌は、毎回、歌い続けます。いつも全員で応援歌を歌う学校。それが洲高の定時制です。
自分に対して不安になり、自信が持てなくなった時こそ、休まずに学校に来ましょう。学校には、みなさん以上にみなさんの成長を理解してくれている仲間がいます。そういう仲間がいる学校、それが洲本高校定時制です。では、長い冬休み、事故にも遭わず、病気もしないで、全員、元気に1月9日の始業式でお会いしましょう。
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