ようこそ兵庫県立川西明峰高校公式ウェブサイトへ!

明峰生に届け~校長の思い~

校長からの明峰生にむけたメッセージです。

No.6_創立50周年記念式典式辞

式辞

 萩原台に建つ本校に爽やかな秋風が吹き抜けるようになったこの秋の佳き日、ご多忙にも関わりませず、川西市長越田謙治郎(こしだけんじろう)様をはじめ本校の発展にご尽力いただいた皆様、現在も本校を支えていただいている多数のご来賓の皆様のご臨席を賜り、兵庫県立川西明峰高等学校創立五十周年記念式典を、かくも盛大に挙行できますことは誠に喜びに堪えないところであり、本校教職員を代表いたしまして、高いところからではございますが、心よりお礼申し上げます。
 本校は昭和五十一年(一九七六年)に県民から大きな期待を寄せられ開校いたしました。
 振り返りますと、魅力・特色ある学校作りに取り組む中で、平成21年度(2009年度)入学生から国際情報類型を設置しました。さらに、平成27年度(2015年度)入学生からグローバルキャリア類型に改編し、探究活動にも幅広く取り組んでいます。海外研修や校内留学体験はグローバルな視野を持って、グローバルな舞台でチャレンジして、まだ見ぬ自分の可能性を広げるための代表的な取組です。
 また、諸国民の教育、科学、文化の協力と交流を通じて、国際平和と人類の福祉の促進を目的とするユネスコ憲章に基づき、平成29年(2017年)にユネスコスクール(ASPnet)チャレンジ校の指定を受けました。以来、本校の教育活動がユネスコ本部(フランス パリ)に認められ、令和4年(2022年)11月にユネスコスクールへの正式加盟を果たすことができました。今後も引き続き「海外や地域との交流をとおして自己効力感を育む学び」を活動テーマとして、ESDを実践してまいります。
 さらに、地域のシンボルとして地域と連携を深め、ボランティア活動を通じて地域から学び、その成果を地域へ還元する活動を行っています。たとえば、地域で活躍されている40名以上の方々から学ぶ「明峰の学び」、特別支援学校との交流学習、小学校での土曜学習ボランティア、本校生徒と共に学ぶ地域オープン講座、インターンシップ、交通安全週間運動への参加、明峰フェスティバル・南野坂まつりへの参加、さらに、能登半島地震被災地でユネスコスクール(ASPnet)や兵庫県防災ジュニアリーダーとしてのボランティア活動等様々な教育活動を実施しています。
 令和2年(2020年)4月から新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴って、緊急事態宣言が発令され外出の自粛、マスクの着用など、協力要請がなされました。それまで当たり前であった教育活動の内容や形態の変更が余儀なくされました。学校が閉鎖され、人々が集う場所である学校ではなくなりました。
 緊急事態宣言があけてからも、文化祭や修学旅行などの主な学校行事及び部活動の各種大会が短縮、延期、中止となりました。このような状況下にあっても本校はいち早く「学びを止めない明峰」を標榜しました。教職員の負担も増加しましたが、学習支援はもちろんコミュニケーションを通じて、愚直に生徒たちと向き合いました。このような精神を今後も引き継ぎ、生徒、保護者、教職員が一丸となって邁進してまいります。
 最後になりますが、本日、ご臨席賜りましたすべての方々のご健勝とご発展を祈念いたしますとともに、本校のさらなる発展に向けて今後ともご指導・ご鞭撻をいただきますようお願い申し上げ、私の式辞といたします。
                                                   

令和7年11月1日   
兵庫県立川西明峰高等学校長
近藤和弘

No.5_創立記念式典全校集会

 皆さん、おはようございます。明日の本校創立50周年記念式典に先立ち、全校生徒に集まってもらいました。
 始業式等の式典では壇上で話をしていますが、今日は皆さんと同じフロアで皆さんに話が届けばいいなと思っています。
 
 さて、「3C」という言葉を知っていますか。本校が創立された1976年頃、各家庭でこの「C」で始まる3つのモノを手に入れようとその時代の人々は必死に働きました。
 Color  television カラーテレビ、それまではみなさんが知らない白黒テレビでした。
 Cooler クーラー、エアコンとは異なり冷房機能のみでした。
 Car モータリゼーションの時代を到来させました。
  
 私は歴史の教員として少しお話をします。
 先日の大阪・関西万博が開催されましたが、日本で最初に開催された万博は1970年の大阪万博でした。
 1971年から1974年は第2次ベビーブームと呼ばれ、1年間の出生数は200万人を超えていました。最近では70万人を割っていますので、いかに少子化が進んでいることがわかると思います。
 1973年にはオイルショックがあり原油の供給量が減り、原油価格が高騰しました。
 このような時代背景の中、本校はここ萩原の地で生まれました。創立当時の本校の航空写真が校長室にあります。ゴルフ場に囲まれ、現在のような住宅地はありませんでした。
 皆さんが生まれてからは1995年に阪神淡路大震災、2020年にはコロナ禍等様々な出来事を経験し、今日に至っています。
 
 この50年間、本校も新しい時代の変化に合わせて変わり続けてきましたが、変わらなかったのは校歌です。
 私の母校の校歌の歌詞を見ると、自然とメロディーが浮かんできます。校歌ってそういうものです。
 現役の高校生である皆さんは日常的にはあまり意識しないかもしれませんが、卒業してから校歌等母校に思いをはせることになります。
 同窓会でも校歌はよく歌われます。
 
 今年は本校にとって記念すべき年であると同時に明日は特別な日です。
 明日の式典は皆さんの式典であるとともに、明峰を応援してくださっている方々への感謝の式典です。
 明峰生として先輩からのバトンを引き継ぎさらに後輩へとつなぎましょう。
 そして、その証として校歌を高らかに歌いましょう。

No.4_2学期始業式式辞

 
 皆さん、おはようございます。本日より学期が始まります。よくぞ戻ってきました。
 夏休み前に皆さんに大きく跳躍するにはそれだけ深く沈み込み「タメ」を作る必要があることを伝えました。この夏休み無我夢中で大きくジャンプする準備はできましたか。
 
 さて、この夏休みいろいろな場面で本校生徒が活躍しています。
  オープン・ハイスクールでの発表、会場案内や前日のボランティア清掃を行ってくれた人
  地域高齢者対象の地域パソコン教室に参加した人
  東北ボランティアに行った人
  防災ジュニアリーダーに行った人
  フィリピンのセブ島研修旅行に行った人
 
 本校は残念ながら地域の方から苦情も多くいただきます。
 今、紹介した活動をしている皆さんはいろいろな方から感謝やお褒めの言葉をいただいています。
 どちらも川西明峰高校の君たちに対する評価です。
 
 君たち、それぞれはどちらの明峰生ですか。
 周りの人から苦情を受ける生徒ですか。
 それとも、感謝されお褒めの言葉をいただける生徒ですか。
 
 1学期に終業式で選挙権のある3年生は7月20日日)の参議院選挙に行きましょうと呼びかけました。選挙権を行使しましたか。良い悪いは別として歴史的な結果となりました。歴史の教科書に刻まれることでしょう。
 今年のはじめにお話ししたように今年は戦後80年です。先の戦争では戦没者は約310万人でした。日本本土で約70万人、沖縄で約20万人でした。
 1学期の終業式でお話ししたとおり、君たちの未来をつくっていくのは君たち自身なのです。今の時代が「戦前」ではなく、ずっと「戦後」であってほしいと願っています。
 
 関連して戦没者310万人のうち日本本土の戦没者の次に多いのはどこか知っていますか。沖縄より多いのです。
 フィリピンです。フィリピンでは約50万人の方がなくなりました。
 そのフィリピンに生徒諸君と6日間研修旅行に行ってきました。五感を刺激されました。目にする景色、珍しい味のキュウリジュース、鳴り響くクラクションの音、独特な匂い、訪問先で多くの子どもたちに求められる握手の感覚。すべて新鮮でした。
 皆さんも、クラスや学校でしか通じない内向きの発想から外に向かった発想に転換してほしいと思います。
 この2学期、無我夢中で取組み、周りの人に感謝され、元気にさせ、明峰生であってほしいと切に願っています。
 

No3._1学期終業式式辞

 
 皆さんおはようございます。今日で1学期が終了です。
 明日から夏休みです。
 どの学年も勉強はもちろん読書、ボランティア等の様々な経験をしてください。
 
 1学期、あなたたちの行動が地域の方々から褒められました。
 1件目。ひき逃げ事件に遭った被害者の方に寄り添い、警察へ連絡して捜査に協力したことについて、お礼のご連絡をいただきました。
 2件目。JR尼崎駅で体調不良を訴えた方に対し、咄嗟の判断で救急搬送依頼をしたことについてもお礼の言葉をいただきました。
 今年の夏も兵庫県防災ジュニアリーダーとして夏季休業中に2名の生徒が東北ボランティアに参加します。
 うれしい限りです。
 
 一方で残念ながら地域の方々から厳しいご意見をいただきました。自転車のマナー等で近隣の方々に迷惑をかけていることは事実です。
 善行を褒められる明峰生もいれば、お叱りを受ける明峰生もいます。
 あなたはどちら側の明峰生ですか。
 是非、前者の明峰生であってほしいと願っています。
 
 1学期の始業式では飛行機が飛び立つ時、順風ではなく、逆風で飛び立つという話をしました。
 あなたに逆風は吹きましたか。何かから離陸しましたか。
 明日からの夏季休業中に自ら逆風を見つけ、2学期大きく飛び立てるように準備をしてください。
 
 さて、明後日の7月20日(日)は何があるか知っていますか。
 ご家庭にこのような封筒は届いていませんか。(尼崎市の第27回参議院通常選挙のお知らせを見せる。)3年生のなかで18歳になっている人は手元にあるはずです。
 私はもともと地歴公民科の教員です。
 是非、投票所に足を運んで選挙権を行使してください。
 歴史的に見れば明治期の有権者の資格は直接国税の基準がありました。
 つまり、多額の税金を納めることができる裕福な人たちにしか選挙権が与えられていなかったのです。
 総人口比で1.1パーセントですから、この体育館にいる人を例にすると7人しか資格を持っていなかったということになります。
 さらに、男女の差別無く、女性に選挙権が与えられたのは第2次世界大戦が終了してからのことでした。
 自分の意思で性別を選んで産まれてきたわけではないけれど、差別されていました。
 そして、2016年夏の参議院通常選挙からは18歳以上に選挙権が与えられ、現在に至っています。
 明治期に選挙権を獲得するために文字通り、多くの血と汗と涙が流れました。
 この歴史を振り返るとき、是非、あなたたちの意思で未来を決めてほしいのです。
 日曜日には投票に行きましょう。
 
 別の話です。
 30㎝を跳ぶときにはこのように膝を曲げなくても跳ぶことができます。しかし、遠くへ跳ぼうとすればするほど、このように大きく膝を曲げて沈み込んでから跳ぶものです。勢い余ってひっくり返ることもあります。
 それでも良いのです。この夏休み大きく飛躍するために深く沈み込んでください。きっとエネルギーが湧いてくるはずです。
 さて、長期休業前には毎度言っていることです。この1学期、担任の先生や顧問の先生は悪魔のようでしたか。
 わたしは、天使は悪魔の顔をしてやってきて、悪魔は天使の顔をしてやってくると思っています。
 この夏休み、君たちを狙って天使の顔をしてやってくる悪魔は間違いなくいます。
 そのことをよくよく考えて行動し、いい夏休みにしてください。
 そして、8月27日(水)の登校日、必ずこの場所に戻ってきなさい。
 あなたたちの居場所、この場所に戻ってきなさい。
 待っています。
 
 

No2._入学式式辞

 
 暖かい春の日差しが降り注ぎ、桜が満開の中、木々も若葉を開く季節を迎えました。そうした今日の佳き日に、PTA会長池内明子(いけうちあきこ)様 同窓会長丸野俊一(まるの しゅんいち)様をはじめ多くのご来賓のご臨席を賜り、兵庫県立川西明峰高等学校第五十回入学式を挙行できますことは、私たち教職員にとりまして、誠に大きな喜びであります。
 ただいま入学を許可しました一九六名の新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。みなさんを本校の五十回生としてお迎えできますことを在校生、教職員一同大いに喜んでいます。また、今日までお子様を大切に育ててこられました保護者の皆様、お子様のご入学を心からお祝い申し上げます。
 本校は昭和五十一年に創立され、以来「自主」「創造」「礼節」「友愛」を理念として、今年で創立五十周年を迎えます。
 本校は国連が提唱するSDGsの実現のための教育活動が評価され、令和4年度にユネスコスクールに正式加盟しました。混沌とする国際情勢下にあって、本校の教育活動は有意義なものと考えます。
 明峰生として、みんなが安全で安心できる環境を作るため、自らを律して規則を守り、高校生活を送ることを基本としてください。無我夢中で走り切ってください。明峰生として、ゆるがぬ志と大きな夢の実現のため日々、果敢にチャレンジし続けることを期待しています。3年間を終えたときにこの出会いは偶然ではなく必然であったと確信することとなります。最後になりましたが、お子様のご入学にあたり、保護者の皆様に重ねてお喜びを申し上げます。時にはお子様にとって厳しいことをお伝えするかもしれませんが、お子様の健全な成長と豊かな個性の伸長を目指しています。今後のご支援とご協力をお願い申し上げ、式辞といたします
                                                     

令和7年4月8日 ____あ              
兵庫県立川西明峰高等学校長
近藤 和弘

 No.1_1学期始業式式辞

 

 皆さんおはようございます。今日から令和7年度が始まりました。
 3学期の終業式で、この場所が君たちの居場所として戻ってくるよう伝えました。
 この春休み大きな事故等がなく君たちがこの場所にいることをうれしく思います。
 
 ちょうど1年前の1学期始業式で私は皆さんに

    •  帰宅したらおうちの方に「総理大臣になるわ」「俳優になるわ」と話してください。おそらく「無理、無理」とか「あんた、私の子やで」など否定的な答えが返ってくることが多いと予想されます。
    •  その時、すかさず「なったことある?」と返してみてください。
    • と話をしました。
    • 昨年度1年間で大きな夢を見つけましたか?

 
 ところで、皆さんは飛行機を見たことはありますね。乗ったことがある人もいるでしょう。
 本校から近いところには大阪国際空港、伊丹空港があります。
 伊丹空港には北西から南東に滑走路があります。
 空港周辺の気象状況では北からの風が多く、北に向かって離陸します。
飛行機は向かい風、逆風の状態で離陸するのです。
 最近では4月6日(日)に東の風が吹いたので滑走路を南東に向かって離陸しましたが、年間でみるとその確率は1パーセント程度ということです。
 何かから離陸しようとすると向かい風のような困難はつきものです。向かい風で苦しいときこそ、上昇して飛び立つチャンスなのです。背中から風を受けて走るだけでは飛び立てないのです。
 3年生の学年通信では君たちの岐路、選択の重要性が説かれていました。
 2年生の学年通信では学校の中心として自覚を促すことが説かれていました。
 先生方の思いを感じて1年間を過ごしてほしいものです。
 新しい学年になりました。是非チャレンジ精神を持って逆風の中を遙か先のことを思い描き、また、今日の目標を実践していきましょう。
 失敗しても大丈夫。君たちを応援してくれる先生方がいます。失敗を恐れず果敢にチャレンジしましょう。
 応援しています。