KOBE High School Super Sciense Program, Hyogo Prefecture

県立神戸高等学校 総合理学科

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県立神戸高等学校

  • 普通科
  • 総合理学科


※ 総合理学科は,「普通科総合理学コース」が発展した新しい学科です。

〒657-0804
神戸市灘区城の下通
1丁目5番1号

  • Tel:
    078-861-0434
  • Fax:
    078-861-0436

総合理学科における理数教育プログラムの紹介

 2007年現在(平成19年度),総合理学科は1年生のみで、2,3年生はその前身である普通科総合理学コースの生徒として在籍しています。

総合理学コース(2,3年生)および総合理学科(1年生)で実施した理数教育プログラムについて、SSH事業を中心にその取り組みを紹介します。

サイエンス入門

1年次の学校設定科目で、2年次の「課題研究」に取り組むための実験の進め方や基本的な実験操作を学びます。更に、科学分野のおける視野を広げるため、次の取り組みを実施しています。

総理特講

 医学、工学、理学などサイエンスの各分野から講師を招き、その分野の研究や仕事を紹介していただく。1学期は医学と工学・建築分野の講義を受講しました。

施設見学

 地元神戸にある研究所や工場を見学します。

1学期は再生・発生科学総合研究センター(神戸市中央区)を訪問し、施設見学やモデル生物を使った研究を説明していただきました。

ここでは、幹細胞の全能性に多くの生徒が興味を示し、医療への応用に期待していました。ES細胞についてもっと詳しく知りたいという声も上がりました。
併設の分子イメージング研究所では創薬研究の最前線を見学しました。標識した薬成分をPETで追跡して薬効を確かめる分子イメージングの手法が印象に残ったようです。

科学英語


科学英語:オーロラの
科学を英語で考える

 英語によるコミュニケーション能力の育成と科学的思考を促すため、テーマに科学的内容を取り上げた学校設定科目(学校設定科目とは、本校が独自に設定し、県教育委員会からその実施を認められた科目のこと)です。
1学期のテーマは確率、メンデルの遺伝の法則、レンズによる光の屈折、オーロラなどでした。簡単な実習を取り入れるなど、科学の内容に楽しく触れる為の工夫をしています。

理数科専門科目

理数数学Ⅰ・Ⅱ、理数数学探求、理数物理、理数化学、理数生物があり、普通科よりも発展的あるいは高度な内容
理数化学:少人数の
実験は学習効果が高い
も扱います。これらはすべて学校設定科目です。

原則として20人の少人数授業なので教員の指導も行き届き、生徒からは授業がわかりやすく、質問しやすいと好評です。実験も少人数だと細かな指示も浸透し、発展的な実験を盛り込むことができます。

課題研究


課題研究:色素増感型
太陽電池の起電力測定

 総合理学科の特色の柱となる学校設定科目です。2年次に数学・理科分野の8つの研究課題から1つを選択し、1年間かけて研究に取り組みます。

1つの研究グループには数名の生徒が属し、担当の教諭が研究の方向性や手順を指導します。大学などの専門家の方々から得られる助言は研究を進める上で有効で、参考になります。

研究成果は年度末に課題研究発表会で発表しています。また、研究成果を全国に発信する機会として、今年はSSH生徒研究発表会(8月、横浜)や応用物理学会(8月、東京)でポスターセッション発表をしました。専門知識のある研究者から励ましや助言をいただいて、視野が広がったことなど、生徒は貴重な経験ができました。これらの発表は課題研究の締めくくりとなり、生徒は一回り成長することができます。

東京の日本科学未来館で開催された「ジャパン・サイエンス&エンジニアリング・チャレンジ(JSEC2007)」では、本校総合理学コース(3年生)の研究が「横河電機賞」を受賞し、米国で開かれる国際学生科学・技術フェア「ISEF」にサイエンスリポーターとして派遣されるといった成果にもつながっています。

課題研究のテーマ

 課題研究で取り組んだテーマは、下記のリンクをご覧ください。

課題研究発表会について

 課題研究発表会のようすについては、下記のリンクをご覧ください。

サイエンスツアー


サイエンスツアー:見学
だけでなく実験や実習
にも取り組む

 課外に研究機関を訪れ、実験や実習に取り組むもので、サイエンス入門の施設見学より一歩踏み込んだプログラムです。

2007年8月は「情報通信研究機構未来ICT研究センター(神戸市西区)」を訪問する機会に恵まれ、情報通信分野の先端技術に直接触れる貴重な体験ができました(サイエンスツアーI)。さらに,2007年9月は「京都大学フィールド科学教育研究センター舞鶴水産実験所(京都府舞鶴市)」を訪問しました。生徒はそこで,野外活動を含む研究を体験し,研究の方法やデータの考察に関してより広い知識をもつことができました(サイエンスツアーII)。

大学との連携事業

神戸大学で8月上旬に行われる「高大連携講義」は学校設定科目「自然科学通論」として1単位を認定しています。大学レベルの高度な話題に触れるよい機会になっています。

また、神戸大学理学部生物学科の実験設備を利用して行う「生物実験実習」は、電子顕微鏡による観察やDNAの塩基配列解読など発展的な実験も含めて実施しています。この実習では、実験の難しさも実感しつつ、生命の不思議や研究の面白さに触れることができています。

おわりに

「充実した施設や実験器具、少人数授業、総理特講、研究室訪問など、環境の整ったところで学ぶことができるなんて恵まれていると思う。」とは、ある総合理学科生の感想です。

一つ一つの経験の積み重ねが将来の人生の活路を切り開く資質になります。

教育実践に取り組む多数の教員の努力や創意工夫に加えて、関係研究機関のご厚意と熱意も総合理学科の大きな力です。総合理学科の理数教育の実践は、堅実に成果を蓄積していくことをめざしています。

2008.1 リンク追加 2007.10 公開

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