57.酸性雨をつくってみよう

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[目的]環境汚染の原因となっている酸性雨や粉塵を含む雨を作り、その性質を調べる。
[領域]化学:窒素の酸化物 硫黄の化合物
環境:酸性雨
[準備]硫黄S 銅Cu 濃硝酸HNO2 マグネシウムMg 過酸化水素水H2O2 pH試験紙  フェノールフタレイン溶液 集気びん ガラス板 燃焼さじ
[操作]
硫黄酸化物で酸性雨を作る:
 硫黄を燃やす。発生した気体(二酸化硫黄SO2)を水に溶かし、その性質を調べる。(pHを調べる 過酸化水素水を加えた後pHを調べるなど)
窒素酸化物で酸性雨を作る:
 銅に濃硝酸を加える。発生した気体(二酸化窒素NO2)を水に溶かし、その性質を調べる。(pHを調べるなど)
金属酸化物を水に溶かす:
 マグネシウムを燃やす。その灰を水に溶かし、その性質を調べる。(フェノールフタレインを加えよく振り、色の変化を観察するなど)
[留意点・工夫点]
自動車の排ガスを集め、水に溶かして、その性質を調べてみてもよい。
過酸化水素水は3%以上のものを使用する。 二酸化硫黄の水溶液に過酸化水素水を加えると酸素が結合することで硫酸ができ、水溶液の酸性が更に強まる。
目をいためるのでマグネシウム燃焼時の炎をじっと見ないこと。
通常、雨水は空気中の炭素ガスを吸収することで5.6程度のpHを示す。硫黄や窒素の酸化物を吸収し5.6未満のpHを示す雨を酸性雨と言う。また、金属酸化物などの粉塵を多く含む場合は通常より高いpH値を示す場合もある。pHのほかに導電率を調べれば粉塵による雨水の汚れの程度を知ることができる。
[関連実験]硫黄の化合物の性質  硝酸と窒素の酸化物  アルカリ土類金属   酸と塩基
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