授業の流れ

学習・教材資料

第5学年 総合的な学習の時間(A分類)

本単元は,総合的な学習の時間での3年生から6年生までの学年を貫いた課題探求型授業の3年目に位置づく授業である。
5年生では,学校の生活をよりよくするためのロボットを作り,その製品をグループごとにプレゼンテーションさせる。
導入では,学校生活における問題を,安全,安心,便利などの多様な視点で洗い出す。
見つけた問題点を,これまでに培ったプログラミングの技術や知識を応用し,解決できるロボット開発の企画書をグループで考える。
その際に,問題を解決するためにどのような「はたらき」(方法)が必要かを考え,ロボットに必要な機能をまとめる。
本単元は,最終年度6年生総合的な学習の時間「コンピュータで未来をひらくアイデアをデザインしよう④」に繋がっていく。

コンピュータで未来をひらくアイデアをデザインしよう③

配布プリント

〇児童用シート1 docx   PDF

〇児童用シート2 docx   PDF

ソフトウェア・教材等

Lego Wedo2.0

プログラミング教育のねらい

・問題解決の目的(動機)、解決するための『はたらき』、はたらきを実行するための『動き』を簡潔かつ正確にまとめるとともに、
 友だちにプレゼンテーションすることができる
・コンピュータの働きを活かしてより豊かな生活や社会を実現することについて、自分なりの考えと意欲を持とうとする

学習指導案

【単元の流れ】※( )内の数字は時間数

【本時の学習】(3/11時間)
※マウスポインターを近づけると授業のポイントが現れます

単元計画

1 第1次【第3学年】(計5時間)
 基本的なコンピュータやプログラミングの役割や働きを理解しよう

・単元全体の目標を理解し、身の回りにあるコンピュータの存在に気づき、今後の学習の見通しを持つ(1)
・基本的なコンピュータの動作概念(入力→処理→出力)やプログラムの定義を理解する(1)
・順次処理、反復処理について知り、それらを用いて課題を解決するプログラミングを体験する(1)
・順次処理、反復処理を用いたプログラミングでロボットを意図した通りに動かす(2)

2 第2次【第4学年】(計5時間)
 身近な製品に利用されているセンサーの役割を理解して問題を解決しよう

・身近な生活や社会の中でセンサーが用いられている機器の存在やセンサーの種類を知り、センサーや働きによって入力の自動化が実現していることを知る(1)
・お掃除ロボットを例にラジコンロボット、センサーなしロボット、センサー付きロボットを比較することで問題を解決する方法は1つではないことを知る(1)
・これまでの学習内容を生かし、設定された問題(お宝集め)を解決するためのプログラムや手順を考える(1)
・前時で考えた解決方法を改善し、協働的に問題解決の手順を最適化する(1)
・これまでの活動を踏まえ、センサーによる入力の自動化で社会や自分の人生をより良くするアイデアを構想し、第2次のまとめを行う(1)

3 第3次【第5学年】(計11時間)★事例学年
 身近な問題を解決するロボットを開発しよう

・身近な問題を解決するロボットの開発に向けて、問題を発見し、課題を設定する(1)
・個人で課題解決に向けたロボットづくりの素案を作成する(1)
・個人の素案を持ち寄り、グループごとに課題解決に向けたロボットづくりの企画書を練る(本時)(2)
・グループごとにロボットのプログラムをフローチャートで表現し、課題解決に向けた計画を立てる(1)
・課題を解決するための計画を実行に移し、試行錯誤を繰り返しながら、ロボットを自分たちの意図した動きに近づける
ロボットを実際に使ってもらい、デバッグを行う(4)
・制作物を完成させ、プレゼンテーションの準備を行う(1)
・制作物のプレゼンテーションを行い、第3次のまとめを行う(1)

4 第4次【第6学年】(計8時間)
 学習の役に立つアプリケーションを開発しよう

・学習アプリの作成に向けて、グループごとにユーザのニーズを調査し、課題を設定する(1)
・学習アプリの構想をペーパープロトタイプで表現し、課題解決に向けた計画を立てる(1)
・課題を解決するための計画を実行に移し、試行錯誤を繰り返しながら、学習アプリを自分たちの意図した動きに近づける(4)
・学習アプリを完成させ、体験会の準備を行う(1)
・学習アプリの体験会を行い、単元全体のまとめを行う(1)


学習活動

導入

1 製品開発のプロセスを理解する
・現実世界における製品開発のプロセスを示し、よりよい製品開発のためには協働することが必要不可欠なこと学ぶ

展開1

2 個人の素案の発表とそれらに対する評価を行う
・前時で考えた素案をグループで発表し、企画書を練る

point!
一つのモデルを選ぶのではなく
『はたらき』の追加や改良できる部分がないかを考えさせる

展開2

3 グループでこれからの方向性についてまとめる
・モデルプログラムを参考に、これから開発するロボットの企画書を作成する

振り返り

4 次の学年の見通しを持つ
コンピュータの働きを生かして生活や社会を豊かにしようとしたり、自分なりの考えを持ったりすることができたかを振り返る


児童生徒の活動

作成したプログラム

活動の様子

授業者の声


「失敗は成功のもと」を実感できる教材です。最初はプログラムブロックの意味や使い方が分かりづらかったですが、試行錯誤を重ねることで自分たちの理想が形となっていくので、子どもたちも夢中になって取り組めました!

南あわじ市立松帆小学校 望月 聖矢