兵庫県立洲本高等学校定時制
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学校長より

洲本高等学校 校長
 越田 佳孝

3学期終業式(定時制)


今日で平成28年度の全ての課程を終了します。月にはみなさんは進級して、新しい一年生を迎えます。卒業式で、私は高等学校で学ぶということは、「知識が増える」「視野が広まる」「意識が深まる」という三つの点で成長することだという話をしました。

 

一つ目の「知識が増える」ということは、国語、英語、数学で、漢字や英単語、数学の公式等を学びます。つまり、これまで知らなかったことを知るようになるということです。新しい「知識」が増えるのです。二つ目の「視野が広まる」ということは、部活動、さらには仕事・アルバイト、インターンシップ、ボランティアという体験をすることによって、自分とは違う行動や考え方をする人に出会います。いろいろな人と出会うことによって「そういう考え方もあるんだ」とか「そういうやり方もできるんだ」とそれまでの自分自身の考え方が広まるでしょう。それが「視野が広まる」ということです。「考え方」の幅が広がるのです。 三つ目の「意識が深まる」ということは、仕事やアルバイトで「ここはあなたが責任持ってね」と仕事を任されることがありますね。そういう風に仕事を任されることによって「しっかりしなくては」と思い、「もっといい方法はないか」と工夫するようになります。また、ボランティアに参加してお年寄りの話し相手になって感謝されることもあるでしょう。そういう経験をして、自分が必要とされていると感じ(自己有用感)、自分が誰かの役に立っていると感じ、自信が生まれます(自己肯定感)。それが「意識が深まる」ということです。

 

 仕事でもアルバイトでも、一人前の仕事と責任を任されて、「もっといい方法はないか」と思案するとき、役に立つのがこれまで学んだ「知識」であり、自分とは違う行動や考え方の人と出会うことによって身につけた「視野の広さ」です。それはもう皆さんが、仕事先で、バイト先でもうすでにやっていることかもしれません。スーパーの棚に商品を並べるときに、商品名に「ふりがな」をつけたり、先輩がやっていたように、一番買って欲しい商品をお客様の目線と一致する棚に置いたりする工夫がそれです。それが高等学校で学ぶということなのです。皆さんはすでに成長の一歩を踏み出しています。

 

しかし、実際はそんなに順調ではありません。自分に自信が持てずに悩んでしまうこともあるでしょう。自分のふがいなさに心が折れそうになる時もあるかも知れません。しかし、みなさんは洲本高校定時制で確実に成長しているのです。生活体験発表会で多くの人の前で自分のことを堂々と語れるのです。「自分は、友だちのように多くの人の前で自分のことを語ることなどできない」と悩む人もいるでしょう。成長は何かを積極的にできることだけではありません。自分とは直接関係はなくても、多くの人の前で自分のことを語っている人の話をしっかり聞くことができるという姿勢も成長です。10日には新入生が入学してきます。みなさんが手本になって洲高定時制での成長の年を一緒に迎えましょう。

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