授業の流れ
学習・教材資料
本単元は、これまでの探究課題「コンピュータで未来をひらくアイデアをかたちにしよう」を基盤にした発展的な単元であり、
本校プログラミング教育の最終単元として位置づけられている。これまでの総合的な学習の時間に培ってきた資質・能力やプログラミング的思考を活かし、
児童自らが課題を設定し、計画を立て、それを実行したり評価したりするといった探究的な学習プロセスを身につけることをねらいとしている。
また、Scratchを使った「かけ算アプリの開発」は、「順次処理」「反復処理」「条件分岐処理」だけでなく、変数の定義や乱数を扱うため、プログラミングにおける基本的な要素を総合的に学ぶことができる教材である。
小学校プログラミン教育のねらい
・ユーザーに向けて作成したプログラミングの仕組みや利点、使用上の注意点などについてわかりやすく伝えることができる。(思考力・判断力・表現力)
・コンピュータの働きを活かしてよりよいアプリの実現に向け、自分なりの考えや意欲を持つ。(学びに向かう力・人間性等)
学習指導案
【単元の流れ】※( )内の数字は時間数
【本時の学習】(7/9時間)
※マウスポインターを近づけると授業のポイントが現れます
単元計画
第1時
・本単元の学習の見通しを持つ。(計1時間)
第2時
・Scratch 3.0を使って高校生と一緒に基本のかけ算アプリを作成する。(計1時間)
第3時
・自分の考えた改良点と2年生へのアンケートを擦り合わせ、今後のアプリ作り(改良点)の方向性を考える。(計1時間)
第4時
・前時に決めた改良点をScratch 3.0でペアプログラミングする。(計1時間)
第5・6時
・作成したアプリを高校生にモニタリングしてもらい、感想を交流する。(計2時間)
第7時
・作成したアプリを高校生に試用してもらい、感想を交流する。
第8時
・作成したアプリを2年生に試用して、評価・感想をもらう。(計1時間)
第9時
・2年生の評価や感想を分析し、学習のまとめをする。(計1時間)
学習活動
導入
1 学習活動
めあてと学習課題を確認する。
〇前時の学習をふり返り、本時の達成目標である「ユーザーの視点に立った改良を加える」ことを知らせ
、見通しを持って学習に取り組めるようにする。
展開1
2 「完成しかけたかけ算アプリの動作確認をする。」
・前時に作成したかけ算アプリの動作を確認し、必要に応じて修正してもよいことを伝える。
・考えた工夫点をワークシートに記入する。
point!
記録書を活用しながらどのような視点(操作性、見た目、意欲を高める工夫など)
で改良を加えてきたのかを明確に交流するように声かけする。
展開2
3 「完成したアプリをペアの高校生に紹介し、試行した感想をもらう。」
・Zoomを使ってペアの高校生に完成したアプリを紹介する。
振り返り
4 学習のふり返りをする。
・ワークシートに本時の活動を自己評価させるとともに、本時の自分の活動や次時に頑張りたいことを文章にまとめさせる。
児童生徒の活動
作成したプログラム・児童の作品
活動の様子
授業後の児童の感想
振り返りワークシートより
・最初のプログラムは、全然わからなかったしできなかったけど、どんどん高校生の話を聞いて、プログラムしていくとうまくできました。
・ステージの時間制限が短いとアドバイスをもらったので、そこのステージをなおそう思いました。
・高校生からアドバイスをもらって、ゲームオーバーの画面を作成しておけばよかったと思いました。
・高校生にプログラムを見てもらって、「上手にできてるね。」と言われてうれしかったです。
授業者の声
アプリ作りを通して「人を楽しませたい」や「人の役に立ちたい」という思いをもって活動することができました。
自分の考えをScratchで表現することは難しかったですが、子どもたちは創造を超えるようなプログラムを考え、作り手としての喜びも感じることができました。
南あわじ市立松帆小学校 中村 昇太