期 日:平成8年7月13日(土)13時30分〜17時00分 場 所:神戸大学 発達科学部(旧教育学部) 参加者:中澤(兵庫),安岡(尼崎稲園),吉田(川西),浅井(東播磨),中(鈴 蘭台),谷口(鳴尾),水野(明石城西),今濱(赤塚山),内田(東洋大 附属姫路),秋山(尼崎北),高田(舞子),神戸大学大学院生・研究生 〔順不同,敬称略〕
ChEC Hyogo利用法 県立鈴蘭台高等学校 中 良晴 「ミクロの世界」は,目に見えないだけに理解し難い。当然,それを教えるのは難 しい。けれども,見方を変えたり,ちょっとした実験をすることにより,簡単に説明 できることも多く,授業も生きてくる。生徒の目も輝いてくる。 そんな適切な実験・事象はないものかと,日々模索している。実験書・教育雑誌等 にいろんな事例もあり,結構参考にはなる。けれども,多くの場合記述通りにはいか ない。そこからが苦悩の始まりである。これが,化学の教師に共通の悩みではないか と思います。 そんな悩みを解決してくれるのが,私の場合ChEC Hyogoです。同じ問題 意識を持った人が毎回集まっているので,疑問・悩みも即座に解決してしまいます。 場合によれば,新しい疑問も沸き上がったりしてきますがそれもまたそのうち解決。 皆さんも一緒に参加されませんか。
・15回研究会は,9月14日(土)13時30分より神戸大学発達科学部にて実 施予定。8月はなし。 ・夏季休業中は,多くの学会等が開催される。各自が興味のある会に参加し,その レポートをまとめて9月の研究会に持ち寄る。 ・9月の研究会では各校の教育課程表を持ち寄り,情報を交換し合う。
@ 君も指先で火を燃やせる!(安岡)
物を燃やすと炎がでるのはよくわかっている。それを人間の指を使って,燃えるの を確認しようという,怪しい魔術師の真似ごとをしてみる。 アセトンのような,蒸発熱を奪う可燃物と水が指のやけどを防ぐ。といっても,自 分の手を燃やすには勇気ががいる。ポイントとしては,しっかり,指を水で濡らすこ と,アセトンをつける量を少量にする,火をつけたらかならず指を上に向ける。これ でおそらく大丈夫。後は度胸だけ。 アセトンの火の色がはっきり見えるので,成功すると強烈な印象を得ることができ る。会員の浅井先生は「いきいき化学実験(新生出版)」のエタノールを使う同様の 実験を行い,人指し指をやけどしたことがあり,この手の実験は恐怖心以外の何物で もなかったが,今回のアセトンを使う実験により克服されたらしい。 (ホウ酸を溶かし込むと緑色に光るらしい。)A 市販の合成洗濯糊を用いた実験(安岡)
実1.PVAc系洗濯糊の保護コロイドからPVAc樹脂の分離 実2.CMC糊の「いくらカプセル」 身近な素材である洗濯糊には主に3種類ある。そのうちの2種類を用いた実験で ある。PVAcは,チューインガムのベースに用いられる樹脂であるが,洗濯糊にエ タノールを加えることによりベタベタとした,まさにガム状の樹脂が得られる。 CMCは,カルシウム塩にするとアルギン酸と同様にカルシウム塩の界面膜をつく るので,「人工いくら」のカプセルをつくることができる。ピペットから連続して流 し込むと「いくら」というよりは「ところてん」状のものができるのでおもしろい。 いずれの実験も,生徒の興味を引く実験であると思われた。B 手回し発電機を使って(谷口)
簡単な器具で「電源装置」のような気を使うこともなく扱えるのでとても便利であ る。 この発電機の特徴として ・回す方向により電流の向きが変わる。 ・空回りの時はハンドルが軽いが,回路(電球等)につなぐと少し重くなる。 ・2つの発電機をつなぎ,一方を回すと,他方のハンドルが自然と回る。 等色々なことがあり,工夫次第で多くの電気を使用する実験に有効である。今回は, 鉛蓄電池の実験に用いた例を紹介してもらった。C ナチュラルチーズの作り方(中澤)
今度の「青少年のための科学の祭典」に出展される予定の実験である。自分の手で ナチュラルチーズをつくり,食べることができたならばとても印象に残るものだと考 えられる。また,化学的説明が加わればもっと興味を引ける。成功することを期待し たい。
期 日:平成8年9月14日(第二土曜日)13時30分より 場 所:神戸大学発達科学部(旧教育学部)(教室については当日正門を入ったとこ ろに案内板を置き連絡します。) 【住所】神戸市灘区鶴甲3丁目11番 阪神御影,JR六甲道,阪急六甲のいずれかより,神戸市バス36系等鶴 甲団地行きに乗車して発達科学部(旧教育学部)前にて下車(バス代20 0円)。
この度,私立の高等学校の先生方の会への参加がありました。教育において公立学 校も私立学校もなく,同じ目的をもった者同士が,研修を重ね,高め合っていければ と思います。どんどん,研究会にも足を運んでいただき色々な情報交換を行っていき たいです。次回は,色々な研究会へ参加された方の報告があります。井の中の蛙にな らず広く情報を集め,実践していきたいものです。 T&T