期 日:平成7年9月9日(土)13時30分〜17時00分 場 所:神戸大学 発達科学部(旧教育学部)F棟F−151教室 参加者:吉田(川西)、中澤(兵庫)、中(鈴蘭台),滝川(市立神戸工業)、 浅井(東播磨)、谷口(鳴尾),平野(神戸海星),今濱(赤塚山), 安岡(尼崎稲園)、水野(加古川東),小西(小野),土井(小野), 平田(神戸大院)、栗岡(加古川北) 〔順不同,敬称略〕
『この会に参加することとは・・・』 東播磨高等学校 浅井 尚輝 暑かった夏も過ぎ,秋の気配が色濃くなったこのときに,何と会報の巻頭の文章を 私が記すこととなった。こんな若輩者が書いて,会報の顔に泥を塗ってしまうかも・ ・・と思いつつ,ワープロに向かう。 この会が発足する連絡が電話で掛かって来たのは,確か地震直後だったような気が する。その時私は学校で生活していた。気分的に落ち込んでいた時の誘いの電話。性 格上,引っ込み思案するところがあるうえ,あまり乗り気ではなかった。 しかし,『よく考えよ・・・浅井!』と天の声が聞こえたかどうかはわからないが ,とにかく参加しようと,折り返し電話で連絡した。 初日にいらっしゃった皆さんのそうそうたる面々に私はびっくり,「しまった,来 る場所を間違ったのではないか・・・」と感じた。が,話しをしてみると,全く第一 印象と違う。わかりやすく,かつ楽しい実験や授業内容を発表されているではないか 。「こりゃぁ,活用させてもらわな。」と思ったのは言うまでもない。 その代わり,プレッシャーも掛かってくる。自分から発表するものがないというこ とだ。困った。ではどうするか,自ら探すしかない。幸運なことに,いらっしゃって いる方々は,どんな小さいことでもどっしり構えて受け止め,その上アドバイスまで くれるではないか。安心した。発表する内容を探すプレッシャ−が薄らいで行く感じ がする。 先輩方の培ってきたものを拝借して感動や関心をし,活力を得られるこの会に感謝 する。そしてさらに自分を奮い立たせて「失敗したけど,こんなええ方法があるんで すわ・・・」という発表からでも,頑張ってしてみようと思う,今日この頃である。 (稚拙な文をお許しいただきたい)
今回は,夏休みの間に参加した研究会やセミナーの報告を中心に行った。
@ 夢!化学−21奈良教育大学1日体験入学に参加して(浅井)
8月4日高校生対象の講義・実験を内容とする体験入学に,母校と言うことで参加 した時の報告があった。実習や実験の詳細は,資料を後の頁に掲載している。内容は ,「水分子の構造から考えられる安定状態と活性状態」「コンピュータからわかる水 分子の安定構造」,実験としては,「振動反応」「化学発光」「色素の合成と染色」 ,大学教官・院生・大学生と話すコーナーがあった。(詳細は5頁〜8頁)。 この報告と共に,化学についての書籍の紹介と学校で行っている小テストの紹介が あった。A 全国理科教育大会兼理化学協会総会に参加して(安岡)
8月2〜4日に行われた滋賀大会の参加報告があった(詳細は9頁)。この大会で 入手したいくつかの資料が持参された。 《資料リスト》 1.高等学校「化学実験書」,福岡県高等学校化学部会 2.生活化学実験書,三重県理化部会 3.化学実験書,広島県高等学校教育研究会理科部会 4.全国理科教育大会論文集17 5.『滋賀科学』抜粋集,滋賀県高等学校理科教育研究会 6.会誌第66巻第1号 この報告以外に,化学@Aで,水を中心とした化学の授業を展開する中での実践例 の報告が一件あった。(参考資料10頁)。 書籍の紹介として,「未来を開くエネルギー電池」,松下工業について行われた。 松下工業の連絡先は,大阪府守口市松下町1,tel06ー991ー1141B 『科教協広島大会;科学お楽しみ広場』に参加して
1.科教協広島大会;科学お楽しみ広場に参加して ・鏡作りと自費出版物の展示即売(本日持参) ・磁性スライムの販売 ・銀板の販売とこれを使っての酸化還元の演示実験 ・一部実物見本付きの周期表 ・岩塩の販売(本日持参) ・食塩の結晶(本日持参),斜方硫黄の結晶,みょうばんの結晶の販売 ・家庭用品を用いての加圧器(本日持参)減圧器の展示即売 ・パソコンによる立体結晶格子提示 ・温度計入りライター(本日持参)の即売 ・ペーパー電池?(本日持参)の即売 上記のうち,即売されていたものを持参しての紹介があった。 《入手資料》 楽しい化学,愛知県尾西校 林 2.『加古川北高・親と子の楽しい理科遊び教室』を実施して ”いきいきわくわく理科実験『夏休み子供科学教室』”と称して夏休みも終わり の8月29日午前9時より午後3時まで理科遊び教室を実施した。今年度は,本校 教職員関係者を対象として実験的に行った。しかしながら,広く近隣地域を対象と したり,夏休みだけの行事ではなく週休2日と絡ませて土曜日等を使った定期的行 事にすることも啓蒙という点では面白いのではないかと思う。 ・参加者:12家族約30名 ・内容:@豆腐をつくろう A鏡をつくろう Bスライムをつくろう C極低温の世界の体験 D不思議なマグネワールド E水ロケットをとばそう 3.『先生のためのNHKことばセミナー’話す’』に参加して ’話す’という訓練を受けた報告があった。参加者は小学校の先生,国語の先生 がほとんどであった。授業や研究会での発表にも役立つのではないかとのことであ る(詳細は11〜13頁)。 4.有機化学の授業用教材のプリント(14,15頁に掲載)の紹介があった。C 講演「サイエンスと倫理」−生物化学兵器について考える−(今濱)
兵庫教育大学で7月21日に,コロラド大学のAnthony T.Tu教授によって行われた 表記の演題の講演についての報告があった。 毒ガスと農薬との関係や神経ガスの毒性の機構についての内容である(詳細は,16, 17頁の資料を参考)。 この内容から,現在使われている農薬や除草剤の内容へと話しが展開した。D 化学教育セミナーに参加して(小西)
8月10日に大阪市立大学で行われたセミナーの報告である。当日使った資料の縮 小版は,18〜24頁に掲載している。 午前の部:講義 1.機能性高分子の設計と合成について圓藤紀代司助教授より,身近にある材料を 例に説明があった。力学的機構,電気電子機能,光機能,分離,生体補援助機能 などについて研究と身近な物質,そして高校化学とのつながりについて考えさせ られた。 2.機能性色素の設計と合成についてと題して,去来川覚三名誉教授より説明があ った。分子の色について,-N=O,-C=N-,-C=S-,-NO2,-N=N-などの発色団(電 子吸引性基),-NH2,-NHR,-OHなどの助色団(吸光度大にする)と共役二重結 合の役割についての説明があった。その後,午後の実験に関連した話しもあった 午後の部:実験 基礎教育実験棟という新しい学生実験用の建物での実習。すばらしい環境である 。理学部の学生などはここで実験の後,学部に行くと少々幻滅するとか。設備だけ でなく学生数に対する教師の人員を見てもお勧めの大学という感想をもった。実験 内容は,以下の通りであった。 1.界面重合によるナイロン6・6の合成(高校でやるのと差はなかった)) 2.吸水性ポリマーの粉末を使い吸水性を調べる実験 3.ホトクロミック色素の合成と機能の確認 4.熱転写色素の合成 他にも16〜22頁に掲載しているように興味深いものもあった。 高校の教師が37名参加していた。
期 日:平成7年10月14日(第二土曜日)13時30分より 場 所:神戸大学発達科学部(旧教育学部)(教室については当日正門を入ったとこ ろに案内板を置き連絡します。) 【住所】神戸市灘区鶴甲3丁目11番 阪神御影,JR六甲道,阪急六甲のいずれかより,神戸市バス36系等鶴 甲団地行きに乗車して発達科学部(旧教育学部)前にて下車(バス代20 0円)。 内 容:・各種学会の参加報告 ・話題提供による協議 (提供予定者)安岡,出口,中澤・・・
今回は,夏休みに参加した研究会や学会,行った行事についての報告会という位置 づけで行いました。本号では,今回の報告のための資料が大変多く,その要約は困難 であるので,持参された主な資料の縮小コピーを掲載しました。横着したことをお許 し願いたいと思います。なお,25〜26頁に掲載の宝塚東の出口先生からの報告に ついては,その参加報告が次回の研究会で行われます。 今までの研究会に参加されたり,会費を送付された方の名簿を27頁に掲載しまし た。情報交換などにご利用下さい。 T&K 《平成7年10月1日》