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 はじめに

 近年、子どもたちを取り巻く環境は大きく変化しています。パソコンやスマートフォン等の普及によって、インターネットを介した時間と場所を選ば ない情報発信や文字による会話が、子どもたちの間で日常的に行われるようになりました。一方で、SNS上での仲間外しや、個人情報の意図的な流出な ど、いじめにもこれらの機器が利用されるようになり、より陰湿に、より大人から見えにくくなっており、学校は対応に苦慮しています。
 平成25年に「いじめ防止対策推進法」が施行され、国を挙げていじめ問題に対応することとなりました。同法でいじめの定義も改められ、被害を受けた児童生徒の保護の観点をより強化したものになっています。いじめが深刻化する中、子どもたちの安全・安心を守るため、早期発見、組織的な対応、そして未然防止に係る取組の推進が求められています。
 学校においては、児童生徒がいじめに向かわないために、教師が児童生徒の様子を日々観察し、児童生徒が発する小さなサインを見逃さないように対応を続けています。しかし、多くの児童生徒を支援する教師にとって、このような教師主体による個別対応だけでは、いじめの未然防止は難しい現状があります。そこで、兵庫県では「いじめを決して許さない集団づくり実践事業」を実施するなど、児童生徒が主体となっていじめを未然に防止するための取組が進められており、いじめを生まない豊かな心の育成を組織的に行う必要があると考えています。
 今回、当センターでは、教員や学生による聞き取り調査や実践校における実態調査を実施しました。それらの結果を基に課題を整理し、子どもたちが自分を大切にし、他者と良好な関係を築き、集団での生活を豊かにできる資質を育み、主体となっていじめを未然に防止することを目指した「いじめ未然防止プログラム」を作成しました。
 現在、いじめ未然防止に向けて、児童生徒の関係づくりや、豊かな心を育むことをねらいとする組織的な取組が学校ごとに行われていますが、多くの学校が、より効果的な方法を模索している状況にあります。この「いじめ未然防止プログラム」が子どもたちの発達段階、また学校の実情に合わせて、幅広く活用されることを願っています。

平成27年3月27日
心の教育総合センター
所長 松本 剛

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