

のりは、日本人にとって身近な海産物の一つです。生のり、板のり、刻のり、味付けのりなどの種類があります。
外国では、海藻を食べる習慣がなく、のりを食べているのは日本、韓国など一部の国です。韓国のりは日本のりと作り方が違います。外国では板のりをカーボン紙と間違える人も多かったそうですが、近年の日本食ブームにより、認知度も上がってきています。

兵庫県は佐賀県についで全国3位の生産量を誇るのりの産地です。瀬戸内の豊富な栄養分と播磨灘の速い潮流がおいしいのりを育てます。神戸(須磨沖)から明石や淡路、赤穂あたりまでのりの養殖をしています。
産地としては明石や淡路など播磨灘が有名ですが、加古川産のりは加古川から豊富な栄養を含んだ水が流れ込むことで、黒く風味あるのりに成長します。
また、養殖方法も他の県とは違い、主に浮き流し(海の深いところに浮きとオモリとでロープのいかだを作りその中に網をはる方法)という養殖方法を取り入れています。


のりの生産者が明石産、加古川産など、それぞれののりの認知度を高める取り組みを行っています。兵庫県が全国有数の生産量を誇ることを知ってもらい、地元ののりをもっと多くの人に食べてもらいたいと思っています。また、のりは海の環境によって出来が変わってしまいます。栄養分がありすぎてもいいのりにはなりません。一つの網で6~7回刈り取ります。その中でも1番始めに刈り取る新芽を1番摘みといいます。一番摘み、またはそれに価するのりのみを使用して、おいしいのりを食べてもらいたいと思っています。

奈良時代の書物に、献上品のひとつにのりがあったとされています。どんなものが献上されていたのか、どのように運ばれたのかなど、当時の生活や技術などに興味を持たせることができます。また、河口堰の栄養がのりの生育や色に関係していることから、環境問題について考えることができます。

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のりの食べ方としては、パリッと風味や食感を楽しんだり、佃煮にしてトロッとした味わいを楽しんだりできます。海苔巻きやおにぎりといった食べ方が一番身近ではないでしょうか。のりにはたんぱく質、無機質、ビタミン類がたくさん含まれており、ご飯と一緒に食べると栄養価が高くなります。