

にんじんは、根を食べる野菜の中では珍しく緑黄色野菜です。大きく分けて東洋系にんじんと西洋系にんじんがあり、お正月料理に使われる金時にんじんは、東洋系にんじんにあたります。北海道が全国の生産量の8割をしめ、次いで千葉県、青森県、徳島県、埼玉県、茨城県などで多く栽培されています。


県内では、西播磨地方で多く栽培され、特にたつの市での生産量は県内一です。
たつの市のにんじんは、揖保川の支流の河口に広がる干拓地の砂地を生かして栽培されていています。さらさらとやわらかい砂地は通気性や排水性に優れ、土壌温度が高いことから野菜作りに適しています。なめらかな肌で甘みが強く、栄養たっぷりで芯も少ないにんじんができます。5月から7月にかけて出荷シーズンになっています。


広い干拓地にたくさん栽培しているので、うねを作ったり、葉を切ったりするにも器具を使っています。良質の生産物を安定して出荷するために70戸を超える生産者が出荷組合を組織して生産を行っています。
にんじんは病気や乾燥に弱いし、栽培条件が合わないと発芽もしない、作るのが難しい野菜です。土をよく分析して良い土をつくることに努力しています。

1年を通して手に入れることができ、多くの料理に使われている食材なので、子どもたちが興味を持って学習することができます。ビタミンAやカロテンが豊富で栄養面での学習にも適しています。
東洋系にんじんと西洋系にんじんを比べることで、気候、風土などに合わせて品種改良を行ってきたことを学ぶことができます。

にんじんごはん・・旬のにんじんをすりおろして炊き込んだバターライス。ハッシュドビーフをそえて食べるとおいしいです。
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◆材料(4人分)
◆調理手順 |


にんじんの原産地はアフガニスタン周辺だとされています。日本で流通しているのはオレンジ色のものがほとんどですが、白色、黄色、紫色などもあって、形も丸いものや長いものなどさまざまです。東洋では、薬用にんじんも栽培されています。