


もち麦とはビールの材料や麦茶、麦ごはんなどに使われている大麦の一種です。米にもち米があるように、麦にも粘り気のある「もち性」をもった麦「もち麦」があり、ふつうの麦よりモチモチとした食感があります。
もち麦は、中国地方、四国地方の瀬戸内海に面した降水量の少ない地域で栽培され、もち米の代替品として昭和初期まで広く作られていました。しかし、栽培の難しさからだんだんと姿を消し、幻の麦とも言われています。

福崎町の特産品を作ろうと、転作作物として、もち麦の栽培が復活しました。また、もち麦麺の製造やもち麦を使った製品開発に力を入れています。
一般には、麺にならないと考えられていたもち麦でしたが、工夫を重ね、もち麦独特の香ばしさをもち、コクがあってコシが強く、長時間煮てものびにくい製品が出来上がりました。生産から商品化まで全て地元で行なっていて、地域の代表的な食べ物になっています。


福崎町では、もち麦生産組合を作り、22haのもち麦を栽培しています。これは、甲子園球場6つ分の広さです。生産されたもち麦の多くは、もち麦麺の材料になります。地元の製粉工場で製粉し、手延べ製法で作られるもちむぎ麺の品質は地元の人々の熱意とこだわりによって守り続けられています。
もち麦生産組合では、子どもたちに「福崎町の特産物もち麦」を知ってもらうために、小・中学校で「もち麦」の出前授業や食農教育を行なっています。イベントでもち麦のPR活動や色んな人にもち麦を知ってもらうために「もち麦講座」を開催しています。

大麦と小麦からできる食べ物をくらべることで、それらの違いについて気づき、麦に対して興味を持つきっかけになります。特産物を作り、発展させていくために努力する地域の人たちの姿を知ることで、地域のよさを学ぶ機会になります。

もち麦麺サラダ・・・コシのあるもち麦麺を使った、色合いが美しいサラダです。味もばつぐんです。
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◆材料(4人分)
◆調理手順 |


もち麦は穀類の中でも食物せんいが豊富で、白米の20倍以上あります。さつまいもやゴボウよりも多く含まれています。もち麦は、コレステロールや内臓脂肪を減少させ、大腸がんの予防効果もある、健康によい食品として注目されています。
もち麦麺は、一見するとそばのようですが、食べるとコシがあるうどんのようです。ヘルシーで独特の香ばしさが人気を呼んでいます。