

びわは季節を感じさせてくれる果物のひとつです。5月から6月にかけて、ふっくらとしたオレンジ色のびわがお店に並びます。
外国からの輸入は少なく、県別生産量では、兵庫県は第7位です。長崎県が生産量トップで全国の約3分の1を作っています。その他、千葉県・香川県などでも栽培されています。


淡路島南部の海岸側は、地形的に山が多く、一年を通して温暖な気候です。その気候のもと、南あわじ市では、水はけの良い急傾斜の畑を使ってびわ栽培に取り組んでいます。
南あわじ市でとれるびわは、果肉が柔らかく果汁が多くておいしいと人気です。


おいしい大きな実に育てるために、9月~11月にかけて新しく伸びた枝を切ったり、小さい花を落としたりします。
また、いろいろな病気や虫から守るために、3月・4月頃に一つ一つふくろかけをします。収穫後は、びわに傷をつけないようにていねいに箱詰めして、見た目にもきれいでおいしいびわを届けるようにしています。

びわは、奈良時代から病気のちりょうに使われていました。そのため、全国のお寺にびわの木が植えられたそうです。昔の人々の知恵がわかります。また、びわ園は下草を除草剤でいっきに枯らすと、土砂崩れがおきやすくなります。びわ栽培から、農法と環境保全の関連性を考えることができます。

デザート・・・6月頃が旬で、やわらかな果実とほんのりした甘さが人気です。
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栽培が始まったのは江戸時代中ごろです。今では実を食べ、葉は咳止め、木材は杖や、剣道等の木刀にも利用されています。びわは6月が旬ですが、花は植物には珍しく、11月~12月に咲きます。びわはりんごや桜と同じバラ科の植物で、寒い中咲くためか、茶色い毛皮にくるまれています。びわは90%が水分で、そのほかにビタミンB群などが含まれています。咳が止まらない時や、発熱などでのどがかわくときに果実を食べると効果があるといわれています。