63.合成洗剤が生物に及ぼす影響を調べる

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[目的]合成洗剤が生物の生存や生育に及ぼす影響を調べ、日常生活と土壌や河川等の生態系との関わりを考える。
[領域]生物:生態系と物質の循環
化学:セッケンと合成洗剤
環境:水質汚染

1.植物の生育への影響
[準備]各種合成洗剤 セッケン カイワレ大根の種子
[操作]
 シャーレに脱脂綿を敷き、各種合成洗剤、セッケンのミ水溶液を染み込ませ、そのうえにカイワレ大根の種子を蒔く。1週間後に発芽率や生育状態を観察する。
[留意点・工夫点]
洗剤水溶液の濃度は、容器に記載されている各洗剤の適正使用濃度にすればよい。実験中に濃度が変わらないようあらかじめシャーレに水位の線を引いておき、蒸発した分の水を足す。
直射日光を当てない。
対照実験として水だけのものも用意する。

2.動物の生命への影響
[準備]各種合成洗剤 セッケン ゾウリムシ
[操作]
 濃度を変えた各種合成洗剤、セッケンの水溶液をつくり、その中にゾウリムシを入れる。     数分〜数時間、一日後の生存の様子を観察する。
[留意点・工夫点]
多数のゾウリムシで実験ができるよう、あらかじめゾウリムシを集めた液を作っておく。
ゾウリムシを加えたときの液の全量が各濃度で同じになるようにする。
対照実験として水だけのものも用意する。
ゾウリムシが生存可能な最高濃度の溶液のCODを測定してみたり、1ヶ月の洗剤使用量と水道使用量から家庭での洗剤の排水濃度を計算してみる等、実験を発展させてみるとよい。
[関連実験]セッケンと合成洗剤 洗剤の成分を調べよう 洗剤残留テスト 水質調査
水を浄化する微生物たち
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