51.みかんの内果皮の除去 |
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| [目的] | 細胞間物質であるペクチン質を、酸、アルカリ、熱で除去する食品加工の方法を理解する。 |
| [領域] | 生物:糖質 |
| [準備] | みかん 2%塩酸HCl 2%水酸化ナトリウムNaOH水溶液 |
| [操作] | |
| 1) | 実割りしたみかんを充分な量の塩酸に浸す。後水洗いし水切りする。 |
| 2) | 加熱した水酸化ナトリウム水溶液を1のみかんに注ぎ、後10分間水洗する。 |
| [留意点・工夫点] | |
| ・ | 55℃の塩酸に12分間浸す。水洗いは5分間する。 |
| ・ | 90℃に加熱した水酸化ナトリウム水溶液に10〜15秒浸す。水洗いは10分間。 |
| ・ | 内果皮を剥いだみかんをシロップに漬けておくと缶詰のようになる。 |
| ・ | ペクチン質は、陸上植物の中層および一次細胞壁に主として含まれ、細胞の接着、組織構造の維持に重要な役割を果たしているとされる。 |
| ・ | 酸は、みかんの内皮のペクチン質を軟化させ、水に溶ける物質に変化させて皮を剥げ易くする。アルカリは、軟化したペクチン質を分解し、繊維中のヘミセルローズを溶出して果肉から皮を剥ぐ。 |
| [参考文献] | 「生物学辞典」第2版 山田常雄 他 編 (岩波書店) |
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