24.草木染め

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[目的]身近なものから天然の染料を抽出し染色する。
[領域]化学:染料
生物:植物の色素
1.タマネギの皮で身近なものを染める
[準備]タマネギの皮 硫酸アルミニウムカリウムKAl(SO4)2水溶液 洗剤 染めるもの(白いハンカチ 軍手 毛糸など)
[操作]
1)タマネギの皮(数個〜10個分)を15〜30分煮る。
2)煮出した液を漉し皮を除く。 染液
3)染めたいもの(ハンカチ)を染液に入れ15〜30分漬け置く。
4)水に硫酸アルミニウムカリウムを耳かき1〜2杯入れてかき混ぜる。
5)染液に漬けておいたハンカチを水洗いし、硫酸アルミニウムカリウムの液に15分漬け る。 媒染
6)引き上げて水洗いの後、温水と洗剤で軽く洗い干して乾かす。
2.天然の染料を抽出し条件や素材を変えて変化を観察する
[準備]タマネギの皮 紅茶 緑茶
硫酸アルミニウムカリウムKAl(SO4)2水溶液 硫酸銅(U)CuSO4水溶液
塩化鉄(V)FeCl3水溶液
サンプル布数種 ガラス棒 割り箸
 [操作]
 1)染液を作る。
タマネギの皮(紅茶 緑茶) 10g/H2O 500ml
10分間ゆるやかに煮沸する。
さらし布で漉して染液とする。
2)並行して媒染剤とサンプル布を用意する。
媒染剤
  1. 1〜3% KAl(SO4)2
  2. 1〜3% CuSO4
  3. 1〜3% FeCl3
  1. 木綿
  2. ポリエステル
  3. ナイロン
3)染色する。
@3分間浸す。よく揉む。
ガラス棒や、割り箸を使って取り出し、しぼって水洗い。
A次に、媒染剤に1分間浸し取り出して水洗いする。B.C.も同様。
上記を2〜3回繰り返す。
[全般的な留意点・工夫点]
新しい木綿は、水をとおしてから使用するとよい。
タマネギの皮5個分でハンカチ1枚が目安。多ければ濃く染まる。
タマネギの皮はネットに入れて陰干しでためておくとよい。ビニール袋に入れるとカビが生えることがある。
大量に必要なときは、食堂などにお願いしてみると手に入ることもある。
染液が冷めてしまった時はもう一度80℃くらいに加温する。濃い染液の時は冷めても十分染まる。
硫酸アルミニウムカリウムはミョウバンとして薬局で手に入る。
わずかで充分効果があるので入れ過ぎないようにする。
染色にはピンセットは使用不可。鉄の影響が出るのでガラス棒、割り箸を利用する。
染液、媒染剤共にある程度濃度の濃い方が濃く染まる。
絞り染めをしてみる。
タマネギの皮には色素クェルセチン(T)が含まれている。繊維上で、媒染剤のアルミニウムイオンに配位して金属錯体を形成する。
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