年頃の鼠の男女が見合いをして結婚し、子宝に恵まれて貯蓄に励むまでを、人間の風俗になぞらえて擬人化した姿で描いています。この資料は、江戸時代後期に制作された木版多色刷の絵入り草紙です。
館蔵「鼠の嫁入」は、江戸時代に制作された木版多色刷による絵入り草紙です。外題や版心はなく作品名は暫定的ですが、年頃となった鼠の男女が見合いを経て結婚し、子宝に恵まれお礼参りをするまでを、人間の風俗になぞらえ擬人化した姿で描いています。
詳しい内容は次の通りで、絵とあわせて筋書きや台詞が記されています。
これは「嫁入り物」と通称される作品群のひとつで、鼠のほか、狐や猫、犬の、化物(ばけもの)などの異類を主人公として嫁入り次第を示すもので、江戸時代を通じて草双紙や豆本などとして刊行されました。
草双紙「鼠の嫁入」の版木で、全面に墨が残っており実際に使用されたことがわかります。鼠の子息が茶店で見合いをして結納・輿入れ・祝言へと進む様子が彫り込まれています。江戸時代を通じて、鼠やその他の動物をモチーフにした「嫁入り物」の作品群が制作されました。
草双紙「鼠の嫁入」の版木で、実際に使用されており全面に墨が残っています。版心にはそれぞれの丁数が刻まれており、それによれば版木の表面に第2丁から第5丁まで、裏面に第6丁・第7丁が彫りだされています。
各丁の内容は次の通りで、絵とあわせて筋書きや台詞が記されています。鼠の子息が茶店で見合いをして祝言をあげるまでを、人間の風俗になぞらえ、擬人化した姿で描いています。
これは「嫁入り物」と通称される作品群のひとつで、鼠のほか、狐や猫、犬の、化物(ばけもの)などの異類を主人公として嫁入り次第を示すもので、江戸時代を通じて草双紙や豆本などとして刊行されました。