始業式

<日時>

2019年4月8日

<式辞>

 新年度、第一学期スタートの日にあたり、一言、あいさつを述べさせていただきます。
 皆さん、どのような春休み、16日間を過ごされましたか。この場所で、元気な皆さんと、また会えたことを大変嬉しく思っています。

 三学期の終業式では、「年の初めに『ビジョン・未来像』が描けていない人は、この年度がわりが大きなチャンスです」、というお話をさせていただきました。どうでしたか。
 「ビジョン・未来像」が描けたら、次は、それを意識した日々を過ごすことが大切です。それにより、「ビジョン・未来像」を持たない時とは「行動の選択」に違いが生じてきます。そして、日々の小さな「行動の選択」の違いは、「ビジョン・未来像」を実現する人生と、それとはほど遠い人生に、到着点が大きく違ってきます。

 幸いにもいただけた、神秘に満ちた崇高な「命」を、どの方向に「運ぶ」のか、命を運ぶ・・・「運命」を、どう決定するのか、すべては、自分自身の日々の小さな選択にかかっているのです。決して、どこかで、はじめから決められているのが「運命」ではないのです。

 では、どのような人達が、自分の描いた「ビジョン・未来像」を実現させ、成功者となったのか・・・覚えていますか。
 アメリカ、ペンシルベニア大学の心理学教授で、アメリカにおいて、「天才賞」とも称される「マッカーサー賞」を受賞された、アンジェラ・リー・ダックワース氏という女性が、さまざまな職業で成功を収めている人たちの共通点を研究し、人生で成功するために必要な「究極の能力」を明らかにしています。その「究極の能力」とは、「知能」や「学歴」、「外見」や「身体的能力」の差ではありません。これこそが「グリット(GRIT)」、「やり抜く力」だと結論づけています。長い時間、継続的に粘り強く努力する力、「やり抜く力」「グリット」こそが、さまざまな道において、成功に求められる力なのです。

 これから迎える「令和」の時代、描いた「ビジョン・未来像」に向かい、「一沈一珠(いっちんいっしゅ)」・・・海女さんは、一度海底に潜ったら、どんなに息が苦しくとも、1個の真珠貝を見つけるまでは、決して浮かび上がってきません。皆さんも、「ビジョン・未来像」に、粘り強く迫っていってください。

 さて、今日は、皆さんに、一点報告があります。今年度、まず4月に伊川谷高等学校は新しいことに挑戦します。4月24日(水)、あと16日後に、全校生徒参加の学校行事として、まずは野球部とサッカー部で、「伊川谷北高等学校」と定期戦を開催します。
 会場は、野球が総合運動公園駅前の「ほっともっとフィールド神戸」・・・プロ野球が開催されている立派な球場です。サッカーは、神戸総合運動公園球技場です。

 スポーツを「する」「見る」「ささえる」ことを通して、勝ち負けを超えて、感性を磨き、自らを高めることにつなげていただきたいと、大きく期待しています。
 今回が祈念すべく第一回となります。これから先も、長年にわたり開催できるよう、皆で力を合わせ、成功させたいと思っていますので、「チーム伊川谷」一丸となって頑張りましょう!

 4月は新しいクラスメイトができますね。人間関係は財産です。生涯の友を一人でも多くつくってください。「前のクラス、どんなクラスだった?」・・・「旅人の話」でしたね。さてさて、皆さんは、どのように答えるのでしょうか? 「ものの見方・考え方」は、とても大切です。「旅人の話」を忘れてしまった人は、本校のホームページに掲載していますので、見て思い出してください。

 ここに集う皆さんは、奇跡的な確率で出会った、深い「ご縁」で結ばれているのです。この「ご縁」を大切に、互いに敬意を払いながら、「チーム」として、力を合わせ、歩んでいきましょう!

 以上、平成31年度第1学期始業式の「式辞」とします。

平成31年4月8日

兵庫県立伊川谷高等学校校長 川崎 芳徳

<始業式の様子>