真夏の夜の幻影 (15/15)

作者:CROW

「あーあ、やっぱ人間じゃあの程度やって。」
高校生ぐらいの女子が突然化け物がまだいる甲板に現れてぼやく・・・・。
「しゃあないって・・・だってあんたの血液からできたんやろ?」
その女子の右手に現れた眼鏡の女子はもう一人の女子をからかうように言う。
「ああ、そうだが・・・・なぁ、まじでこんな化け物創ってないんか?」
その眼鏡の女子の反対側に現れたこれまた高校生ぐらいの男子も中央の女子に尋ねる。
「えー?うん。こんなセンス悪いもん創ると思う?」
二人に話しかけるように中央の女子は言い放つ少し笑いながら。
「ま、お前なら創りかねんよなぁ?」
男子は眼鏡の女子に向かって話しかける。
「うんだって、Pちゃんやもん。」
眼鏡の女子はきっぱりと断言する。
「あんたらぁ・・・・・。」
中央の女子がなにかしゃべろうとするがこの状況を見ていた化け物が動く。
「ブガスコーーーーーーーン!!!」
ひとつ咆哮すると中央の女子に向かって突進を掛ける。
「あーあ、よりによってPの方へ向かうとは・・・・・。」
「はいはい、もういいからバイバイ。」
そう言って中央の女子は手を高く掲げる。そこに突然巨大な2mはある槍が出現した。
その次の瞬間、化け物はその槍に貫かれ素粒子へと分解され自然の理の環へと戻っていった。
「ふぅ・・・今回の獲得魂は32個か・・・まあまあだな。でもあれに対抗するにはまだ足らんな・・・・。」
男子は言うと手の上に青く光る小さな光球を出したりしまったりしている。
「さて・・・東堂達ちゃんと復活させたらなな・・・・・。」
そう言うと眼鏡の女子は口の中で言葉を紡ぎ始めた。
「っていうかー、今回私、獣捕まえてきたり、瓜生さん達運んだり、大変だったんですけど・・・。」
槍を持った女子がボソッと言う。
天に浮かぶ月だけがこの出来事の全てを見ていた・・・・・。

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