小学校や中学校で理科や数学に興味をもち、本校の理数探究類型を希望して入学してきたとはいえ、入学生はまだまだサイエンスの入り口に入ったところです。そのような生徒にまず高等学校でサイエンスを学ぶに当たっての心構えを説くことは、その後の生徒のサイエンスに向かう姿勢を大きく変えるでしょう。経験豊富な研究者からこのような導きを受けることは、生徒にとって大きな財産になりました。
物理分野「非線形抵抗の測定」
化学分野「系統分析(金属陽イオンの分離)」
生物分野「減数分裂の観察 〜植物採取から〜」
「生き物同士の助け合いの実態」共生する生物について深く考えることができました。写真(左)は葉緑体を捨てた寄生植物です。
「機能性イオン液体の物質科学」液体のイメージが覆るようなイオン液体を通し、「こんな液体あったらいいな」という自由な発想から始まる化学実験を知りました。
化学分野「化学基礎実験」
生物分野「ミクロメーターを使いこなす!」
甲南大学フロンティアサイエンス学部に行き、模擬授業を受けました。
ニコチンやアルコールはもちろん、塩や水でさえ濃度や量によっては毒物となります。高血圧の薬は、低血圧の人にとっては毒です。具体的な例を示しながら、分かりやく講義していただきました。その後、施設を見学させていただきました。温度を一定に保った実験室や電子顕微鏡、巨大DNA模型などが印象的でした。
本校視聴覚教室にて、理数探究類型の1年生と2年生に対して講義していただきました。高次脳機能障害をテーマに、大脳の脳機能などについて学び、個人個人の認知や記憶の違い、メカニズムを学ぶことができました。
理数探2年生は個人個人テーマを設定して探究活動を行いました。各自のテーマについて、現在わかっていること、まだわかっていないこと、探究活動の現状と予定などを、模造紙を用いて発表しました。
次年度の2年生は5分野(物理・化学・生物・数学・情報)に分かれてグループ研究を行う予定です。
理数探究は理数探究Iの授業として探究活動を行います。興味のある仕事と『AI』との関わりを調べ、発表しました。自分の将来について考えるとともに、調べること、スライドを作ること、発表することを経験できたと思います。クラスメイトの発表の良いところを吸収して、今後に活かしてほしく思います。
京都大学が高大接続・高大連携活動の一環として、全国的に展開している学びコーディネーター事業に申込み、本校理数探究類型2年生が出前授業を受講しました。
何かを研究・探究するためには幅広い知識が必要であること、そこには数学・物理・化学・生物・地学などのボーダーはないことに気づきました。高校の勉強が将来どう役立つかわからないこと、幅広く勉強することの大切さを感じることができました。
化学分野「酸化還元滴定実験」
物理分野「電気回路」
江戸時代に流行した数学の問題を奉納する「算額」。図形の問題を中心として、簡単そうに見えて一筋縄ではいかない問題が多くありましたが、生徒は真剣に相談しながら挑みました。江戸時代の庶民の数学力の高さと同時に、グローバル化の重要性を知りました。
主に2学期から3学期にかけて行った探究活動の成果を、パワーポイントを用いて発表しました。多くの生徒は調べ活動が中心にはなりましたが、中には実験を行った生徒、店舗をまわり商品調査を行った生徒、大学でアンケートを行った生徒などもおり、自分のテーマに関して自信をもって発表できました。
これからは、より専門性を高めていったり、探究する中で気づいた他の分野にも手を広げて学習の幅を広げていったりしてほしく思います。
松脂から得られるロジンという物質から、いろいろな製品を開発する研究の話を聞くことができました。「化学・科学はおもしろい」「暮らしに役立つ新しいモノを創り出す研究がしたい」という意気込みとともに、企業での研究開発の難しさややりがいが伝わりました。実物のノートパソコンやスマートフォン内部の細かい部分を見せていただいたり、実際に使われている松脂の塊や電子基板、はんだなどの実物に触れさせていただいたりしました。
5月 | ・1年 オープニング講座:甲南大学 甲元先生「理数系で学ぶ」 |
7月 | ・2年 夏季実験講座:「化学基礎実験」「ミクロメーターを使いこなす!」 ・2年 神戸大学理学部模擬授業・見学: 河本先生「光と色の科学」 羽生田先生「DNAが語る生物の進化」 |
8月 | ・1年 甲南大学フロンティアサイエンス学部模擬実験・見学 :鶴岡先生「フレキシブル回路基板の作成」 |
12月 | ・2年 京都大学 出前講義:田中先生「鳥の足跡から最大級翼竜の体重を推定する」 ・1・2年 神戸大学 出張講義:石川先生「呼吸のリハビリってなに?」 ・2年 冬季実験講座:「酸化還元滴定実験」「重力加速度とエネルギー保存」 |
1月 | ・1年 京都教育大学 出前講座:大竹先生「一筆書きの数学」 |
3月 | ・1年 講義 ハリマ化成 中西研究員「企業における研究および商品開発について」 ・1年講義 甲南大学:西方先生「バイオサイエンスにおける生命倫理」 |