昆陽寺
昆陽寺(こんようじ)は真言宗の寺である。僧行基(ぎょうき・668〜749)が開いたと伝えられるため「行基さん」の名で親しまれている。本尊は行基の作と伝えられる薬師如来仏である。『行基年譜』によると、730(天平2)年に布施屋(ふせや)と呼ばれる形態の昆陽施院を建てたとあるが、当初は運脚(うんきゃく)に食事や宿泊所を支給するための施設で、寺としての体裁を整え始めたのは行基が大僧正に任ぜられてからだと思われる。1579(天正7)年、信長により焼き払われたが、山門と観音堂(ともに県指定文化財)が江戸時代に再建された。
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