「命の大切さ」を実感させる教育プログラム 実践事例集
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はじめに

平成19年3月

『命の大切さ』を実感させる教育プログラム開発研究委員会
委員長 冨永 良喜
兵庫県立教育研修所 心の教育総合センター所長


「命」「生命」「いのち」。日常のなかで、この言葉を意識することなく生活できることは、なによりの幸せであろう。しかし、TVや新聞から流れる情報は、命が奪われる事件や事故で満ち満ちている。昨年は、いじめを苦にして自ら命を絶つという痛ましい事件も相次いだ。また、虐待の認知件数は、この10年で10倍以上になった。
公教育で、子どもたちが「命の大切さ」を実感できるための施策を展開する必要がある。これは時代の要請であろう。そして、昨年度、兵庫県は、命の大切さを実感させる教育への提言をとりまとめた。わが国で「いのち」にかかわる第一線の有識者から、意見聴取を行い、その意見を踏まえ、プログラム構想委員会において、慎重に検討を重ねた成果である。その成果は冊子とホームページにより全国に発信されている。教育プログラムモデルとして、5本の柱を立てた。「誕生の喜びと感動、成長の支援への感謝、限りある命の尊さ、理解し合う心に支えられた命、尊い命を守るために」である。おそらく、現在行われている命の教育の教育実践は、この5つの柱のどこかに位置づけられるであろう。
本年度は、命の大切さを実感させる教育をさらに展開するために、授業実践・教育実践事例集を刊行することとした。「命の大切さ」を実感させる教育プログラム開発研究委員会でとりまとめられた教育実践と、「小・中・高等学校『命の大切さ』を実感させる教育実践研究講座」での実践の一部を収録している。「(親が)そんなにやさしかったとは思わなかった」、「ケンカが絶えなかった子が落ち着いた」、「ぼくはぜったいに、この命をむだにはしません」、教育実践をとおして聞こえてくる子どもたちの声と姿である。本実践事例集は、子どもたちが「命の大切さを実感する」ために、教師がどのようなことに留意したらいいのか、どのような準備が必要なのか、具体的にどのように展開すればいいのか、といったさまざまな疑問に答えてくれるだろう。そして、さらに、「子ども一人ひとりが命の大切さを実感できる教育」の輪が広がっていくことを祈念して、はじめのことばとしたい。
概要
有識者からの意見
理論編
実践編
授業用指導案
NEW 実践事例集
教員研修例
資料
リンク

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