入学式

<日時>

2017年4月10日(月)

<告辞>

 校庭の桜が満開の今日この美しい春の日に、希望に満ちた二百四十名の新入生の皆さんを迎えて、ここに兵庫県立伊川谷高等学校第四十二回入学式を挙行できますことは、私たち教職員にとりましても大きな慶びであります。 ご多忙の中ご臨席を賜りましたPTA会長 小林尚子様をはじめとするご来賓並びに役員の方々、また保護者の皆様方に心よりお礼申し上げます。
 保護者の皆様におかれましても、立派に成長したわが子の晴れ姿をご覧になって、感慨も一入のことと存じます。心からお慶び申し上げます。
 さて、新入生の皆さん、入学おめでとう。高校生としての第一歩を踏み出す日にあたりまして、本校教職員を代表して、皆さんにお祝いと激励のことばを述べさせていただきます。
 皆さんが本日入学された本校は、夢に向かってチャレンジできる高校です。私たち教職員はあなたがた一人一人を三年間、大切に見守り育てたいと思っています。  皆さんが高校生として、立派に成長するために三点、話をします。
 一点目は「習うより慣れよ」ということを話します。  私は長年英語教師をしてきましたが、最初の授業で必ず生徒に聞くことがあります。簡単な質問です。それは“Do you like English?”と質問します。皆さんにも同じ質問をさせてください。 Yes. No. みなさんどちらかに手をあげてください。Do you like English? Yes.の人、Noの人.分かりました。実は、この質問の回答は、以前私が教えていたどこの学校でも割合は基本的には同じです。 私は、Noと答えた人に、It’s OK. You are very good. 答え、日本人としてはむしろ当然だとコメントしました。
 でも、なぜ多くの高校生は、多くの日本人と言ってもいいかもしれませんが、英語が嫌いあるいは苦手なのでしょうか?
 日本語と英語は言語的に大きな違いがあります。皆さんもご存じのように、大谷選手が昨日ホームランを打った、の英語での語順は普通、大谷、打った、ホームラン、きのう、になります。 語順に代表される文法が違います。二つ目は音が違います。私はこの違いが一番大きいと思います。大谷選手はォォタ~ニと普通発音し、Otani hit a homerun yesterday.ダ~の弱、強、弱、強、リズムなります。
 人間の脳は普段接していない物に触れると自分の身を守るためにも、違和感を持ったりアレルギー反応を起こすと言われています。バナナ、ホテル、カラオケをbanana, hotel, Karaoke,と聞いたらそれ何、変と皆さんは拒絶するでしょう。英語の発音としては、そう発音しないと通じないことが多いです。日本人一般が英語の音の違いに違和感を持って拒否反応を起こしているのが推測されます。  私自身も最初は英語が大嫌いでしたが、違いは違いと受け止めて、それに慣れるために、音読練習したり、英語を話してみて通じた時の小さな成功体験を重ねて、ほぼ英語と日本語のバイリンガルになれました。 皆さんに伝えたいことは、言い古されたことわざですが、習うより慣れよ、まずトライしてみて、慣れてみようということです。
 このことは、英語のみならず、他の教科や部活動等にもあてはまると思います。この4月から「習うより慣れよ」を実践してくれればうれしいです。
 二点目は、本校の校訓にある自主の精神を育てていただきたいです。物事に主体的に取り組み、いろいろなことにチャレンジしてほしいです。
 伊川谷高校では、朝の読書、学力向上の取組み、大学との連携事業、国際交流、地域貢献などさまざまな事業を行っています。それらに積極的に参加し、自分の可能性をどんどん広げていってください。 伊川谷高校入学後に脳にスイッチが入り、本年度の卒業生の中で神戸大学をはじめ、国立大学や関西の有名私大に合格した先輩もたくさん出てきています。
 三点目は、同じく校訓にある協同の精神を育てることです。協同とは、あなたが他の人と心や力を合わせて事に当たることです。
 そのためには、あなたの身近なところで、周りの人を理解し、約束を守ったり、誠実な態度で接することが大切です。
 ちょっと話が大きくなりますが、人類約20万年の歴史の中で、大災害や、疫病や、気候変動の時もお互い助け合って生き延びてきた知恵が私たち全員の脳細胞に残っていると言われています。 私たち一人一人には、助け合い、学び合うという本能が備わっているとも考えられます。私たちはけっして一人ではない、助けを求めればだれかが助けてくれる、 そして自分もだれかのためになり、だれかの助けになれたりする、そのような共同体感覚を持つことで、自分の悩みから解放され、幸せになることができるでしょう。
 伊川谷高校では部活動入部を推進しています。部活動、さらには、学校行事、ホームルーム活動などで、チームで取り組む力、友情、さらには困難に打ち勝つ力を養っていただきたいと思います。
 さて、昨年度より政府は国民のストレス対策に様々な施策を始めました。本校も学校全体としてストレスマネジメント、コーピング、マインドフルネスに取り組んでいます。たかがストレスですがされどストレスです。 ストレスで脳のある部位が破壊され、最悪死に至ると最新科学は報告しています。今日は保護者の皆さんもご一緒に入学生全員でマインドフルネスに取り組んでみたいと思います。 10分程度が有効なのですが、3分のマインドフルネスにチャレンジします。会場の皆さんもご一緒にお願いします。目を閉じて呼吸だけに集中して下さい。 できない人は目をとじて声を出さずにゆっくり150まで数えて下さい。では始めます。用意、始め。(3分後)マインド(心が)、フル(余裕たっぷり)になりましたか。 今年の卒業生で受験勉強にこのマインドフルネスを積極的に取り入れた人がいます。その人は見事、現役で神戸大学に合格しました。
   習うより慣れよ、自主、協同の精神と、ストレスを自分で認知し対応できる力を養い、自立して未来に挑戦する態度をこの伊川谷高校での学校生活で培ってくれることを願います。
 本日の入学式にご列席の保護者の皆様、ご子弟の入学を、心からお祝い申し上げます。ご子弟を本校にあずけてくださったことを心から感謝申し上げます。 入学後は、一人一人の夢の実現に向け、一人一人を大切にした指導をこころがけ、私たち教職員と生徒の皆さん、保護者の皆さんと心の通いあうコミュニケーションをとり、卒業の時には満足していただけるよう、我々教職員一同指導させていただく決意です。
 今後とも、本校のさらなる発展のために、ご理解とご支援をいただきますようよろしくお願い申し上げます。
 最後になりましたが、本日の入学式にご臨席賜りました、ご来賓並びに関係の皆様に心から感謝を申し上げ、告辞といたします。
                           平成二十九年四月十日                                兵庫県立伊川谷高等学校                               校長 森本 克茂 

 

<入学式の様子>