「清風会館（同窓会館）竣工式」　式辞

 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　兵庫県立網干高等学校長　大和　博之

 

　気象異常が続く中でも、日ごとに秋の深まりが感じられるようになった今日、本校第八代校長、谷中 吉典様をはじめとして、本校歴代校長様、中学校長様、学校評議員の皆様、自治会長様、歴代ＰＴＡ会長様、同窓会会員の皆様等、多数のご来賓の皆様のご臨席の元、兵庫県立網干高等学校　同窓会館竣工式が挙行できますことは、この上ない喜びであります。ご臨席の皆様には、心より御礼申し上げます。

　この同窓会館の建設にあたられた、株式会社永岡組様、さかき原建築工房株式会社様をはじめ、多くの関係各位にもお礼を申し上げます。同窓会館建設用地の購入にあたりましては、歴代ＰＴＡ役員の皆様のご尽力があったということも伺っております。

　皆様のお力によって完成した、この同窓会館は、生徒の勉学や職員の研修等に使用するだけにとどまらず、広く近隣の皆様にもご利用いただき、学校と地域とが交流できる場となることを大きな目標としております。

　本校は、昭和５４年４月に、全日制、定時制、通信制の三課程を併設する、全国にも珍しい高等学校として発足いたしました。爾来、定時制課程は四年で募集停止いたしましたが、全日制、通信制の両過程は、３３年の間に１２５,３５７人もの卒業生を送り出して参りました。その間、本校は一貫して地域の皆様に温かい手によって支えられ、慈愛に満ちた眼で見守られて今日に至っております。

　今年は、３月１１日の東北大震災をはじめ、全国で未曾有の大災害がもたらされました。そういう中、絶望的な状況の中にありながら、互いに助け合い、支え合っている姿に世界が賞賛を送っておりますことは、記憶に新しいことであり、改めて「絆」の大切さが見直されております。

　本校も、今後地域の皆様に積極的に情報を発信し、地域活性化に貢献できる学校をめざしたいと願っております。さきほど申しましたように、この同窓会館が地域の交流の場となり、近い将来には地域の中心として、新しい「絆」作りに寄与できるようになりますことを祈念して、式辞といたします。

 

平成２３年１１月６日