マントカラカサタケ 07.09.11




巨大キノコ出現!



 森のスポーツ広場から雑木林への入口に、何の前触れもなく突然大きなマッチ棒のようなキノコがニョキッと出現しました。思わず駆け寄り間近にのぞき込むと、先端がひび割れ白い地肌が露出していました。それにしてもこの大きさには圧倒されます。メジャーを持ち合わせていなかったので、500ミリリットルのペットボトルを隣に置いて撮影しました。おそらく30センチは超えているでしょう。

 当初、このキノコは毎年一度は見かける茶色い傘が特徴の“カラカサタケ”だと思っていましたが、翌日、様子を見に行くと、傘が子どもの頭ほどの大きさにふくらんでいました。それどころか、色はまっ白で大きな蒸しパンが乗っているようにも見え、カラカサタケとは別種に思えて仕方がありません。手持ちの図鑑を開いても該当するものはなく、それではとキノコに詳しい方に写真を見てもらうと幕状のツバが特徴の“マントカラカサタケ”だと判明しました。

 マントカラカサタケを発見して3日目の朝、美しく整えられた日本髪のようなヒダをのぞかせて全開した傘は直径25センチにも達し、丈は50センチにまで伸びました。
 噂を聞いて駆けつけた本校のスタッフたちも、通いなれた道端に突如として現れた見たこともないユニークな巨大キノコを前に、ただ笑うしかなかったようです。マントカラカサタケのあまりの大きさに、森の妖精ほどに小さくなれば傘の上に乗っかれるのではないかとこんな写真 も撮ってみました。

 マントカラカサタケが立派な傘を開かせた場所を起点に延びる、散策道くまコースでは、白い殻を突き破った“タマゴタケ”がまっ赤な頭を持ち上げています。その他にもアカマツの倒木には小さな黄色いキノコが。そして、顔を近づけて見ているとおとぎの国に迷い込んだような錯覚にとらわれそうなこんなキノコなど、始まったばかりの南但馬自然学校の秋・・・今年はなにやらにぎやかになりそうな予感がします。

文責 増田 克也


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