イワツバメ 08.02.05




イワツバメがやってきた



 2月2日、午後4時40分、天候雨。南但馬自然学校の東を流れる与布土川を通りかかると、薄暗くなった朝来山を背景に旋回する、豆粒ほどの鳥が目に入りました。その消えてしまいそうなシルエットのはばたきと滑空は、ツバメのものにそっくりでしたが、山も田んぼも白いこの時季には到底考えられず、すぐに目線を外しました。 しかし、何となく気になり「念のために」と双眼鏡に目を当てると、なんとそこに浮かび上がったものは、白い腰が特徴の“イワツバメ”でした。 
 その後、観察すること約1時間。毎年巣をかける橋の下を2度3度とくぐり抜け、すっかり暗くなった雨の空に消えていきました。

 イワツバメは春に東南アジアなどから日本へ渡り、繁殖をする野鳥です。一般的なツバメより幾分早く姿を見せますが、本校周辺にやって来るのは、例年3月中旬頃です。それがこんなに早く姿を見せるとは驚きです。イワツバメの早い到来を素直に歓迎したいところですが、「地球温暖化」の文字がおのずと頭を過ぎるのも否めません。

文責 増田 克也

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