進入犯は誰だ!


テン、タヌキ、ハクビシン、ネコ、どれも本校の周辺にいる動物です。
 
「天井裏(てんじょううら)に何かいます!夜に大きな音をたてて、眠(ね)れませんでした。」先日、生活棟に宿泊された方からこのようなお申し出がありました。
早速、天井裏を点検してみると、侵入口(しんにゅうこう)と思われる箇所(かしょ)があり、缶詰(かんづめ)や鳥の羽、それに断熱材を剥(は)がして寝床(ねどこ)にしたような形跡(けいせき)がありました。


天井裏には外の光が漏れる、侵入口と思われる箇所がありました。
 
さて、侵入(しんにゅう)した動物は何でしょうか?消去法で考えると、まず、タヌキは足裏の構造から高い場所は無理ですし、一般的(いっぱんてき)なネコに缶詰をこじ開けるほどの力があるとは思えません。


缶詰を持ち込み、こじ開けて食べた痕跡(こんせき)がありました。

この動物には、缶切りなど必要ないようです。
 
残るはテンとハクビシンです。さあ、どちらでしょう。手がかりは、屋根裏に散乱する餌食(えじき)となった鳥の羽。

ハクビシンは、どちらかといえば果実類を好む動物です。となれば、侵入犯は野鳥や小動物を捕(と)らえる能力に長けている、テンではないかと推察されます。




 アオバトの羽が散乱していました。
用心深いアオバトを捕らえることができるのは、やはり、あやつか。

後日、専門業者に依頼(いらい)して、進入口を塞(ふさ)ぐと共に、屋根裏の清掃と燻煙(くんえん)を実施(じっし)しました。それからというもの、以前のようなお申し出はなく、事なきを得ています。
 

 断熱材を集めて寝床を作った形跡がありました。
もしかして、ここで繁殖(はんしょく)したのでは・・・

眠れぬ夜を過ごされた利用者の方には、大変ご迷惑(めいわく)をおかけしたことを、改めてお詫(わ)び申し上げます。
 文責 増田 克也
 


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