♪ランラン産卵♪




 周りを囲む木々に守られるように、ひっそりとした佇(たたず)まいを見せる雨乃宮(あめのみや)の池。ここは水生生物を始め、時には喉(のど)の渇(かわ)きを癒(いや)す動物や、水浴びに来る野鳥など、色々な生き物が見られる絶好の観察ポイントです。

 この時季、ヒメヒルムシロやミクリなどの水草が茂(しげ)り、水面を覆(おお)っています。その葉や茎(くき)に産卵するため、大きなヤンマの仲間、オオルリボシヤンマと、スマートなクロイトトンボがやって来ました。

 オオルリボシヤンマはホバリングを繰(く)り返して、ここぞという場所を見つけては、水草に降りて産卵します。尾(お)で器用に葉の裏側などを探り産卵する様子は、あたかも尾の先端(せんたん)に目があるかのようです。

 一方、クロイトトンボは、オスとメスがくっついた状態で産卵する連結産卵です。オスは尾の先端でメスの首を掴(つか)み一体となり、ふわふわと風に流されるように飛んでは、植物に産卵します。

 オスとメスの呼吸はピッタリ! と言いたいところですが、まだメスが産卵中なのにオスが飛び立とうとしたり、産卵に集中する余り、メスがオスを水中に引きずり込(こ)みそうになるなど、コミカルな一面も見せてくれました。

 最後は、クロイトトンボの産卵に邪魔(じゃま)が入り“the end”. さて、その邪魔者とは・・・それでは上のフレームから動画をご覧ください。

文責 増田 克也


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