身近なツバメ

*お知らせ*

5月19日(火)の“自然のページ”は臨時休校のためお休みさせていただきます。
次回の更新は、5月26日(火)の予定です。どうぞお楽しみに。



 身近な野鳥の代表といえば、カラスやスズメと並んでこのツバメですね。毎年春に渡(わた)ってきては、家の軒先(のきさき)などで子育てをするのでよく目にします。でも、「ツバメってどんな色」と質問されると考え込んでしまいます。「たしか、背中は黒でお腹は白。そして顔の辺りは赤だったかな?」くらいしか答えられません。そこで飛んでいるツバメを写真に撮(と)ってみることにしました。

 上の写真にある田んぼでツバメを撮っていると、登校する小学生が「おはようございます!」元気にあいさつをしてくれました。子どもたちが大きな声で、すぐ側を通ってもツバメたちは全く動じません。ツバメは本当に人なつっこい野鳥です。

 さて、撮影(さつえい)の結果はというと・・。すばしっこいツバメはファインダーに捉(とら)えることすら難しく、シャッターボタンを押(お)すには押したものの、みんなピンぼけでした。それでもなんとか見られるものを拡大すると、これまで気付かなかったことが見えてきました。

 今までツバメは「スマートな鳥」というイメージでしたが、角度によっては案外ずんぐりとして見えるものです。
 体の白い部分は胸とお腹だけではなく、翼(つばさ)の内側の一部と尾羽にもあることがわかりました。尾羽の一枚一枚にある水玉模様のような、白い斑点(はんてん)は、飛んでいるときにはよく目立ちます。それに、燕尾服(えんびふく)の由来となった、尾羽の両端(りょうはし)の飛び抜(ぬ)けて長い羽も写真で見るとハッキリ確認することができました。一説によると、この尾羽が長いオスほどメスからもてるのだとか・・・

 今回、飛ぶ姿を撮影してみると、「いつも目にしているツバメでも知らないことが多い」と気付かされました。人の近くで子育てをする身近なツバメたち。今年は、新たな発見を期待してじっくり観察してみようと思います。

文責 増田 克也


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