カワラヒワ 08.11.04




スズメの次はカワラヒワ



 みなさん、カワラヒワという小鳥をご存じですか。「カワラヒワ・・・?聞き慣(な)れない名前だな」と思われる方もあることでしょう。
 では、カワラヒワを詳しくみてみましょう。大きさはスズメと同じくらいで体長約14p、オリーブ色の体には、飛ぶとよく目立つ黄色の模様があり、頑丈(がんじょう)そうなくちばしは肌色(はだいろ)です。このくちばしで、草の実や種などを上手に割って食べています。鳴き声は、主に2つのパターンがあります。飛びながら鳴く「キリコロキリコロ」という声は、小鳥らしいかわいい声ですが、枝にとまってさえずる「ビィーン、チュイーン」いう声はとても力強く聞こえます。

 このカワラヒワは、公園や住宅地、河原や田畑などいろいろな場所で見られ、しかも、北海道や高い山以外では、暑い夏寒い冬も、一年を通して同じ地域で暮らしている大変身近な野鳥です。ですから「バードウォッチングを始めてみたい」とか「スズメ以外の小鳥を見てみたい」と思われている方には、打ってつけの野鳥です。特に寒くなるこれからの季節は、群れで行動するので見られるチャンスはますます増えます。

 ところがカワラヒワはあまりにも身近なためか、よくスズメと混同されているようです。それでは、カワラヒワを見分けるとっておきの方法を紹介(しょうかい)しましょう。そのポイントは尾羽です。尾羽の先端(せんたん)が、アルファベットの“M”を逆さまにしたような形をしていて、角度によってはハート形にも見えることがあります。このポイントさえ押さえれば、早朝や日暮(ひぐ)れの暗い時間帯や、逆光線で見えにくい条件でも、シルエットだけで他の野鳥と見分けがつきますね。

 みなさんも逆M字型の尾羽を持つカワラヒワを探してみてください。スズメの次にカワラヒワがわかるようになると、あなたの野鳥の世界がぐ〜んと広がりますよ。

文責 増田 克也


“自然のページ”のご意見ご感想をメールでお寄せください
Email mtajimashizen@pref.hyogo.lg.jp