パイプホン
武庫川女子大学附属高等学校
特別活動「ものづくり」
●どんな実験なの?
パイプホンは、楽器の分類では気鳴楽器に属しており、その中のエアリード楽器になります。このパイプホンは長さの違う水道管を並べて組み合わせたもので、ビーチサンダルでたたいて演奏します。このパイプホンは、つくったり、演奏したりすることによって、音の学習ができる実験装置です。
(2.0MB,1:02)
エアリード楽器は他の気鳴楽器と比べると音の立ちあがりが遅いとされていますが、パイプホンは立ちあがりのはやい音を出すことができます。しかし、他のエアリード楽器のように、空気を送りつづけることができないため、音の持続時間は長くはありません。そのため他のエアリード楽器にない独特の音をつくりだすことができます。
ビーチサンダルで管の口をたたくと、管内の空気に振動がおきます。管の内外では音響インピーダンスが異なるため、開口部に達した振動は、この音響インピーダンスの壁により反射されます。そして、その管の長さによって決まる波長に対応する振動が定常波をつくり、大きな音となります。
(1.7MB,0:50)
●実験のしかたは?
1.塩ビ製水道管を切り、組み立てる。管の長さL は次式を用いて計算します。
L =
×
− 2×0.6r
振動数f(Hz)の音を出す菅の長さは、気温t と菅の半径r がわかれば求められます。
2.右図のように、塩ビ製水道管を切断し、組み立てます。
3.最終的には、チューニングメーターで音合わせしながら正確に切断します。
4.適当な台をつくり、自転車用のゴムひもなどで固定すればできあがりです。
5.管の口をビーチサンダルでたたくと、ここちのよい音がでます。たたくとき管の口を閉じてしまわずに、はじくようにたたくのがコツです。