3、その他(再利用の工夫)

使用後の硫黄(粉末・ゴム状)や金属片・銅線の処理
硫黄・・・・・・汚れていないものは再利用。斜方も単斜も砕いて硫黄末として使用。ゴム状のものは斜方に戻る時間がかかるので処理業者に委託する。(燃焼すると二酸化硫黄を生じる。)
金属片・銅線・・かなり小さくなるまで使用できる。銅線も細くなって切れても曲げて固まりにして銅片として利用できる。

古くなったものの再利用法
〜アニリン・フェノールを新しくしてみる〜
変色したものを簡易蒸留すると、新しいアニリンやフェノールが得られる。ドラフト内で冷却水なしで簡単に必要量だけ蒸留できる
フェノールは固まりやすいので導管は、短くする。そうすると導管の先から気体で出てくることもあるのでガラス管の先をフラスコの奥に入れ、ビーカーなどで水冷するのがよい。また、導管が詰まると危険なので詰まったらすぐ加熱をやめる。
100℃では含まれていた水が出てくるので液が濁って見える。はじめの留 出液は、使用しない。フラスコ内に残ったもとの液は廃液とする。最後まで 蒸留しようとすると不純物も出てきてしまう。(ちなみにアニリンの沸点は 184℃  フェノールの沸点は182℃) 使用後、残った液は栓をして アルミ箔で光を遮蔽しておくとしばらくは使用可能。

注意!!こんな失敗が・・・(廃液貯留の注意)
  • 硫酸銅水溶液の入ったビーカーにアルミホイルでフタをしておいたら穴があいてボロボロになった。
  • 濃〇〇酸類の容器は、理科用品として購入してもプラスティック物は良くない事がある。すぐに穴があかなくても数年後には割れやすくなったり、容器の臭いが移ったりすることがある。
  • ペットボトルの再利用になると思い、廃液用に使用した。金属混合溶液(何種類かに分け、含有物を表示)・酸・アルカリ分別して保管していたところ、壊れて液が全て流出してしまった。特に水酸化カリウムは、強アルカリだったためか散々な目にあってしまった。⇒ペットボトルは飲料容器。薬品等の入れ物に用いてはいけない。
  • 実験済みの硫黄を貯留するために、空き缶を利用したが、1年半くらいたって気づいたら缶の底が腐蝕して抜けていた。
  • 回収したナフタレン入りのパラゾールをポリ袋に入れてスチロール水槽に入れていたが3ヶ月くらいして見ると、薬品との接触部分が溶けてしまっていた。

廃液貯留に用いる容器は薬品によっては適さないものも あるようなので、容器選びは慎重に!!