[目的] | 刺激源に対して方向性をもって体を移動させる運動を「走性」という。微生物にいろいろな刺激を与え、どのような反応(行動)を示すかを確認する。 |
[器具・材料] |
| 試験管 ゴム栓 時計皿 黒紙 アルミホイル 電源装置(乾電池)リード線 ゾウリムシ 酢酸水溶液 |
[準備および操作] |
1) | 培養液を試験管に入れ、ゴム栓をして立てておく。ゾウリムシの集合状態を確認したら、今度は逆さに立ててしばらく放置する。再度観察する。【走地性】 |
2) | 培養液の入った試験管にアルミホイルを巻き光を遮断して(一部開けておく)横に寝かせておく。 しばらくしてから集合状態を観察する。【走光性】 |
3) | アルミホイルをはずし、試験管を寝かせたまま試験管の底の方を氷で冷やす。ゾウリムシの動きを観察する。【温度】 |
4) | 培養液を時計皿に取り酢酸水溶液を静かに滴下して観察する。【走化性】 |
5) | 培養液に電流を流して観察する。【走電性】 |
[留意点・工夫点] |
【走地性】 |
* | ゾウリムシは(-)の走地性を示し試験管上部に集まるが、餌の分布状態等の要因で上部以外の場所に集まることもある。 |
* | 試料はゾウリムシの他にアルテミアを使うこともあるが、アルテミアは光の影響をより大きく受けるので注意が必要である。 |
【走光性】 |
* | 試料はゾウリムシの他にミドリムシ(+)ミジンコ(+)アルテミア(+)プラナリア(-)を使うとよい。ボルボックス(+)も分かり易い。 |
* | 孵化直後のアルテミアは光に向かって移動する。この走光性はきわめて敏感で、光の方向を変えると瞬時に運動方向を変える。非常に分かり易い。 |