63.尿素樹脂・フェノール樹脂の合成

[目的]2つの樹脂を合成し、その性質を知る。
[薬品]尿素 ホルマリン 濃硫酸 フェノール 水酸化ナトリウム(粒) 濃アンモニア水
エタノール アセトン
[器具]蒸発皿 アルミホイル
[操作]
a.尿素樹脂の合成
 1)蒸発皿に尿素とホルマリンを入れ、よく溶かしてから濃硫酸を入れてかき混ぜる。
 2)この蒸発皿を、あらかじめ沸騰させている湯浴の上で加熱する。
b.フェノール樹脂の合成
 1)フェノール、ホルマリン、濃アンモニア水、水酸化ナトリウム(粒)を蒸発皿に入れ、かき混ぜながら穏やかに加熱する。粘性が出てくるが、さらに加熱を続ける。
 2)放冷すると、硬化し樹脂になる。
c.できた樹脂の一部を、エタノール、アセトン、ベンゼンなどの有機溶媒に溶かしてみる。
[留意点・工夫点]
尿素樹脂とフェノール樹脂に使用する蒸発皿にはあらかじめ二重にアルミホイルを巻きつけるような感じで敷いておくと後始末がしやすい。蒸発皿にアルミホイルを敷かずに使用した場合、うわ薬などが取れていたむ。
蒸発皿のかわりに、アルミカップを使用してもよい。薄い場合は2〜3枚重ねて使用する。
フェノール樹脂で汚れた器具は濃いめの水酸化ナトリウム溶液につけて汚れを取る。
尿素樹脂の場合、濃硫酸を加えるとすぐに硬化する場合がある。
きれいな樹脂を作るには、硬化し始めたらかき混ぜない。
加熱するとき炎が大きいと引火の恐れがあり、また発泡して不透明な樹脂になるので穏やかに熱する。
換気に充分注意する。