30.電気分解とファラデーの法則

[目的]電気分解により、両極で変化する物質の物質量は、流れた電子の数に比例することから、銅極板の質量変化から、ファラデーの定数を求める。
[薬品]硫酸銅CuSO4 アセトン 銅板
[器具]電子天秤 発泡スチロール リード線 可変抵抗器 直流電源 直流電流計
[操作]
1)電子天秤で、各銅板の質量を正確に量り、図のようにセットする。
2)1分間毎に電流値を記録する。10分後電源を切る。
3)付着物が取れないように注意して銅板を取り出し、水洗いする。(硫酸銅溶液を除く)
その後アセトンで水分を除く。
4)乾燥させた後、それぞれの銅板の質量を電子天秤で正確に量る。
[留意点・工夫点]
取り出した銅板は、揺らさないようにゆっくりと純水につけて硫酸銅水溶液を除く。
硫酸銅の結晶が析出するので、直接アセトンに入れない。
各試料は実験終了後すみやかに回収して、電解液は再利用する。
使用前に、銅極は酸で洗って水洗いし、乾燥させて準備する。
早く乾燥させるには、ドライヤーなどで、冷風を当てる。
付着物は最後の測定まで取れないように注意する。
質量はできる限り正確に測定する。
<参考>
 ホフマンの電解装置
 両極に発生する気体の体積と電気量の関係を調べる。
 
 ファラデーの法則
 @電気分解において、陽極または陰極で変化する物質の物質量は、流した電気量に比例する。
 A一定の電気量を流した時に、陽極または陰極で変化する物質の物質量は、そのイオンの価数に反比例する。
ファラデーの定数は、1価のイオンの1molを電気分解するのに必要な電気量。