28.金属の電位差測定

[目的]異なる金属間の水溶液中の電位差を測定する。
[薬品・材料]
 鉄Fe ニッケルNi マグネシウムMg 銅Cu 亜鉛Zn 塩化ナトリウムNacl
[器具]電流計 端子付き導線
[操作]
1)ろ紙上に塩化ナトリウム水溶液を染み込ませる。
2)各金属片を置き、電流計で電位差を調べる。
[留意点・工夫点]
各金属片を紙やすりなどでよく磨いておく。
アルミニウムはどんなに磨いても表面に酸化アルミニウムの膜が出来てしまうため、逆の結果が出ることがある。
鉛は酸化鉛になり易くリード線の触れ方によっては正しく電位差を示さないことがある。
塩化ナトリウムは多めに染み込ませる。
溶液をしみこませたろ紙の代わりに、硫酸をビーカーに浅く入れ、長い金属片を使用しクリップで挟んで調べると電位差が大きく分かりやすい。
リチウム、マンガンも電位差を確かめることが出来る。
金属片はほぼ同じ面積に揃える。測定する時は金属間の距離を同じにする。
金属片のコーナーを切って、金属の種類分けをすると便利である。
導線の先は、酸化し易いので、よく磨く。
金属間は近い方が調べやすいが、接触させないように注意する。
電流計を使用する場合は反対に振れると壊れやすいので、注意が必要である。
金属片は回収する。三角コーナーにコーナー用ネットをかぶせるか、目の細かいざるを置いてもよい。
<参考>両極の金属のイオン化傾向の差が大きいほど、起電力は大きい。
酸化されやすい物質が負極になる。