14.分子量の測定

[目的]気体物質1molの体積は、0℃、1気圧において気体の種類に関係なく22.4リットルでありその質量をグラム単位で表した時の値は分子量に等しいという関係を用いて、分子量について理解を深める。
[薬品・材料]
 窒素ガス 酸素ガス キャンプ用ブタンガス ヘキサン又はシクロヘキサン
[器具]電子天秤 水槽 メスシリンダー 気圧計 輪ゴム アルミ箔(5cm角)
丸底フラスコ
[操作]
 a.気体による分子量測定  b.液体による分子量測定
  
 
[留意点・工夫点]
多くの気体を取る程誤差が少ない。
ボンベは立てて使用する。(液化ガスの場合)
100円ライターでも代用できる。ライター中の気体の場合は、プロパンC3H8 10%、ブタンC4H10 90%の混合気体であることが多い。代用する場合、ライターの金具はすべて取り除く。
ブタンの代用として、窒素ガス、酸素ガスも可能である。
空いたボンベに自転車の空気入れなどを利用して空気を入れ利用する方法もある。
水槽の水は半分程入れ、この中に水を満たしたメスシリンダーを倒立させる時に空気が入らないように注意をする。
捕集する気体の泡を逃がさないようにする。
メスシリンダー内外の水面を一致させて、気体の体積を測る。
ライターの質量を測定する時は、紙タオル等で水分を完全にふき取る。
必ず乾いた丸底フラスコを使用する。
アルミ箔に小さな穴を開ける代わりに切り込みを入れたシリコン栓を使用してもよい。
フラスコをビーカーの中に固定する時、接触しないようにする。
沸騰したら炎を弱くする。(熱湯が飛び出すので、注意が必要)
冷却するとき、液体がこぼれないように注意する。
フラスコの代わりに比重ビンを使う方法もある。
丸底フラスコの質量を測定する場合、水分をよく拭き取ること。又安定させるために、輪にした厚紙等を利用するとよい。
ボンベのガスを少量ずつ出す時レギュレーターを使用することも出来る。
<参考>
気体の分子量の求め方
気体を送り込む前後の質量から、メスシリンダー内のガスの質量w(g)を求める。
室温から、メスシリンダー内の水蒸気圧(飽和蒸気圧)を求め、大気圧からその蒸気圧を差し引いて、ガスの分圧p(oHg)を求める。
気体の状態方程式(pv=m/M・RT)から気体の分子量Mを求める。
 ※単位に注意すること! 但し、気体定数R=0.082(l・atm/K・mol)とする。