4.黄リン

[目的]黄リンの性質(自然発火)を観察する。
[薬品]黄リンP 二硫化炭素CS2
[操作]
1)試験管に二硫化炭素を約1mlとり、この中に米粒大の黄リンを2粒入れ黄リンの二硫化炭素溶液を作る。
2)1の黄リンの二硫化炭素溶液2〜3滴を、ガラス棒の先を使ってろ紙等につける。
3)10秒程待つと、黄リンの自然発火により紙は燃焼する。
[留意点・工夫点]
黄リン、二硫化炭素は共に有毒であるので取り扱いに注意する。燃焼時の蒸気にも触れないよう充分注意する。
黄リンは水中に保存する。
ろ紙のかわりに、油取り紙をニトロ化して作ったニトロセルロースを使うとより自然発火させやすい。
黄リンを水中から出してもすぐには自然発火しないので、ろ紙の上で、カッターナイフを使って小片にカットすればよい。
残った溶液はろ紙にしみ込ませて、ピンセットではさんでバーナーで燃やしてしまうと早く処理できる。
リンの同素体として黄リン、赤リンがある。
<参考>
 ニトロセルロース(硝化綿)の作り方
1)シャーレに硝酸5mlを取り、それに硫酸を5ml加え、冷ます。
2)乾燥した脱脂綿0.3g(又は油取り紙1枚)を1に浸し、脱脂綿が空気に触れないようにふたをする。
3)数分間放置する。
4)これを流水中で洗って、完全に酸を取り除く。
5)よく乾燥させると、硝化度の低い弱綿火薬ができる。外観はほとんど元の脱脂綿と変わらない。
「ニトロセルロースの簡易合成」も参考に!