38.円形電流がつくる磁場

[目的]円形コイルに電流を流したとき、コイルの中心の磁場の向きと強さを測定する。
[準備]円形コイル 電源(電池1.5V) 直流電流計 すべり抵抗器 方位磁針 
[操作]
1)円形コイルに電流を流し、コイルの中心においた磁針の振れを測定する。
2)すべり抵抗器を用いてしだいに電流を増加させ、磁針の振れと電流の大きさを測定する。
3)円形コイルの巻数や半径を変えて、同様に磁針の振れと電流の大きさを測定する。
 
[留意点・工夫点]
磁針の方向とコイルの面を一致させる。
磁針のNが磁北を指すようにコイルをおく。
コイルの中心と磁針の中心を一致させておく。
リード線、鉄製の器具は、できるだけ磁針から離す。
写真のような自作の装置で、容易に、コイルの巻数、半径を変えることができる。
<参考>
 円形電流による磁場
  円形電流による磁場は右ねじの法則にしたがってコイル面に垂直である。
  円形電流による磁場の強さHは、
  ( I :電流、r :コイルの半径、n :コイルの巻数)
  この磁場Hと地磁気の水平分力Hoの方向(磁針の指す方向)とは直角であるから、HとHoとの間には、H=Hotanθが成立する。(θはコイルに電流を流したときの磁針の振れ角)
  (「直線電流による磁場」を参照)